ON AIR REPORT オンエアレポート

11月22日 いい夫婦の日。シューマン夫妻に注目!

15/11/23


今夜もお聴きいただきありがとうございました。

11月22日は、日本では「いい夫婦の日」。
ロベルトとクララ、シューマン夫妻の結婚までの軌跡と作品をご紹介しました。


M1 ロベルト・シューマン作曲《ピアノ・ソナタ第1番》から第1楽章
   ピアノ:横山幸雄  (プレイズ・シューマン2014)

M2 クララ・シューマン《ピアノ協奏曲 イ短調》 作品7から第1楽章
   ピアノ:杉谷昭子、指揮:ヘラルド・オスカンプ、ベルリン交響楽団

M3 クララ・シューマン《リュッケルト「愛の春」より12の詩から》第4曲
   ソプラノ:バーバラ・ボニー、ピアノ:ウラディミール・アシュケナージ
   (お送りしたこのCDの曲のタイトルは「わたしが美しいために愛してくださるなら」


M1は、1835年、ロベルト25歳、クララ16歳、師匠の娘だったクララにロベルトの心が大きく傾いたころの作品。クララに献呈されています。

M2は、クララが14歳ごろからロベルトの助言をもらいながら書いたピアノ協奏曲。初演は16歳のクララのピアノ、メンデルスゾーンの指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でした。
横山さんの感想は・・やや前時代的、若書きの印象はあるものの、これだけの作品を14歳で書いたのは立派!

この1835年から、多くの葛藤や困難を乗り越える間に、シューマンは「幻想曲」「幻想小曲集」「子供の情景」「クライスレリアーナ」などピアノの重要な作品を次々に作曲。1840年ついに2人は結婚。8人のこどもに恵まれます。

M3は、2人は、1人の詩人の詩にそれぞれ曲をつける連作歌曲集を発表しています。
この美しい歌曲を聞くと、クララがロベルトやブラームスとお互いにインスピレーションを与え合っていたことが、よくわかります、と横山さん。

ロベルトのピアノ作品を演奏するピアニストとして、そして、病に苦しむロベルトを支える妻として、
クララは卓越した音楽家であり、エネルギーに満ちた女性だったと言えそうです。