みらい図鑑

VOL.318「10年経っても、お気に入りのまま着られる服づくり」

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5年前、東京に誕生したアパレルブランド、
「10YC(テンワイシー)」。

“着る人も作る人も豊かに”という理念を掲げています。

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代表の下田将太(しもだ・しょうた)さんは、現在、31歳。

かつて、大手のアパレルメーカーで働いていたころ目にしたのは、
大量生産に大量廃棄、工場の低賃金や、職人の後継者不足など、
ファッション業界のさまざまな矛盾でした。

こういった問題に対して、自分たちでも何かできるのでは?と、
仲間と一緒に「10YC」を立ち上げました。

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「価格とかデザインって、目に見えるのでわかりやすいんですが、
ぼくたちからすると、どういうデザインを着るか、というよりも、
内面的な、目には見えないものを大切にしたくて。」

そう話す下田さん。
ブランドを立ち上げる時に考えたのは、
“10年着続けたいと思える服づくり”でした。

品質にこだわり、長く着続けられる洋服を作ることで、
お客さんには価格以外の価値を知ってもらい、その結果、作り手側も楽しめる。

そんな環境作りができるのでは、と考えたから、といいます。

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そして、よりお客さんに長く着てもらえるように、と始めたのが、
染め替えをはじめ、下取りや修理のサービス。

さらには、生地の切れ端や余った生地を有効活用して、
商品を作るサービスなどもおこなっています。

「ただの洋服でも、なにかわからないものを着るのではなく、
どういうふうに作られているか、どういう人がつくっているか。

同じTシャツでも、目には見えない想いだとか、
どれだけの手間がかけられているかを知ることで、
多少値段は高くても、自分にとってはすごくいいものになるだろうし、
そういった服を楽しんで欲しいと思っています。」

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その想いに共感する人が増え、
メンズ、ウィメンズとも商品ラインナップが広がっている「10YC」。

着る人も、作る人も、豊かな気持ちで洋服を楽しめるための挑戦は、
まだまだ続きます。

VOL.317「タバジビエ」

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山梨県・丹波山村(たばやまむら)。

人口は、わずか550人。

2000mを超える山々に囲まれ、
清らかな水が流れる自然豊かなこの村が大切にしているものは、「狩猟の文化」です。


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農業に適した場所が少なく、
昔から、冬を越えるための十分な食料を確保することができなかった丹波山村。

そのため、命を繋ぐ糧として、
鹿や猪、熊などの山の幸を、狩猟によって得てきました。

これらの野生動物を、村では“山の神様からの授かりもの”として尊ぶ風習が、
現在にも受け継がれています。

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そんな、丹波山村の狩猟文化を知ってもらいたい、
という思いから生まれたジビエのブランドが、「タバジビエ」。

鹿肉を使ったカレーやコロッケ、「そぼろ」など、
加工品の種類もさまざまです。

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「狩猟っていうのは、一人ではできないんですよね。」

そう語るのは、
「タバジビエ」を手がける、保坂幸德(ほさか・ゆきのり)さん。

「たとえば、村の猟師の先輩方は、
獲った動物は余すことなく頂くんだ、と言います。

この村の狩猟は、団結力が素晴らしくて、
ひと山越えたところで誰かが獲ったら、
ひと山越えてでも、みんなで獲りに行くんだ、と教えてくれるんですね。」

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保坂さんは、村に根付いている文化を通して、伝えたい想いがあるといいます。

「いまの若い方は、田舎暮らしに憧れて、こういう山によく来るんですね。
自由にひとりで自然と戯れたいという夢を描いて来るわけですが、
結局、一人でなんて何もできないんですね、こういう村に来ると。

小さい村だけど、みんなが協力してやることで、
一人では出来ないことができるわけですよね。
狩猟をとおして、そういったことを伝えていきたいというか。」

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山の神様からいただいた尊い命を、余すところなく提供することで、
一人でも多くの人に、丹波山村の狩猟文化を知ってもらいたい。

そんな思いからうまれたジビエブランド、「タバジビエ」。

感謝の気持ちを持って美味しく頂くことが、
この村の魅力を未来へ発信することにつながっていきます。
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みらい図鑑

VOL.318「10年経っても、お気に入りのまま着られる服づくり」

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5年前、東京に誕生したアパレルブランド、
「10YC(テンワイシー)」。

“着る人も作る人も豊かに”という理念を掲げています。

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代表の下田将太(しもだ・しょうた)さんは、現在、31歳。

かつて、大手のアパレルメーカーで働いていたころ目にしたのは、
大量生産に大量廃棄、工場の低賃金や、職人の後継者不足など、
ファッション業界のさまざまな矛盾でした。

こういった問題に対して、自分たちでも何かできるのでは?と、
仲間と一緒に「10YC」を立ち上げました。

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「価格とかデザインって、目に見えるのでわかりやすいんですが、
ぼくたちからすると、どういうデザインを着るか、というよりも、
内面的な、目には見えないものを大切にしたくて。」

そう話す下田さん。
ブランドを立ち上げる時に考えたのは、
“10年着続けたいと思える服づくり”でした。

品質にこだわり、長く着続けられる洋服を作ることで、
お客さんには価格以外の価値を知ってもらい、その結果、作り手側も楽しめる。

そんな環境作りができるのでは、と考えたから、といいます。

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そして、よりお客さんに長く着てもらえるように、と始めたのが、
染め替えをはじめ、下取りや修理のサービス。

さらには、生地の切れ端や余った生地を有効活用して、
商品を作るサービスなどもおこなっています。

「ただの洋服でも、なにかわからないものを着るのではなく、
どういうふうに作られているか、どういう人がつくっているか。

同じTシャツでも、目には見えない想いだとか、
どれだけの手間がかけられているかを知ることで、
多少値段は高くても、自分にとってはすごくいいものになるだろうし、
そういった服を楽しんで欲しいと思っています。」

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その想いに共感する人が増え、
メンズ、ウィメンズとも商品ラインナップが広がっている「10YC」。

着る人も、作る人も、豊かな気持ちで洋服を楽しめるための挑戦は、
まだまだ続きます。

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山梨県・丹波山村(たばやまむら)。

人口は、わずか550人。

2000mを超える山々に囲まれ、
清らかな水が流れる自然豊かなこの村が大切にしているものは、「狩猟の文化」です。


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農業に適した場所が少なく、
昔から、冬を越えるための十分な食料を確保することができなかった丹波山村。

そのため、命を繋ぐ糧として、
鹿や猪、熊などの山の幸を、狩猟によって得てきました。

これらの野生動物を、村では“山の神様からの授かりもの”として尊ぶ風習が、
現在にも受け継がれています。

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そんな、丹波山村の狩猟文化を知ってもらいたい、
という思いから生まれたジビエのブランドが、「タバジビエ」。

鹿肉を使ったカレーやコロッケ、「そぼろ」など、
加工品の種類もさまざまです。

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「狩猟っていうのは、一人ではできないんですよね。」

そう語るのは、
「タバジビエ」を手がける、保坂幸德(ほさか・ゆきのり)さん。

「たとえば、村の猟師の先輩方は、
獲った動物は余すことなく頂くんだ、と言います。

この村の狩猟は、団結力が素晴らしくて、
ひと山越えたところで誰かが獲ったら、
ひと山越えてでも、みんなで獲りに行くんだ、と教えてくれるんですね。」

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保坂さんは、村に根付いている文化を通して、伝えたい想いがあるといいます。

「いまの若い方は、田舎暮らしに憧れて、こういう山によく来るんですね。
自由にひとりで自然と戯れたいという夢を描いて来るわけですが、
結局、一人でなんて何もできないんですね、こういう村に来ると。

小さい村だけど、みんなが協力してやることで、
一人では出来ないことができるわけですよね。
狩猟をとおして、そういったことを伝えていきたいというか。」

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山の神様からいただいた尊い命を、余すところなく提供することで、
一人でも多くの人に、丹波山村の狩猟文化を知ってもらいたい。

そんな思いからうまれたジビエブランド、「タバジビエ」。

感謝の気持ちを持って美味しく頂くことが、
この村の魅力を未来へ発信することにつながっていきます。
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