Vol.81 「秋の七草」 埼玉県
今回の話題は「七草」。
春だけではなく、秋にも七草があることをご存知でしょうか。
埼玉県の長瀞町(ながとろまち)では、
七つのお寺にそれぞれ「秋の七草」が一種類ずつ植えられていて、
「秋の七草めぐり」が行われています。
萩・洞昌院
尾花・道光寺
「長瀞七草寺霊場会(ながとろ・ななくさでら・れいじょうかい)」
会長の福島武攻(ふくしま・たけよし)さんに伺いました。
「萩(はぎ)、尾花(おばな)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、
藤袴(ふじばかま)、桔梗(ききょう)と、
派手さは無いんだけど、昔、日本の心として歌われた七草を愛でていただきたい。
そうつくづく感じています。」
葛・遍照寺
撫子・不動寺
昔、日本の心として歌われたということですが、いつの時代にさかのぼるのでしょうか?
「万葉の時代です。
いまから1300年ぐらい前に詠まれたのがこの秋の七草なんです。
“ああ、そんなに古い花が今でも残ってるんか”
ということを感じてもらいたいのが、わたしの願いなんです。」
女郎花・真性寺
藤袴・法善寺
「秋の七草寺めぐり」はちょうど今が見頃。
土曜日曜祝日をのぞき、9月22日まで、ガイド付きの無料のバスツアーも行われています。
奈良時代の歌人、山上憶良が詠んだ歌に登場する秋の七種の草花。
皆さんも、いにしえの人々に思いを馳せながら秋の七草を愛でてみませんか?
桔梗・多宝寺