『 まだまだたくさんいる 』
昨日は、生徒のみんなに親に対して抱いてる気持ちを教えてもらいました。
大分県に住んでいる16歳の女の子、ラジオネーム「\さくら/」と電話で話しました。
「\さくら/」からは放送の後、書き込みがありました。
■ 少しの勇気。
昨日はありがとうございました。初めて自分がいつも思ってることを吐き出せて少しだけスッキリした気がする。掲示板見て、同じような状況の生徒さんがたくさんいて、話を聞いてて涙が出たって生徒さんもいて、応援してます!って言ってくれてる生徒さんもいて。共感してくれて、涙を流してくれて、応援してくれてありがとうございます。すごく嬉しいです。Twitterでも検索して見てました。ほんとにありがとうございます。みんな大好きです。
\さくら/
女性/16歳/大分県
2015-08-18 18:19
女性/16歳/大分県
2015-08-18 18:19
今日も、電話を出来る人数はもしかしたら少ないかもしれないけど、生徒と話していこうと思います!
「親との関係がうまくいかない」
「親の事が好きになれない」
「親に伝えたいけど、伝えられない事。」
「自分の家だけどとても居心地が悪い」
親子問題で悩んでいる生徒のみんなからのメッセージを学校掲示板に書き込んでほしい。
書き込みをみんなに見れられたくない生徒は、メールを送ってくれても大丈夫です。
最初の逆電は、こんな書き込みをしてくれた生徒から
■ 恨めない、でも、許せない
小学生の頃から母親が壊れていって、毎日叩かれたり殴られたり蹴られたりするようになって、そこから母親を信頼できなくなった。一番酷かったのは当時いた友達と縁を切らされたことだった。そして転校していじめられて、学校も辛いのに家でも母親がいつも不機嫌で言葉で責められるようになって。高校に入って幾分かましにはなったけれど、それでも母親だけはどうしても信頼することができない。昔のことを、言われたことを未だに許せない。憎しみの感情もあるけれど育ててもらった恩もあるし完全には憎みきれない、どうしたらいいんだろう、どうやって接したらいいんだろう、いつも思う。父親は私のこと好きそうに見えて無関心でした。
四畳半のうめしん
女性/17歳/熊本県
2015-08-18 20:33
女性/17歳/熊本県
2015-08-18 20:33
四畳半のうめしん 熊本県 17歳 女性 高校3年生
とーやま校長「このカキコミを読ませてもらったんだけど、今、うめしんは大丈夫なのか?」
四畳半のうめしん「今は親も少し落ち着いて、暴力もないです」
とーやま校長「よかった、そこは1つ安心できるんだな」
四畳半のうめしん「できます」
とーやま校長「これはお母さんに何があったの?」
四畳半のうめしん「弟が生まれて、育児が大変になって、それに合わせて嫁姑関係もうまくいかなくて、そこからおかしくなっていきました」
とーやま校長「お母さんはお母さんで、かなり追いつめられてしまって、その矛先がうめしんにきちゃった感じか…」
あしざわ教頭「明らかに様子がおかしくなっていってたの?」
四畳半のうめしん「はい」
とーやま校長「家にいたとき、話はしてたの?」
四畳半のうめしん「機嫌がいいときは話してたんですけど、どんどん読む本とか、テレビを見ることを制限されていってしまって…」
とーやま校長「うめしんに対して、勉強してほしいとかそんな考えがエスカレートして厳しくなっていったんだな」
四畳半のうめしん「はい」
とーやま校長「書き込みの最後の“父親は私のこと好きそうに見えて無関心でした”ってどういうこと?」
四畳半のうめしん「父親は基本無口な人で、子供には優しくてかばったりしてくれたこともあったんですけど、それだと自分がお母さんに責められるのが嫌で、今はあんまり家にいないです」
あしざわ教頭「お父さんとお母さんも仲良くできていないんだね?」
四畳半のうめしん「前はケンカがすごかったです、でも今は落ち着いてます」
とーやま校長「弟はいくつ?」
四畳半のうめしん「今、小学校5年生です」
とーやま校長「弟は大丈夫なの?」
四畳半のうめしん「私と違って、怒られても気にしていないみたいです」
とーやま校長「弟とお母さんのこと話したりするの?」
四畳半のうめしん「話すんですけど、“気にしてないし”って言われちゃいます」
とーやま校長「今は、昔と比べてお母さんとは仲良くできてるってことなのかな?」
四畳半のうめしん「仲がいいというより、私が学校とかで忙しくなって、距離を置くようになって、落ち着いてる感じです」
とーやま校長「今そうだとしても、昔のことがあるから信頼することはできない?」
四畳半のうめしん「できないです」
とーやま校長「うめしんの楽しかったことを奪ったことは許せない?」
四畳半のうめしん「はい、許せないです」
あしざわ教頭「そうだよな、お母さんには許せないっていう感情以外には何かある?」
四畳半のうめしん「あのときは追いつめられてたんだってこともわかってきたので、最近は同情する部分もあります」
あしざわ教頭「今の生活は楽しい?」
四畳半のうめしん「高校が楽しいです」
とーやま校長「どんなところが楽しい?」
四畳半のうめしん「自分の過去を気にしないで、喋ったり遊んだりすることができる友達がいて楽しいです」
あしざわ教頭「友達に、今話していることを相談したりしたことはあるの?」
四畳半のうめしん「最近になってやっと相談できるようになってきました」
とーやま校長「いい友達だな! 頼れるだけ頼って、その代り友達の言ってくれることもちゃんと聞いてあげるんだ」
とーやま校長「これからの進路は決めたの?」
四畳半のうめしん「大学に行きます」
とーやま校長「お母さんには相談したの?」
四畳半のうめしん「できてます」
とーやま校長「家からはでるの?」
四畳半のうめしん「県外の大学なので、寮に入ります」
とーやま校長「家を出ることに対して、どう思ってる?」
四畳半のうめしん「親には悪いんですけど、すごく嬉しいです」
あしざわ教頭「そういう気持ちになるのが普通だよ」
とーやま校長「正直で全然いいと思うよ」
あしざわ教頭「うめしんの中で、お母さんと“こういうことしたい”って気持ちはまだあるの?」
四畳半のうめしん「昔は思ってましたけど、今は何も考えていないです」
とーやま校長「これから不安なことはある?」
四畳半のうめしん「ないです」
とーやま校長「じゃあ、親元を離れるために勉強がんばるだけだな」
四畳半のうめしん「はい」
とーやま校長「でもこれから色々な大人に出会ってお母さんのことを思い出してしまうことがあるかもしれないな」
四畳半のうめしん「今でもあります」
とーやま校長「大人全員に対してそう思っちゃうのかな?」
四畳半のうめしん「大人が怖いです」
とーやま校長「今までは唯一の大人がお母さんだったわけだからな…」
四畳半のうめしん「はい」
とーやま校長「でも馬鹿みたいな大人もいるけど、それ以上に、優しい大人もいるし、愛をもって叱ってくれる大人もいるから、そこは自信もって言えるよ」
あしざわ教頭「友達と同じで、苦手な大人も、友達になれる大人もいるからね」
とーやま校長「今は大人が怖いのはしょうがないけど、そこだけでたくさんの大人と話すことを拒否してしまうのは、もったいないから」
四畳半のうめしん「はい!」
とーやま校長「まずは勉強がんばろう」
四畳半のうめしん「がんばります!」
とーやま校長「何かあったら友達にでも、俺らにでも相談してくれ」
あしざわ教頭「溜め込まないようにね」
四畳半のうめしん「ありがとうございました!」
続いてはフランス人のお父さんと仲良くなりたいと思う生徒に逆電!
地下鉄のサジ 東京都 15歳 女性 中学校3年生
とーやま校長「お父さんと仲良くなりたいんだけど、うまくいかないんだね?」
地下鉄のサジ「そうです」
とーやま校長「仲良くなれない原因ってあるのかな?」
地下鉄のサジ「小学校のときハーフであることを馬鹿にされて、それが嫌でフランスを嫌いになって、お父さんにも冷たい態度をとってて、気づいた時には遅かったのかなって思います」
とーやま校長「自分で扉を閉じちゃったから、今更って仲良くするのも…って感じか」
地下鉄のサジ「はい」
とーやま校長「それでなかなか距離縮められないのか、お姉ちゃんはフランス語を喋れるから仲良くできてるの?」
地下鉄のサジ「それもありますし、性格も優しいし、フランスの事も大好きだからその分もあると思います」
とーやま校長「家族全員がといるときは何語で喋ってるの?」
地下鉄のサジ「父親はフランス語で、私たちは日本語で返してます。フランス語と日本語混ぜてます」
とーやま校長「お父さんも少しは日本語理解できてるんだな」
地下鉄のサジ「はい、でもフランス語だと私だけ何を言ってるか分からないことが多いです」
あしざわ教頭「お母さんとお父さん、お姉ちゃんの3人だけでフランス語喋っちゃうこともあるんだ?」
地下鉄のサジ「はい」
とーやま校長「お父さんは日本語を喋れるくらい勉強しようとはしないの?」
地下鉄のサジ「あんまり不自由してないので…」
あしざわ教頭「お父さんとザジが直接喋るときはどうしてるの?」
地下鉄のサジ「私は日本語で、お父さんはフランス語で喋ってます」
とーやま校長「それはすごいな!」
あしざわ教頭「お互いがわかる言葉を少しずつ理解して意思疎通してる感覚か」
地下鉄のサジ「はい」
とーやま校長「でもザジがフランス語を勉強したいって思っているなら、まずはとにかく勉強することが良いんじゃないかな? 一番いい教材が近くに3人もいるわけだしさ。会話の中でわかたない言葉が出てきたら聞くとか」
地下鉄のサジ「でも話しさえぎりたくないから、あんまり聞けないです」
とーやま校長「それは全くいらない! 家族だもん、そんな気の使い方は全く必要ないよ!」
あしざわ教頭「むしろザジが自分でいづらい空間をを作っちゃってるから、“今の言葉の意味教えて?”って言っていくだけで、しっかりコミュニケーションとれるようになっていくよ」
とーやま校長「もしかしたら、ザジが何も言ってこないから、3人は今のままでいいって思われてるかもしれないよ」
地下鉄のサジ「そうかもしれないですね」
とーやま校長「ガンガン聞いていって、勉強もして会話に入っていったら性格も変わるんじゃないかな?」
あしざわ教頭「そしたらお父さんも日本語に対して、勉強しようとしてくれるかもしれないしね」
地下鉄のサジ「はい!」
とーやま校長「言葉覚えるのは1つだし、言葉だけじゃなくてハグとかしたらいいよ! 背中からグッと抱き着いて、それはそれで分かり合えることがあるよ!」
あしざわ教頭「家族に気を使わなくていいよ、家族は一番気を使わなくていい存在だから」
地下鉄のサジ「はい!」
とーやま校長「ぶつかっていいんじゃん?」
あしざわ教頭「今までザジ自身が壁を作っちゃってる部分があったから、だからこそ、その壁は自分で壊せるからと思うからがんばって!」
とーやま校長「ガンガンいってみよう!」
地下鉄のサジ「わかりました! ありがとうございました!」
2日間続けてやってきたこの授業、黒板の時間となりました。
『 常に親が正しいとは限らない 』
親は子供にとって、絶対的な存在だけど、
親も1人の人間だから、間違ったこともするし、言ってしまったりします。
そんなとき“親なのに”とは思わないで、1人の人間と話していると思って、
ほんの少しだけ、理解する気持ちを持つことができたらいいなと思いました。
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【逆電リスナー】
四畳半のうめしん 熊本県 17歳 女性
地下鉄のサジ 東京都 15歳 女性
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【オンエアリスト】
22:04 夜をこえて / KANA-BOON
22:21 BRAVE / RED DOG
22:23 フラット / Damn Drive
22:25 アメリカ産ローターサイクル / 夜の最前線
23:12 わすれもの / クリープハイプ
23:21 リバーシブルー / クリープハイプ
23:38 福笑い / 高橋優
23:49 home / LOST IN TIME
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親だって1人の人間。
君だって1人の人間。
校長のとーやま
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人と人だからぶつかるのは当たり前。
そして、いつか君も親になるんだよ。
あしざわ教頭
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