新之助は、500の組み合わせで交配し、そこから種をとってまた増やして、20万株の中から選ばれた1株なので、もの凄い確率で出来たお米なんです。ここまで漕ぎつけるのに8年かかっています。とにかく美味しいかどうかが大事な基準なのですが、一株からとれるのはごく少量の30g程しかなく、十分な食味が出来ません。しかし、それは、炊いたご飯の光具合でわかります。よく輝いているお米は美味しいんです。この方法ですと、少ない量でも美味しさの判断が出来ます。少量で食味するこの方法は、手間はかかりますが、美味しいお米を食べてもらうために新潟県が開発した方法です。
初めて新之助を食べた時は、目隠しをして4~5種類の食べ比べをしました。そしたら、もの凄く美味しく新しい食感で、このお米が世の中に出たら楽しいだろうなと感じました。新之助はすごく不思議なお米です。甘味が強いお米は癖が強いので、ご飯だけで味わうか、さっぱりしたおかずにしか合いません。しかし、新之助はご飯だけでも美味しいのですが、和洋中何と合わせてもおかずの味を引き立たせてくれるので、おかずを選びません。もっちりしたお米は水っぽくなりがちですが、新之助はしゃっきりしているので、煮魚や牛丼等の汁物と絡ませてもよいですね。私はお茶漬けと合わせるのがお勧めです。ご飯自体の旨みが強いので、お茶を合わせると、まるでだしを食べているような味になるのです。