『 ほしい未来 』
今年から、選挙に参加できる年齢が
“20歳以上”から“18歳以上”になったことを受け、
SCHOOL OF LOCK!はこれまで全国10カ所でホームルームを行ってきました。
選挙・政治・社会について、わからないことをみんなで一緒に考えてきました。
みんなで、いろんなことを話し合ってきた中で、ぼんやり見えてきたこと…
まず大事なのは自分たちが“ほしい未来”を想像することなんじゃないかってこと。
「好きな人と、ずっと笑っていられる」
「自分が好きな音楽が、いつでもどこでも聴ける」
これも“ほしい未来”の1つ。
選挙に行く前に、もう一度だけ、一緒に考えてみよう。
そして想像することができたら、その“ほしい未来”を教えてほしい。
今夜から、みんなが考えた“ほしい未来”について、動画と文章を募集します。
文章はどんなに短くても長くても大丈夫だけど、
大体30文字くらいを基本の目安に考えています。
そして動画は、画用紙でもノートの隅っこでも、なんでもいいので、
『君が“ほしい未来”を何かに書いている姿』を撮って送ってきてください。
顔が写っていても、いなくてもオッケーです。
長さは自由だけど、10秒くらいを目安に考えています。
撮影するのはカメラでもスマホでも大丈夫です。
詳しくは特設サイトに見本の映像があるので、それを参考にしてください。
締め切りは6月10日(金)
みんなが“ほしい未来”を教えてください。待ってます。
♪ 戦争を知らない大人たち / My Hair is Bad
そして今夜の生放送教室のテーマは…
掲示板逆電!!
SCHOOL OF LOCK!の教室である学校掲示板の書き込みの中から、
校長・教頭が気になった生徒に、時間の限り電話をしていきます!!
君が今悩んでいること、話したいこと、内容は何でも大丈夫です!
誰かに内容を見られたくない場合は、メールで送ってください!
最初に逆電した生徒の書き込み!
■ 自分の人生
皆さんはそれぞれ叶えたい夢があると思います。
僕には今夢がありません。
そんな僕は、最近不幸なことがあり、今までにない苦痛が心の中にあります。
自分に自信が持てません。
そんな僕に、校長、教頭から人生の先輩としてのアドバイスをいただきたいと思い、投稿しました。
よければお願い致します。
百夜帝★サクラミツツキ
男性/15歳/東京都
2016-05-26 16:34
男性/15歳/東京都
2016-05-26 16:34
とーやま校長「もしもし!」
サクラミツツキ 東京都 15歳 男性 中学3年生
サクラミツツキ「もしもし」
とーやま校長「書き込み読ませてもらったんだけど、ちょっと今やられてしまっている状態?」
サクラミツツキ「はい。2年前に中学校受験をして私立の中高一貫校に合格したんですけど、成績が悪くなってしまって、その学校が規律の厳しい学校で、平均点の基準を満たさないと進級できないっていう条件があったんです」
とーやま校長「中学校でもそうなんだ!」
サクラミツツキ「去年の3学期にその基準に届かなくて、その学校を辞めることになってしまったんです。退学という形で他の学校に行かざる得ない状況になってしまいました」
とーやま校長「それは厳しいな…。成績はなんで悪くなっちゃったの?」
サクラミツツキ「全然勉強していなかったとか、遊んでばかりだったというわけでもなくて、中高一貫校なので、高校の勉強も先にやっていくんです。そういうのが難しくて途中からついて行けなくなってしまったのかもしれないです」
とーやま校長「勉強のスピードが周りと違ってしまっていたんだね」
サクラミツツキ「テストとかもいつも最下位とかで、そういう時から心の闇を感じるようになって自信が持てなくなってしまったんです」
とーやま校長「今はどうしているの?」
サクラミツツキ「今は近くの公立中学校に通っています」
とーやま校長「進学できなかったっていうのはいまだに自分の心の中に引っかかってる感じ?」
サクラミツツキ「はい」
とーやま校長「じゃあ、夢が無くなってしまったんだ」
サクラミツツキ「はい。昔は、鉄道が好きで電車の運転手になりたいなって思っていたんです。でも、今までの人生が勉強ばかりだったので自分の趣味も持てなくて、中学校に受かったのは嬉しかったんですけど、自分の理想通りの人生が生きれていない気がしたんです」
とーやま校長「なんだか違うなって思っていて、でかいものが叩きつけられてしまったんだね」
あしざわ教頭「今は夢からは離れてしまっている感じなんだ」
サクラミツツキ「そうですね。鉄道も興味が薄れてきてしまって、学校生活も知らない友達ばかりなので慣れない環境の中過ごしていくのも辛いです」
とーやま校長「なかなかそういう気持ちって分かってもらえないよね。人にも言いたくないし、モヤモヤをどこにぶつけていいのかも分からないし」
サクラミツツキ「はい…」
とーやま校長「今、お前は15年生きてきて見たことないものに押しつぶされて、どう乗り越えたらいいか分からない状況だと思うんだ。とにかく今、自信がないよね」
サクラミツツキ「ないです」
とーやま校長「それをまず取り戻したいね!俺は、サクラミツツキよりどれくらい多く生きてるんだっけ……。俺、すごい生きてるな!」
あしざわ教頭「計算して引かないで下さいよ(笑)」
とーやま校長「倍以上生きている俺から何を言えるかなって考えて、俺もぼこぼこに打ちのめされた事も何回もあって、SCHOOL OF LOCK!という場所でも打ちのめされた事があって、行きたくないなって思った時もあった」
サクラミツツキ「そうなんですか!」
とーやま校長「その時に、確固たる自信って簡単に手に入るものじゃないなっていうことを改めて分かったんだ。誰かに渡されるものでもないし、しんどい時にこそ手に入れた自信が本当の自信だと思っていて。辛いって思う時期は、確固たるものを手に入れられる時期だと思うんだ」
サクラミツツキ「なるほど…!」
とーやま校長「これは俺が30数年間生きてきて言える、確かな事の一つ。しんどいからといって、そこで辞めていたら、その自信を手に入れる事は出来ていなかったと思う。今は、毎日生徒と喋るのが楽しいし、お前と話が出来てるこの瞬間が本当に嬉しい。状況は違うし、来月の今頃もしんどい気持ちを抱えているかもしれないけど、今確実に手に入れられるものが絶対にあるから!」
サクラミツツキ「はい!」
とーやま校長「時間かかってもいい。夢もなくていい。そこを焦る必要はないよ。好きな音楽を聴いて、心を豊かにすれば見えてくるものが絶対にある!俺も頑張るから、一緒に頑張ろう!」
サクラミツツキ「頑張ります!!」
とーやま校長「負けんなよ!」
♪ 列車 / LOST IN TIME
続いて逆電した生徒は…
自分はガンになってしまいました。
大切な友達も事故で失っているし、去年の冬に手術したんですが、全部摘出できず、今に至りました。
今、自分がどうしたいかわからないし、病院が怖くて病院をサボったりしてるし、自分がわかりません。
なんかどうしたらいいかわかわないです。
掲示板には申し訳ないと思ってこちらに書き込みました。
校長・教頭、現実から逃げないようにするにはどうしたらいいんですかね?
熱帯魚のかけら
男性/17歳/福岡県
男性/17歳/福岡県
熱帯魚のかけら 福岡県 17歳 男性 高校3年生
とーやま校長「まずは、メールありがとう。読ませてもらったんだけど、癌になってしまったんだね。これはいつ分かったの?」
熱帯魚のかけら「1年前くらいに手がおかしいなと思って病院に行ったら、たまたま見つかって…」
とーやま校長「見つかったのが1年前で、そこからすぐに手術だったの?」
熱帯魚のかけら「去年の冬に手術をしたんですけど、全部は摘出出来なくて他の所にも転移したりしている感じです」
とーやま校長「メッセージにもあったんだけど、友達が亡くなってるんだ?」
RN 熱帯魚のかけらと同室だった友達も、同じ病気で亡くなってしまったのだそう。
とーやま校長「そいつとは普段どんな話してた?」
熱帯魚のかけら「病気の話とかじゃなくて普通に学校の話とかしていました」
とーやま校長「大切な親友だね。全部は摘出出来ていなくて、今なんだよね。今の体調はどう?」
熱帯魚のかけら「正直言うとあまり良くないです」
とーやま校長「ご飯とかは食べられてる?」
熱帯魚のかけら「食べられてます。学校にも普通に行ってます」
とーやま校長「授業も受けれてるんだ!でも、たまに体調が良くない時もあるんだね。病院は定期的に行かないといけないんでしょ?」
熱帯魚のかけら「だいたい1週間に2回から3回は行かないといけないです」
とーやま校長「でも、たまに行けない日があるのは、どういう気持ちを持ってしまって行けなくなってしまうのかな」
熱帯魚のかけら「本当のことを知るのがイヤだというか、気持ちの整理がつかなくて現実から逃げてしまうんです」
とーやま校長「今、ちょっとでもお前の心を共有したいって思っているんだけど、俺はお前じゃないし、お前は俺じゃない。全部分かるよって言ったら嘘になるから、そんなことは言えないんだけど…俺の率直な気持ちを言ってもいい?」
熱帯魚のかけら「はい」
とーやま校長「怖いっていう気持ちもあるとは思うんだけど、俺としては病院には行って欲しい。やっぱり今の話を聞いて、心配になったんだ。無理に行けとは言えないけど、病院に行けていないお前が心配なのが正直な気持ちだな」
あしざわ教頭「今、不安とかすごくあると思うけど、そういう話とか誰かと出来ていたりする?」
熱帯魚のかけら「学校の友達とかには全然そういう話が出来なくて、親にもこれ以上迷惑かけたくないので、話とかは出来てないです」
あしざわ教頭「そうか…。熱帯魚のかけらの中では、自分の事とかを本当は誰かに話したい?」
熱帯魚のかけら「いずれ話さないといけない事だから、ちょっとでも早いうちに話しておきたいなって思います」
とーやま校長「家族にとって自分の子供は誰よりも大事なんだから、迷惑な事なんて無いよ。もっと甘えていいよ?」
熱帯魚のかけら「はい」
とーやま校長「いつかちゃんとお前が学校を卒業して、お金を稼いで元気な姿になってから返せばいいから。今は、何をしている時が楽しい?」
熱帯魚のかけら「音楽を聴いている時とか、夢に向かって頑張っている時が楽しいです」
とーやま校長「夢は何?」
熱帯魚のかけら「小学校の頃から車が好きで、自動車関係の仕事に就きたいと思っています」
とーやま校長「作るほう?直すほう?」
熱帯魚のかけら「直すほうです」
とーやま校長「整備士さんとかだね。じゃあ、いつか俺の車も整備してもらう事になるかもな!」
あしざわ教頭「校長、免許持ってないですよね?(笑)」
とーやま校長「いつか取るから!」
熱帯魚のかけら「(笑)」
とーやま校長「車の歌とかすごい好きだから!」
あしざわ教頭「でも?」
とーやま校長「免許持ってない!」
あしざわ教頭「俺も免許無いんだけどね(笑)」
とーやま校長「どんな大人たちだよ(笑)。熱帯魚のかけらは、どんな音楽が好きなの?」
熱帯魚のかけら「セカオワ先生とかBUMP先生とかが好きです!聴いていると頑張れます」
とーやま校長「熱帯魚のかけらの事を助けてくれるんだな。セカオワLOCKS!は聴いてる?」
熱帯魚のかけら「はい!SCHOOL OF LOCK!は毎日聴いてます!」
とーやま校長「マジで!」
熱帯魚のかけら「校長とは、映画『日々ロック』の授業の時に一回話しているんですよ」
とーやま校長「そうなんだ!どんな話してた?」
熱帯魚のかけら「全裸の叫びを…(笑)」
とーやま校長「じゃあ、俺らもう裸の付き合いじゃん!(笑)俺とお前の仲だから、話を聞かせてもらって思った事がたくさんあるんだ。俺は先生でも何でもないけど、熱帯魚のかけらの癌を取り除いてやりたいって思う。お前と喋っていてすごく楽しいんだ。だから、熱帯魚のかけらにも、ちょっとでもいいから楽しい時間を増やしてほしい。音楽を聴くこととか、将来自分が車の整備をしている姿を想像するとかって楽しいじゃん?」
熱帯魚のかけら「楽しいです」
とーやま校長「それをいっぱい増やしてほしいね!それで……すごい小鳥が鳴いてるな(笑)」
RN 熱帯魚のかけらの電話の後ろからなぜか小鳥の鳴き声が……!
とーやま校長「小鳥を飼ってるの?」
熱帯魚のかけら「違うんです。今、外にいるんですよ(笑)」
あしざわ教頭「この時間に小鳥鳴く?小鳥もラジオを聴いてくれているのかな(笑)」
とーやま校長「そうなのかな(笑)それでね、もしも熱帯魚のかけらが友達に自分の事を伝えられないのであれば無理して言う必要も無いと思う。でも、友達に正直な気持ちと、今お前が患っている病気を伝えることによってお前の気持ちが楽しい方向に向かうのであれば言っていいよ。それが友達だからね。ビックリするかもしれないけど、お前の事を親身になって考えてくれると思う。病院に行って、好きな音楽がいっぱい聴けるようになって楽しいって思えるのなら行ったらいいし、そうじゃないのなら行かなくてもいいかな」
熱帯魚のかけら「はい、ありがとうございます!」
とーやま校長「自分だけで抱えるものでもないから、みんなと分けような。病院の先生や親や友達にも持ってもらって、いつか好きな人にも持ってもらって、いっぱい分け合おう。俺たちは明日もいるから、いつでも投げてこい!」
熱帯魚のかけら「ありがとうございます!教頭、校長、大好きです!!」
とーやま校長・あしざわ教頭「俺たちも大好きだぞー!」
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【逆電リスナー】
サクラミツキ 東京都 15歳 男性
熱帯魚のかけら 福岡県 17歳 男性
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【オンエアリスト】
22:06 戦争を知らない大人たち / My Hair is Bad
22:12 新宝島(LIVE@日本武道館 2015年10月27日) / サカナクション
22:27 FRIENDS / 岡崎体育
22:50 列車 / LOST IN TIME
23:24 ハイウェイ / くるり
23:49 白昼の夢 / SEKAI NO OWARI
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また話そう。
校長のとーやま
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明日また会おう。
教頭のあしざわ
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