長い長い呪文を読んでいるような…そんな不思議な世界が広がっている「一千一秒物語」。一番最後の2行で、なるほど、そういうことだったのねと不思議の謎はとけますが、このなんとも掴みどころの無い稲垣ワールドがアーティスト、作家に影響を与え、彼らが作品を生み出す源にもなっているようです。個人的には「一千一秒物語」にでてくる効果音(?)、そのテンポの大ファンになりました。『何かムクムクと起き上ってきて、ヤッヤッヤッヤッと自分の肩を小突いて廊下へ押し出して行った…』。声に出して読んでみると、尚一層、稲垣ワールドに飲み込まれます。(アシスタント:藤丸由華) |