7/9 「副担任、江島&草刈先生が登場 『バンド部』」 "音学" の授業、サカナLOCKS!。 今回は、いつも授業を行っている山口一郎先生が、「全国音楽教育方針取決委員会2012」に出席しているため、お休み。代わりに、このクラスの "副担任" である、サカナクションの江島啓一先生と、草刈愛美先生が、それぞれの担当パートであるドラムとベースについての授業を行ってくれました。 『バンド部』掲示板に書き込まれた、生徒の皆さんからの質問に答えてくれましたよ。 江島&草刈:沢山の書き込み、ありがとうございます!
江島:なるほど。そんな不安になることは全然ないと思いますよ!草刈先生は、ベース始めたとき、どんな感じだったの? 草刈:ベースを買ったのは、中学校2年生の春で、バンドやりたくてベースやったんだよね。ギターも弾いたことあったし、ピアノも弾いたことあったけど、バンドやるんだったらドラムとベースが必要じゃん?」 江島:周りに誰かベースやってた人いたの? 草刈:他にやってた人はいなかった! 江島:じゃあ、どうやって調べたの?その頃ってインターネットとかもあんまりなかったじゃん。 草刈:うん。弾き方とか音はね、ベースは "ギターの低い方から4つ分" って考え方なの。だから、最初はギターの低い方から4つだけ使って、ベースのつもりでやったりしてた。でも、ホント真似するところから始まると思うんだよね〜。好きなバンドのことをよく見る、そしてよく聞く。今だったら、どこでも見れるっしょ。あとはね、バンド組めたんだから、みんなで一緒にやるじゃん? ベースとかドラムって、他の楽器聞いてないとできないんだよね。ベースはドラムと一緒にリズムを刻まないといけないし。好き勝手に、わーってやることはできないのね。だから、やる曲が決まったんだったら、練習しておく! みんなで合わせるときに、他の楽器を余裕を持てるように、こっそり練習しておく、と! 江島:なるほどね! じゃあ、ベースを買ったら、黙々と練習をしておく、と。 草刈:そう。練習しておかないと。自分のパートは弾けるようになっておく。それで、バンドみんなで練習するときは、みんなの音を良く聞いて、アンサンブルで楽しむ! 江島:ははー、なるほどね〜。 草刈:ドラムで注意する事とか、あるの? 江島:ドラムはねー、気持ちよく叩けば良いんですよ!
草刈:そうか。ベースは家で練習できるけど、ドラムはできないよね・・・。 江島:うん、それは難しいですね。僕も今、家にはドラムセット無いんですよ。だから、太ももで練習してるっていう人もいるし、デニス・チェンバースっていう偉大なドラマーは、ずっと枕を叩いていたらしいよ。家で練習するときは、何かしらを代用して叩いている人が多いよね。
江島:そもそも、"スラップ" って何ですか? 草刈: "スラップ" ね!ベースの弾き方はいくつかあって、ピックっていう、薄い小さなおにぎり型でプラスチックのヤツで、弦を引っ掻くようにする弾き方と、"指弾" きっていって、弦を指に引っ掛けて鳴らす弾き方。あと、もうちょっと面白いやり方として、ベースの弦を叩いて鳴らす方法があるのね。 江島:三味線みたいなことですか? 草刈:・・・そう、あれもそうだね! アタックするの。親指で叩いて、人差し指とか中指を使って弦を引っ張る。叩いたり引っ張ったりして、バチバチ鳴らす方法だね。バンドにドラムがいないってときに、ベースがドラムの代わりもやれるように・・・って生み出された手法、って言われていますよ! 江島:あ、そうなの? それは知らなかった、勉強不足でした (笑) 草刈先生はサカナクションでもスラップやってますけど、コツはあるんですか? 草刈:あんまりね、すごい得意じゃないんですけど (笑) サカナクション入って練習したようなものなんですよ。でも、本当に音が鳴るまで時間がかかりました。叩いても、出ないの!ぎゅっと指を押し込んでも音は出ないし、弱く叩いても出ない。ある程度の強さで弦をパーンと響かせるように叩き付ける。それで、音が鳴る瞬間がきっとあると思う!それを体で覚えていくしかないね。 江島:地道な作業だ・・・。 草刈:そう、地道な作業!それで、音が出るようになったら、テンポに合わせてその音をちゃんと出していけるようにするの。 江島:引っ張る方は、音が出そうだけどね。 草刈:そう、引っ張る方は出るの。でも、叩くのは難しかったね。叩きながら、今度は弦をアップするっていって、親指の爪の方で引っ掛けて、引っ張り上げてっていうこともしなきゃいけないから、大変なんだ。 江島:親指でも引っ張るんだ! 草刈:そう。で、今後、速く弾きたいって思っているんだったら、指の形とかが重要になってくると思う。だから、適当に叩いてるだけじゃ速くなったりしないから、形とかは上手な人の手の形、手首の形を、画像とか映像で見て、研究すると良いと思いますよ! 江島:まあ、近道は無いってことですね! 草刈:近道は無いです!コツコツ練習してください! そして、そんな草刈先生のスラップでの演奏が聞ける曲をサカナクションの楽曲の中から選んでもらうと、「三日月サンセット」と「アルクアラウンド」── この2曲を紹介してくれました。 草刈:「三日月サンセット」は、全編・・・いや、サビの部分は、全編、スラップ。あと間奏の部分とかもスラップを混ぜ込んだりしてるね。「アルクアラウンド」は、スラップのパキっとした部分を、飛び道具として使っている曲。ミュージックビデオでもちょうどスラップの部分をフューチャーしてもらってるの! 江島:そうなんだ!手元がアップになるってこと? じゃあ「アルクアラウンド」のミュージックビデオをみたら、スラップの手の角度が参考になるわけだ! 草刈:なるね、なるね!(笑) 私のやってる角度だったら、参考になるかも・・・。 江島:スラップって、結構、目立つ感じの音が出るよね!是非、コツコツ練習してみてください。これがうまくなったら・・・モテると思います!! 草刈:じゃあ、頑張ってやってもらわなきゃ (笑) ということで、そろそろ授業終了のお時間です。 江島:いや〜…早いね! 草刈:うん、早いね。なんか、もっと出来そうだよ。 江島:もっと紹介したかったけどね。来週は山口先生が戻ってきちゃうから!またクソマジメな授業が始まると思いますよ! 草刈:しーっ! (笑) 江島:(笑) ・・・また授業したいよね。 草刈:校長先生に、お願いしておこうか!だって『バンド部』のみんな、まだまだ迷ってるもん! 江島:そうだよね!ちょっと、校長先生に言ってみるわ!お酒でも飲ませてね、いい気分にさせたところで・・・こうね!(笑) ということで "副担任" の、江島先生、草刈先生、ありがとうございました! すごく楽しそうに授業してくれたのが印象的でした。 ぜひまた授業してくださーい! M 三日月サンセット / サカナクション |