ON AIR REPORT オンエアレポート

11月1日は、シェイクスピア「テンペスト」にゆかりの音楽

15/11/01


本日もお聴きいただきありがとうございました。

11月1日は、シェイクスピアの戯曲「テンペスト」が初演された日。
1611年11月1日、イギリス王室のホワイトホール宮殿、ジェイムズ1世の御前で上演されたのが最も古い記録・・ということで、「テンペスト」にまつわる音楽をお届けしました。

M1 ベートーヴェン作曲《ピアノ・ソナタ第17番二短調 作品31-2「テンペスト」》から第1楽章
    ピアノ 横山幸雄 
    2013年9月8日 ベートーヴェンプラスVol.1 (東京オペラシティ・コンサートホール)ライブ録音

M2 シベリウス作曲《テンペスト組曲第2番》作品109から第6曲「ミランダ」
    指揮:ネーメ・ヤルヴィ、エーテボリ交響楽団

M3 チャイコフスキー作曲 交響幻想曲《テンペスト》から
   アンダンテ・コン・モート〜アンダンティーノ  
    指揮:レナード・スラットキン、セントルイス交響楽団


最も有名なベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」は、
ベートーヴェンの弟子シントラーが、このピアノ・ソナタ第17番と、第23番「熱情」について尋ねたときに「シェイクスピアの『テンペスト』を読め」とベートーヴェンが答えたからだといわれています。ここから、第17番の方だけに「テンペスト」という標題がづけられて親しまれるようになりました。

横山さんにとっても、子供のころから大好きなソナタで、レコードをよく聴いていたそうです。
現在も演奏する機会の最も多い1曲です。

ベートーヴェンは、シェイクスピアの熱心な読者で、もちろん「テンペスト」を読んでいましたが、このソナタは、その内容を描写したものではありません。

一方、20世紀初めの最期のロマン派、シベリウスの「テンペスト組曲」は、劇の付随音楽を組曲に作り替えたもの。
そして、チャイコフスキーは管弦楽作品として「テンペスト」「ロメオとジュリエット」「ハムレット」という3つのシェイクスピア作品の「交響幻想曲」を書いています。