みらい図鑑

VOL.272「老舗かんなメーカーが作る鰹節削り器」

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新潟県三条市。
古くから、金物や刃物などの“ものづくり”が盛んな町として知られています。

そんな三条市に工場を構える老舗が「山谷製作所」。

「鉋(かんな)」の木部である「鉋台」のメーカーとして1946年に創業。
木材加工をメインとした、大工道具などを製造してきました。

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時代とともに、鉋の需要が減っていく中、
職人の技術を活かして、
今の時代に合わせたものづくりができないかと考えた「山谷製作所」。

着手したのが、「鰹節削り器」の製作です。

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きっかけは、2013年、
ユネスコの無形文化遺産に、和食が登録されたことでした。

和食といえば、「だし」。
その大事な材料となる「鰹節」を削るための道具として開発したのが、
鰹節削り器ブランド、「台屋(だいや)」です。

鰹節削り器に使われる鉋は、大工道具と同じもの。

さらに、鉋の下には、削った鰹節をためる木の台(箱)がついているので、
山谷製作所が長年手掛けてきた、
大工道具の鉋と似た構造で作ることができたのです。

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「台屋」に使われている刃は、
本職の大工さんが使う鉋に使用される高品質な刃物です。

「台屋」づくりへのこだわりについて、
「山谷製作所」の三代目、山谷俊輔(やまたに・しゅんすけ)さんに伺いました。

「やっぱり、うちは、本業が鉋を作るメーカーですので、
できるだけ長い間、この技術を伝えていきたいと思っています。

鰹節削り器だとしても、切れ味についてはこだわって作っております。
みなさん、薄い、ひらひらの鰹節が食べたいと思っているんですよね。
粉のものではなくてね。
やはり、ひらひらが出るという部分でしょうかね、違いは。」

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本物の鰹節の味を伝えることで、
多くの人に、日本の「だし文化」を再認識してもらいたいという山谷さん。

「削りたての鰹節はパックのものよりも強い香りが出るので、
この風味豊かな鰹節を、
子どもたちや若い方に食べてもらいたいなと思いますね。」

ひらひらの鰹節を削る楽しさ、その風味を味わえる喜びは、
匠の技があってこそ、なんですね。

VOL.271「ペットボトルから作られるメガネフレーム」

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今年、東京都江東区に誕生したメガネブランドの会社、「PLAGLA(プラグラ)」。

特徴はフレームの素材にあります。

その正体は、使用済みのペットボトル。
500ミリリットルのペットボトル2本分をリサイクルして、
1本のフレームが作られています。

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「砂浜のゴミを拾う以外にも、何かできることはないだろうか?」

そんな思いで「PLAGLA」を立ち上げたのは、柾木要介(まさき・ようすけ)さん。

10代でサーフィンを始めて、
大好きな海でビーチクリーンを続けていましたが、
いくらゴミを拾っても、川や潮の流れに乗って大量のプラスチックごみが海に流れ着く。。

そんな現実を目の当たりにしたといいます。

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海に廃棄されるプラスチックゴミは、年間800万トン。

ゴミ自体を減らす努力をしなければ問題は解決しない、と感じた征木さんは、
それまで勤めていたメガネブランドを退職し
地球に優しいメガネの開発に乗り出します。

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リサイクル技術を駆使し、
使用済みのペットボトルをメガネのフレームにリサイクルするのは、
日本一のメガネ産地・福井県鯖江市の職人さんです。

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最高の掛け心地を追求し、
3万本以上の試作品を経てようやく完成した「PLAGLA」。

フレームは、スクエア(四角型)とラウンド(丸型)の2種類。
レンズは、老眼鏡レンズとブルーライトカットレンズがあります。

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征木さんの想いを伺いました。

「わたしたちのPLAGLAというブランドは、
リサイクル、とか、環境に優しい、ということがフックになって、
取り上げてもらったり、発信させてもらってるんですが、
将来的には、それ自体が当たり前のことになって、
“これはリサイクル素材で作られていて、地球に優しいんだよ”と言われなくても、
そういった商品が、世の中に自然に溶け込んでいる状態になれたらいいなと思っています。

自分たちはそういう未来がくると信じて、
みんなに身近に感じてもらえるように、発信していきたいと考えています。」

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使い古された「PLAGLA」のメガネは、
食器トレーやメガネケースなどに再びリサイクル可能。

持続可能なリサイクル商品として、
これからの時代、ますます注目を浴びそうですね。
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VOL.272「老舗かんなメーカーが作る鰹節削り器」

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新潟県三条市。
古くから、金物や刃物などの“ものづくり”が盛んな町として知られています。

そんな三条市に工場を構える老舗が「山谷製作所」。

「鉋(かんな)」の木部である「鉋台」のメーカーとして1946年に創業。
木材加工をメインとした、大工道具などを製造してきました。

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時代とともに、鉋の需要が減っていく中、
職人の技術を活かして、
今の時代に合わせたものづくりができないかと考えた「山谷製作所」。

着手したのが、「鰹節削り器」の製作です。

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きっかけは、2013年、
ユネスコの無形文化遺産に、和食が登録されたことでした。

和食といえば、「だし」。
その大事な材料となる「鰹節」を削るための道具として開発したのが、
鰹節削り器ブランド、「台屋(だいや)」です。

鰹節削り器に使われる鉋は、大工道具と同じもの。

さらに、鉋の下には、削った鰹節をためる木の台(箱)がついているので、
山谷製作所が長年手掛けてきた、
大工道具の鉋と似た構造で作ることができたのです。

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「台屋」に使われている刃は、
本職の大工さんが使う鉋に使用される高品質な刃物です。

「台屋」づくりへのこだわりについて、
「山谷製作所」の三代目、山谷俊輔(やまたに・しゅんすけ)さんに伺いました。

「やっぱり、うちは、本業が鉋を作るメーカーですので、
できるだけ長い間、この技術を伝えていきたいと思っています。

鰹節削り器だとしても、切れ味についてはこだわって作っております。
みなさん、薄い、ひらひらの鰹節が食べたいと思っているんですよね。
粉のものではなくてね。
やはり、ひらひらが出るという部分でしょうかね、違いは。」

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本物の鰹節の味を伝えることで、
多くの人に、日本の「だし文化」を再認識してもらいたいという山谷さん。

「削りたての鰹節はパックのものよりも強い香りが出るので、
この風味豊かな鰹節を、
子どもたちや若い方に食べてもらいたいなと思いますね。」

ひらひらの鰹節を削る楽しさ、その風味を味わえる喜びは、
匠の技があってこそ、なんですね。

VOL.271「ペットボトルから作られるメガネフレーム」

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今年、東京都江東区に誕生したメガネブランドの会社、「PLAGLA(プラグラ)」。

特徴はフレームの素材にあります。

その正体は、使用済みのペットボトル。
500ミリリットルのペットボトル2本分をリサイクルして、
1本のフレームが作られています。

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「砂浜のゴミを拾う以外にも、何かできることはないだろうか?」

そんな思いで「PLAGLA」を立ち上げたのは、柾木要介(まさき・ようすけ)さん。

10代でサーフィンを始めて、
大好きな海でビーチクリーンを続けていましたが、
いくらゴミを拾っても、川や潮の流れに乗って大量のプラスチックごみが海に流れ着く。。

そんな現実を目の当たりにしたといいます。

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海に廃棄されるプラスチックゴミは、年間800万トン。

ゴミ自体を減らす努力をしなければ問題は解決しない、と感じた征木さんは、
それまで勤めていたメガネブランドを退職し
地球に優しいメガネの開発に乗り出します。

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リサイクル技術を駆使し、
使用済みのペットボトルをメガネのフレームにリサイクルするのは、
日本一のメガネ産地・福井県鯖江市の職人さんです。

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最高の掛け心地を追求し、
3万本以上の試作品を経てようやく完成した「PLAGLA」。

フレームは、スクエア(四角型)とラウンド(丸型)の2種類。
レンズは、老眼鏡レンズとブルーライトカットレンズがあります。

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征木さんの想いを伺いました。

「わたしたちのPLAGLAというブランドは、
リサイクル、とか、環境に優しい、ということがフックになって、
取り上げてもらったり、発信させてもらってるんですが、
将来的には、それ自体が当たり前のことになって、
“これはリサイクル素材で作られていて、地球に優しいんだよ”と言われなくても、
そういった商品が、世の中に自然に溶け込んでいる状態になれたらいいなと思っています。

自分たちはそういう未来がくると信じて、
みんなに身近に感じてもらえるように、発信していきたいと考えています。」

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使い古された「PLAGLA」のメガネは、
食器トレーやメガネケースなどに再びリサイクル可能。

持続可能なリサイクル商品として、
これからの時代、ますます注目を浴びそうですね。
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