聴取期限 2022年12月2日(金)PM 10:00まで
音を学ぶ "音学(おんがく)" の授業、サカナLOCKS!。
今回は、宿題『2022年の音楽重大ニュース』の回答をチェックしていきます。こちらは、療養中だった山口一郎先生が触れていなかったであろう、今年の音楽にまつわる大きなニュースを、皆さんから提出していただいたものです。優秀な回答を送ってくれた生徒には、一郎先生の自宅から断捨離で出てきたサカナクショングッズをプレゼントします。(提出期間は終了しました。たくさんの提出ありがとうございます!)
授業のオープニング、まずはいつもの雑談から。
山口「日本サッカー勝ちましたね。」
職員(カヲル先生)「ね!見てたんですか?」
山口「それが……知らなかったんです。やっていたことを……それくらい、浮世離れした鬱屈生活ですよ。」
職員「一郎先生のツイートを見ると、確かにタイミングがちょっと遅かったけど、まるで見ていたかのようなリアクションをしていましたけど(笑)。」
ドイツに勝つとは。本当に凄い!!
— 山口 一郎 (11月16日復帰予定) (@SAKANAICHIRO) November 23, 2022
Aoi https://t.co/wVuI37cYEk @YouTubeより
山口「ミーハーでしょ?そういうところミーハーでしょ、僕。」
職員「ははは(笑)。いいよ、いいよ。見てなくても嬉しいものは嬉しいでしょうよ。」
山口「そうですね。自分的ニュースが多すぎて、最近。それをいろいろ整理するのに自分の時間を使っていたので。」
職員「そうだよね。だって本出すんでしょ?」
山口「そうなんですよ。本、出るんですよ。初めて!」
職員「もう出る?」
山口「もう出る。僕が20代前半の頃から書き溜めていた、練習用に書いていた詩があるんですよ。それを父親が書籍化した方がいいぞって言い始めて。父親も仕事をセーブし始めて時間が余っていたから、ボケ防止じゃないですけど、何かあった方がいいかなと思って。親父がリーダーシップをとって、書籍化したんですよ。」
職員「すごいね。」
山口「自分がまさか本出すことになると思っていなかったから……」
職員「これは一般流通もする本だよね?」
山口「します、します。装丁とかは結構こだわって。葛西薫さんって……レジェンドですよ。サン・アドのデザイナーで、同じ北海道出身の大御所の方なんですけど。葛西さんにお願いして。で、初回限定版は全部活版印刷ですよ。」
職員「活版印刷って何?」
山口「1個1個文字を押していくんですよ、トトトトンって。だから、全部の本が全部違うの。文字がちょっと滲んだり、薄くなっていたりとかしているんですよ。」
職員「それは限定版がそういうこと?」
山口「そう。ファンクラブ限定版として出していて。一般流通の方は活版印刷じゃないんですけど。活版だから8000部くらいしか作れないんですよ。」
職員「印刷に時間もかかるだろうしね。」
山口「そうなんですよ。だからそれは結構レアだなと思っていて。」
山口「自分も本を出すのが初めてだからいろいろ調べたら……これ面白いですよ。」
職員「何ですか?」
山口「音楽の著作権印税って3%なんですよ。書籍って10%なんすよ。本の印税って大きいんすね。」
職員「あー、そうだね。」
山口「だから、皆さん……僕の本を買ってください。」
職員「是非。」
山口「ははは(笑)。いや本当にね……やばいんですよ、僕。税金が。」
職員「あー……それは、去年すごい稼いでその年に契約解除になったプロ野球選手くらいやばいってこと?」
山口「いやー、今療養してるんで、何もないじゃないですか収入が。だから、フィーが無い状態なんですよ。何も。だから、来年の税金が本当にやばいんですよ。破産するかも。破産宣言をしなきゃいけなくなるかもしれないんで。」
職員「やばいね。そっかー。」
山口「しかも、来年も動けないから。あんまり。だから、自炊しようかなと思って。自炊してるんですよ。」
職員「おー、してるんだ。」
山口「だから今、鶏肉焼いたりとか、玄米炊いて塩辛で食べたりしてますよ。」
職員「あ、美味しそう。シンプルに美味しそう。」
山口「だからちょっと……書籍化もするので皆さん是非ね。」
職員「タイトル1回もちゃんと言ってないので、言っておきましょうよ。」
山口「タイトルは、山口一郎『ことば 僕自身の訓練のためのノート』です。」
山口一郎 初の単著
— サカナクション (@sakanaction) November 24, 2022
「ことば 僕自身の訓練のためのノート」
2001年から2006年にわたって書き綴られた全250篇の“ことば”を収録。
活版印刷、そして布クロス装で仕上げられたNF member限定版の抽選受付は11月27日まで。 #山口一郎 #サカナクション #山口一郎ことば
▼特設サイト
山口「これ、親父が付けたんですよ。勝手に。僕何も関わってないから。ノータッチ。」
職員「え?すごいね。お父さんセンスすごいね。」
山口「そうっすか?もう、全部任せましたからね。装丁以外は。」
職員「へー。」
山口「そしたらこの間、親父が凸してきて、うちに。(休んでいる間に)1回も連絡していなかったんですよ、父親に。家族と話すのってエネルギー必要じゃないですか。特にうちの父親はああいうタイプだから。ずっと連絡しないでいたら家に凸してきて。ぎゃーぎゃー喚き散らして帰っていきましたよ。ふふふ(笑)。」
職員「心配だったんじゃないですか?連絡もないから。多分、ニュースで一方的な情報だけ知っているからね。」
山口「そうっすね。でも、復帰したからには連絡できてなかった人に連絡しなきゃいけないなと思いながらね。ちょっとずつかなとは思っているんですけど。」
職員「うん、うん。」
山口「とにかく本はね、買ってくださいませ。……おねげえします!おねげえしますだ!おで(俺)の本、買ってくだせえ!……ふふふ(笑)。お願いします。」
山口「はい、それでは授業を始めますから席に着いてください。Twitterを開いている生徒はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いてる人は、サカナLOCKS!のインスタアカウント(@sakanalocks_official)をフォローしなさい。授業が始まりますよ。サカナクションの山口一郎です。近況といえばね、11月16日に私、一応復帰ということで。いろいろとSNS上だけで復帰していますけど。制作の方は来年くらいからかなと思っているんですが、比較的皆さんの目にする機会が多くなっていくと思いますので、是非追っかけていただけたらなと思っております。」
さて、授業の本題に行きます。生徒の皆さんに提出していただいた、"2022年音楽業界重大ニュース"を紹介していきます。メッセージを送ってくれた生徒の中から2名には、一郎先生が家の断捨離をして出てきたグッズをプレゼントします!
・『SAKANAQUARIUM2015-2016 "NF Records launch tour』 スペシャルパッケージバージョンのBlu-rayのサンプル
・"スタイリスト私物"の夜を乗りこなすTシャツ インスタ配信用反転ヴァージョン
「ただ、1個問題があって……スタイリスト私物の夜を乗りこなすTシャツ インスタ配信用反転ヴァージョンが見当たりません!ふふふ(笑)。(即興で歌いながら……)どこにもないよ〜♪ なので、反転していないバージョンを(笑)。どっかいっちゃってるんだわ。ないんだわ……なので、反転していないバージョン(通常のもの)をプレゼントしたいと思います。」
「では、生徒から届いた宿題を紹介していきましょう。」
今放送中のTVアニメ『チェンソーマン』はなんと!
エンディングテーマ曲が毎回変わります!
Vaundyやマキシマム ザ ホルモン、
「うっせぇわ」の作詞作曲をしたsyudouなど、
さまざまなジャンルのアーティストが毎話代わる代わる担当しています!
さらに曲だけではなくエンディングムービーも毎週変わるので、
いつもはエンディングを飛ばしているという僕みたいな人も
飽きずに最後まで見ることができます!
北海道/15歳/男性
「なるほど。これは斬新ですね。エンディング曲っていうのは定着させるために、同じものを使い続けるっていうのが定石だったところを。ミュージシャンがいろいろ変わると。曲も変わる。毎回エンディングが違う……これは……SONYですね?(職員から「違います」)……違う?関係なくやってる?へぇー。なるほどね。ミュージシャンとしてもいいですよね。ただ、ミュージシャン的な目線でいうと怖さがありますよね。毎回違うわけですから、比べられるわけですよね。そこはちょっとミュージシャンとしては怖さがあるかなという気はしますね。オープニングを米津(玄師)くんがやっていて、エンディングはぶわーっと違うと。マキシマム ザ ホルモン、ずっと真夜中でいいのに。凛として時雨のTKくん、Vaundy、女王蜂……あ、女王蜂もやってるんですね。Aimerもやっている。すごいですね。面白い。」
「テレビもね、今インターネットに取って変わられている中で、音楽的な部分でテレビ側の有利な部分って、音楽を放映できるんですよね。(音楽著作権料の)包括契約しているので。なので音楽をかけられるけど、インターネット上で音楽をかけることは結構ヘビーな契約が必要になってくるんですけど。そういった部分をうまく利用した良い企画ではないでしょうか。ミュージシャンも1曲だけでも楽曲提供できている、シェアし合えるのは今の時代っぽいんじゃないかなと思っています。このニュースを取り上げた生徒が一番多かったみたいですね。情報ありがとうございます。」
Perfumeが10月7日の宮城公演において声出しライブを行いました。
収容人数等の条件をクリアし、払い戻しの受付や声出し禁止エリア等の
設置をした上での声出しライブ開催となりました。
ファンの間では10月7日は「革命の日」と言われており、
今後のアーティストさんのライブの試金石となることが期待されます!
茨城県/15歳/男性
「あ、声出しライブって、お客さんが声を出したってことか。そういうことか。なるほどね。今なお声出しっていうのは、ある種日本では避けられていますもんね。でも、これね……僕は、もう元には戻れないと思うんですよ。コンサートの楽しみ方として、僕らが現役でやっている期間中に元に戻ることはないんじゃないかなと、ちょっと思っています。なんでかというと、コロナ禍を経験した音楽リスナーが年齢的に入れ替わるところまでこないと、当時のああいうモチベーションでの熱意のあるコンサートっていうのは難しくなってくるんじゃないかなと思います。モッシュとか、サークルみたいなものがあったような状態になるのって、日本の国民性も含めて。あと、リスクっていうのを運営側も考えるので。そういったところは引き続きあるのではないかってことと、リスナー的にも、今マスクを外して楽しむとか、声を出して騒ぐってことに対して距離がみちみちの中にいるっていうことに対する恐怖心が……コロナに対する恐怖心じゃなくて、パーソナルスペース的恐怖心みたいなものが自然と生まれてしまったので。そこをゼロにするのっていうのは大変なんじゃないかと思っていますね。なので、コンサートビジネスっていうものがどういう風に変化していくのかっていうのはここ5年くらい……2025年以降かな。大きく変化するんじゃないかなと思っています。」
「そんなPerfumeは、当日までに想定される収容人数が32%であることを発表したと。つまり、チケットが売れていない状態で、これだったら声出しできるじゃんっていうのをやってみたということですね、なるほど。Perfumeがアリーナ公演で収容率32%というニュースは、自身のアーティストイメージを損なう可能性もある中で、事前に公表して声出しOKの公演をしたことが大きな話題になったと。これはでも本当に、運営側もPerfumeたち本人のモチベーションも含めて、アリーナで32%の収容率っていうのってかなりショックな出来事なんですよ。ただ、ショックな出来事を逆に話題にしてプラスに変化させるっていうことは、非常に運営としては素晴らしい方法論をとったということですね。素晴らしいと思う。実際、今公演でギリギリ、パンパンまでお客さんが入ることってそんなにないんですよね。アリーナ公演に関しては特に。なので、それを(お客さんが)入っているように見せる……ソールドアウトしていないんだけど、ソールドアウトしたように見せるとか、そういう技術って実はめちゃくちゃあるんですよ。本当はもっと入れられるけど。だから、そういう風にしてなんとか面目を保つようにやってきた中で、Perfumeはこういう手段を取ったっていうのは非常にプラスですね。」
「これは花丸!山口ワイドショー的、花丸情報ですね。素晴らしい。」
「NUMBER GIRLふたたび解散!」
今年8月に北海道のフェス「ライジングサンロックフェスティバル」に出演し
ステージ上で発表。ライジングサンに出演するために再結成したナンバーガールが使命を果たし、2度目の解散となります。
解散ライブは12月、横浜のぴあアリーナワンマンにて。
僕はナンバーガールを2回フェスで見ることができ、そのたびに轟音と絶叫に痺れてきた。
解散ライブも当選したので、最後のライブしっかり見届けてきます!
神奈川県/18歳/男性
「2019年2月にオリジナルメンバーで再結成したんですよね、NUMBER GIRLは。その後ツアーに出たり、いろんなことをやってきましたけど、再びラストライブを行うということで解散と。向井(秀徳)さんは、『また稼ぎてぇと思ったら何度でも時を超えて我々は集まる』と再々結成も示唆していると。これね、僕戦略としてはすごい良いなと思うんですよ。ここで活動休止っていうのと解散って潔く言うのとで、その後の展開って変わってくるんですよね。また再結成するのも、NUMBER GIRL的にデメリットは無いと思うんですよ。ここで解散しきって、解散ライブという1個大きく花火を打ち上げられるっていうのは、我々に対して枯渇と栄養を同時に与えてくれる非常に素晴らしい戦略だなと。NUMBER GIRLだからこそできる手法ではないかなと思います。」
「これも花丸!山口ワイドショー的には花丸。」
今回の授業は、そろそろ終了の時間です。
2022年音楽業界重大ニュースの授業は、来週も引き続き行います。
一郎先生の断捨離サカナクション・グッズが進呈される優秀者も、来週発表します。
「僕がいない間に、音楽業界も津々浦々動いているということは感じてはいましたけど……これ僕的には……結構辛いね(笑)。今の僕のメンタルには、こんなことがあったんだ……みたいな。自分が休んでいる間に、こういう風にみんなは動いていたんだな……みたいな、しょぼーんとする企画だなという風に、今やってみて感じました(笑)。でも、知れてよかったですね。もちろん、なんとなく知っている情報もありますけど、こういうことが起きていたんだっていうことを情報としてインプットできたのは良かったなと思います。ありがとうございます。」
聴取期限 2022年12月2日(金)PM 10:00 まで