草刈「はい、授業を始めますから、席に着いて下さい。マンガを読んでいる生徒はマンガをしまいなさい。」
岡崎「Twitterを開いている生徒はTwitterを閉じなさい。授業が始まりますよ。」
草刈「こんばんは。サカナクションの草刈愛美です。」
岡崎「岡崎英美です。」
草刈「今夜のサカナLOCKS!ですが、私たち副担任GIRLSがお届けしていきます。……ガールズって言うには、年齢がもにょもにょもにょ……ですが(笑)。」
岡崎「ガールズ(笑)。」
草刈「ありがたく、ガールズと呼ばせていただきますね(笑)。」
岡崎「ありがたく(笑)。」
草刈「前回までは、副担任BOYSがお届けしていました。モッチ、ゲームの話してたね(笑)。"音学"の授業なんだけどね。」
岡崎「でも、すごい知ってるから。おうちに行ったら、カセットがいっぱいあったね。」
草刈「あった。カセットだったもんね(笑)。」
岡崎「そう、カセット(笑)。ありました。」
草刈「ちなみに、山口一郎先生ですが、2015年に入ってからずっと春の七草を狩りに山に行って、まだ下りてきておりません。」
岡崎「あら……。」
草刈「なんか、山、よく行ってたのに間違ったんだねー。あんまり詳しくなかったのかな、春の七草は。」
ということで今回は、サカナLOCKS!の副担任'sから、ベース 草刈愛美先生、キーボードの岡崎英美先生が授業を担当します。前回に引き続き、サカナクションが顧問を務める[バンド部]の活動です。[バンド部掲示板]や、[サカナ掲示板]に書き込まれた、音楽活動に関する質問に2人が答えていきます。
草刈「しかも、バンド部は、名言っぽい事を言わなきゃいけないらしいですね(笑)。前回、エジー(江島先生)がすごい困っちゃってたよね。」
岡崎「やりづらい、ってね。」
草刈「では、書き込みを紹介していきましょうか。」
■音楽
友達と音楽やりたいのですが、練習場所がありません。 みなさんどこで友達と合わす練習しますか?
女/15/埼玉県
草刈「スタジオ代とか高いもんね。」
岡崎「高いですよね。まず、私は軽音楽部だったんですけど、学校の校舎の別にある、使って良いスペースを使ったり、あとは、私は(北海道の)小樽っていうところの出身なんですけど、おじさんがやっている……」
草刈「おじさん!? 親戚の?」
岡崎「いや、知らないおじさんの……」
草刈「知らないおじさん?(笑)」
岡崎「ライブハウスとかで知り合った……おじさんがやってる(笑)……ライブハウスに遊びに行かせてもらって、ステージまではいかないんですけど、ライブができるスペースとかを使わせてもらう、みたいな……。」
草刈「あー!私もあったかも。おじさんが……(笑)やってるバーの一角みたいなので、練習してもいいよ、みたいな。何なんでしょうかね、女子の特権なんでしょうかね(笑)。」
岡崎「そういう場所とかを上手く。上手くというか、ラッキーな事に貸してもらったことがあるんですけどね。だから……ちょっと、名言っぽいっていうと……」
草刈「あ、そっか。名言っぽいこと言わなきゃいけないんだ。そっか、そっか。いやー、練習場所……、中学生のときも、友達のお母さんとかお父さんの理解があって、おうちで練習させてもらったりとか、バーをやっている方とかも助けてくれたりとか、意外と周りに若い子が音楽をやることについて応援してくれる人たちは多いと思います。なので、そういう人たちと出会う機会を作るとか。ライブ見に行ったりね。」
岡崎「そうですね。出会いがあるといいかもしれないです。」
草刈「面白いかもしれないです。じゃあ、まとめますと……
助けてくれる大人を探せ! <SE:ドドン!>
……難しいよね(笑)。大丈夫(笑)?」
■吹奏楽
私は楽譜を読むことが苦手です。なにか、譜読みが簡単にできる方法はありませんか?
女/14/兵庫県
岡崎「悩みますねー。」
草刈「私もピアノ始めた当初、ちっちゃい札に五線譜が書いてあって、そこに音符が書いてあって、出される度に『ド!』とか『ラ!』とか答えるのをやったけど……。」
岡崎「読むっていうのは難しいよね。曲を知らない前に曲を初見で読むっていうのはすごい難しいと思うから。CD買って聴いたりしてましたけどね、私は。」
草刈「あー、聴く、ね。そうだね。音楽は、もちろん楽譜があって読みながら自分でなぞるのもあれだけど、それが聴けたらね。イメージが。」
岡崎「そうそう。イメージもあるので。先に聴いて、雰囲気というか、曲の全体像を掴むとやりやすいんじゃないかなと思うんですけど。」
草刈「楽譜を読むコツとして、音源があるときはそれを聴いてみましょう、というのが……」
岡崎「はい……」
(何も鳴らない……)
2人「(笑)」
岡崎「割と……鳴らない感じですよね(笑)。ドドン!って。割と普通の、真面目な普通の事を申し上げました。ふふ。」
草刈「はい(笑)。では、次。」
■ベース
寒くて指が動かなくなりベースが弾きにくくなりました。(手の問題だと思います。) 対処法があれば教えてください。
男/17/宮崎県
草刈「あっためなさい!」
岡崎「(笑)」
草刈「ふふふ(笑)。寒くて弾けなくなったって、宮崎でしょ?あったかいでしょ、宮崎。」
岡崎「宮崎、あったかそうなイメージ(笑)。」
草刈「どうしたの。我々、北海道ですけれども。凍りましたからね、いろんなところが。外に出ると。」
岡崎「そうですねー。ソフトケースとか、触ったらもの凄い冷たいなー、みたいな(笑)。」
草刈「楽器まで凍り付いていたからね。弦とか大変だよ。」
岡崎「あ、そうだ。弦の方が大変ですよね。」
草刈「そんな北国でも続けてこられましたので、是非、あっためてください(笑)。」
岡崎「あっためて(笑)。」
草刈「冗談じゃなくて、寒いまま動かしていると筋肉痛めますので。ウォームアップも大事です。」
■キーボード
私はクラシックピアノを幼稚園からやっているのですが、最近友達から「バンドのキーボードやらない?」といわれてます。 クラシックピアノからバンドのキーボードに乗り換えるのは難しいでしょうか?
女/14/広島県
草刈「この生徒と同じ道を辿りました、岡崎先生……。」
岡崎「そうですね。難しいか難しくないかっていうと、難しいけれども。これ、一番最初に悩みましたけど……ピアノって一台で完結できる楽器ですから。表現というか、一人で作品を弾けちゃう楽器でもあるんですよね。合奏する事も出来るし、一人でソロとして楽曲を演奏する事も出来るから、弾きすぎるんですよね。」
草刈「あー。バンドの中で何人かいて、その一部分だとすると。」
岡崎「うん。音で埋めちゃうんです。だから、弾きすぎないこと!」
(何も鳴らない……)
岡崎「……(笑)。もー、ダメだー(笑)。」
草刈「え?今の鳴っていいくない?」
<SE:ドドン!>
岡崎「あ、鳴った!ありがとうございます(笑)。」
草刈「フフフ(笑)。最初、バンドに入ったのは何才くらいの頃?」
岡崎「キーボードの役割としてやらせてもらったのはサカナクションが初めて。その前は、ピアノをジャンジャン弾いてたんですよね。バンドでやらせてもらってたけど、ピアノも主体になっているというか、ピアノありきのアンサンブルみたいになっていたので、弾きすぎることに変わりはなかったんですけど。5人いるうちの、5分の1が自分の役割だと思った時に、どれだけ少ない音数で表現できるかっていうところに一番難しさを感じました。」
草刈「なるほど、なるほど。」
岡崎「でも結構、サカナクションのファーストアルバムは弾きまくってるんで……。どんどん減っていってる。多分『シンシロ』くらいまでは弾きまくってる。」
草刈「(笑) だんだんそれがぶつかり合う事が分かってきて。」
岡崎「そうですね。」
草刈「手数が少ない曲って言ったら?」
岡崎「ミニマルな感じに気づいていったのは『シンシロ』くらいだから、多分「ネイティブダンサー」とかかなー。これくらいからちょっとずつ減らせてきているのかな。最初の頃は弾きすぎているというか、隙間なく弾きまくっていたので。「哀愁トレイン」とか、弾きまくってた(笑)。」
草刈「「哀愁トレイン」は弾きまくってるね。」
岡崎「引くという美学が全くない感じの……。恥ずかしい。」
草刈「でも、私もそうだと思う。私も、全て出す!って感じ。初期の頃は、一曲の中に自分のパートが出来る事を全部詰め込むっていう(笑)。」
岡崎「なんか、合わせて演奏する場所とか、決めの部分が楽しかったのもあるから、そういうところをたくさん作りたくて弾きまくっていた気もするんですけど。だんだんその間を引いて、間があるほうが素敵だなっていうことを、教えてもらって分かってきたことですよね。やらないと全く分からなかったですね。」
草刈先生、岡崎先生、『バンド部』の授業ありがとうございました!
現在サカナLOCKS!で出ている宿題は[⇒コチラ!]
山口先生が留守にしている間に、できたものからドンドン提出してください。