江島「はい、授業を始めますから、席に着いて下さい。」
岩寺「マンガを読んでいる生徒は、机の中にしまいなさい。授業が始まりますよー。」
江島「こんばんは。サカナクションの江島啓一です。」
岩寺「岩寺基晴です。」
今回はこのクラスの副担任、ドラムの江島啓一先生、ギターの岩寺基晴先生による授業です。山口一郎先生は、先週の『春の七草狩り』からまだ戻ってきていないので、
岩寺「まだ狩ってんの?」
江島「狩ってますねー。」
岩寺「一週間たってますけど。」
江島「一週間たってるね(笑)。」
岩寺「大丈夫?(笑)」
江島「なんか、一度捨てたらしいですよ。6つまで見つかっていて、あともうちょっとだって連絡がマネージャーの方にあって。だけど、何故だか知らないけどその6つを捨てて、もう一回1から……。」
岩寺「新しい七草を見つけに……(笑)。」
江島「また、山へ……(笑)。冬山にね。」
岩寺「大丈夫かなー。」
江島「ということで、引き続き我々、副担任'sが授業を担当します。」
江島「先週、緊急学級会をやりましたね。」
岩寺「やりましたね。」
江島「結構質問がきていて、岩寺先生がオススメのゲームの質問もめちゃめちゃきていたらしいんですよ。」
岩寺「ほー。」
■ 質問!
ずばり! 今年のPS3のオススメソフトは?
男/17/神奈川県
岩寺「PlayStation3か……。」
江島「今は何?」
岩寺「今はね、4まで出ていて、メインになっているのはプレステ3、4。あとは、Wii U。それと、Xbox。」
江島「ちょっと待って!ごめん、ごめん(笑)。"メインになってるの" って何?(笑)」
岩寺「あ、メインっていうのは、ちょっと前から据え置き機のメイン3種っていうのがあるんですよ。」
江島「あ、あるのね(笑)。三大ゲーム機、みたいな?」
岩寺「そうそう。PlayStation、Xbox、あとWii。これの最新バージョンが、Wii Uであったり、Xbox Oneであったり、そういうのが出ているんですけど。PlayStation3限定ね……。まあ、プレステ3も、プレステ4が出ちゃったから、ひとつ古いプラットフォームにはなっちゃったんだけど、そこでいくとね、今年のオススメはいっぱいあるんだけど……。差し当たって、」
江島「差し当たって(笑)。」
岩寺「うん。2月の末、26日発売だったかな。SQUARE ENIXの『ドラゴンクエストヒーローズ』。」
江島「おぉ、ドラクエだ!」
岩寺「PlayStationシリーズのプラットフォームでのドラクエはすごいひさしぶり。十何年ぶりで。"8"以来だったのかな。ちょっと特殊なドラクエで、派生の。RPGじゃないんだよ。」
江島「RPGじゃない?ドラクエなのに?」
岩寺「そう。アクションゲームで、『戦国無双』とか、『三国無双』とか聞いた事ない?」
江島「やったことある!」
岩寺「あれのチームが、ドラクエとコラボして、言わば "ドラクエ無双" ですよ。」
江島「ほー、ほー。じゃあ、スライムをいっぱい倒すってこと?」
岩寺「そう。100万匹とかの……」
江島「え、100万引きのスライムを?(笑) 倒し続ける?」
岩寺「そう。キメラとか、ドラキーとか。ものすごい量が襲ってくるのをバッタバッタ倒しながら進んで行く。」
江島「あー、でも、実際はそうだもんね、ストーリー的には。バッタバッタ倒すんだもんね、ドラクエって。」
岩寺「だから、本当のドラクエの世界に行って見たら多分そういうことなんだろうなって。」
江島「じゃあ、サイズ感とかも?」
岩寺「ギガンテスっていうデカいやつがいるんですけど、それはもう20メートルくらいの、本当のサイズ感で。」
江島「じゃあ、もう、見上げる感じだ。」
岩寺「そうそう。だから、建物の上に登って、大砲とか打って倒さないといけないの。」
江島「わー、リアル!」
岩寺「しかも、目を狙わなきゃ行けないっていうね。」
江島「あー、なるほどね。」
岩寺「そういうリアリティをかなり追求して作られているから、これはね、期待してますね。」
江島「はい。」
江島「……このままだと、ゲームの話で終わってしまいますので、黒板を書きます。」
岩寺「え?もう終わり?……はい。」
江島「残念がんないで(笑)。」
ということで、今回は久々の『バンド部』の授業です。[バンド掲示板]や[サカナ掲示板]に書き込まれた、バンドに関する相談や質問に、バンド部の顧問であるサカナクションのふたりが答えていきます。
江島「しかも、バンド部には『山口先生の名言はコチラ!』みたいなページが、授業とリンクするようになっていて。」
岩寺「あー、はいはい。あれだよね。<ドドン!>ってなるやつだよね。」
江島「<ドドン!>ってね、俺1回鳴った事あるよ、前(笑)」
<SEドドン!>という音が鳴って……
江島「そう!これこれこれ(笑)。まだ言ってないけどね、何も(笑)。」
岩寺「(笑)」
江島「なんか、これを言わなきゃいけない空気になっているらしい。」
岩寺「じゃあ、今回俺らが言ったら、『江島先生の名言』とか、『岩寺先生の名言』っていう風になるのかな。」
江島「もし言えば、ね。言えばだけどね。」
岩寺「え、でも、それ言わなきゃいけないんだよね?(笑)」
江島「ハードル高いな、なんか(笑)。」
岩寺「すげードキドキしてきた……(笑)。」
江島「ドキドキしてきた(笑)。じゃあ、言っていきましょう、名言。」
岩寺「そうですね。」
[山口一郎によるバンド格言]のページは[⇒コチラ]!
■ シールド
使っていたシールドが切れたので、新しいシールドを買ってきました。シールドだけで結構音がかわりますねー。 そこで質問ですが、ギターやベースを弾かないとき、シールドを取り外してますか? それとも、繋げたままにしてますか? 教えてください。
男/16/徳島県
江島「まず、シールドっていうのは?」
岩寺「シールドっていうのは、ギターとアンプを繋ぐ線ですね。コード。それでギターの電気信号がアンプに行き、増幅されるっていうものなんだけど。本当にシールドで音がすごい変わるんだよ。」
江島「はいはい。」
岩寺「値段が高ければ高い程良いとはなっているけど、まあ、好みっちゃ好みだね。」
江島「良い悪いじゃないんだ。」
岩寺「結局、音って、その音が好きかどうかで判断した方がいいものだと思うから、もう、安いシールドでもなんでもいいから、いろいろ買って試してみたらいいんじゃないかと思って。」
江島「ちなみに、高いのだとどのくらい?」
岩寺「どうなんだろう……多分、5メートルで1万円とかいくようなものもあるんじゃないかな。」
江島「ほー。」
岩寺「で、この質問だと、ギターを弾いていない時に、シールドを取り外しているかどうかってことだけど、基本はつけっぱなしにしておくかな。」
江島「これは家でってことだよね。問題ないものなの?シールド的には。」
岩寺「うーん。俺も詳しくは分かんないんだけど。」
江島「分かんないんだ(笑)。」
岩寺「うん。でも、感覚的には、あんまり抜き差しをしすぎる方が、ジャックに負担がかかって良くないんじゃないかなと思って。」
江島「あー、なるほどね。」
岩寺「そう思います。シールド、いろいろ試してみてもらいたいですね。」
■ ドラム!
ドラムってどうすれば上手くなりますか? やっぱ楽譜って読めた方がいいですか? 今はYoutubeなど動画を見て叩いていますが、、
男/15/沖縄県
江島「どうすれば上手くなりますかっていうのはねー。」
岩寺「それはね。」
江島「叩くしかないです、ずっと。」
岩寺「そう思います。」
江島「楽譜って読めた方が良いですかっていうと……ちなみに、僕は楽譜読めるんですよ。」
岩寺「へー。」
江島「ちっちゃい頃にピアノを習っていた事がありまして。」
岩寺「おー、おー。」
江島「ドラムの楽譜は、音階の無いピアノ譜と同じなんだよね。独学でやるってなったら、もしかしたら本を読んだりしないといけないときがあるから、読めた方がいいかもしれないけど、例えば、近くにドラムをやっている友達がいたり、先輩から教えてもらえるとかいう環境だったら、別に譜面は読めなくても大丈夫だと思う。」
岩寺「耳コピってことになるのかな。」
江島「うん。音楽を聴いて、それをなんとなく自分で再現してもいいし。で、耳コピしたりするときって、完璧じゃなくてもいいんです。全然。フレーズはね。」
岩寺「はいはい。」
江島「こうだろうな、って感覚で突き進めちゃっていいとおもう。No-Titleさんは、動画を見て叩いたりしてるってことは、目で見て、目コピだよね。」
岩寺「そうだね。」
江島「これもすごい良いと思うんだよね。」
岩寺「叩き方とかもあるもんね。スティックの握り方とか、振り方。そういうのが目で見れるって、今の時代はすごいよね。」
江島「すごい、すごい。僕も結構見てますよ、YouTube。"叩いてみた"みたいなやつ。」
岩寺「あるねー。」
江島「一回、『「三日月サンセット」叩いてみた』っていう動画を発見して、ドキドキしながら見た(笑)。」
岩寺「ははは(笑)。自分より上手いんじゃないかって?」
江島「上手かったらどうしようって思って(笑)。でも、上手かったんですよ。なんか、嬉しいですよ。見終わった後、嬉しい気持ちになったよ。」
岩寺「俺も、コピーバンドとか見た事あるなー。」
江島「ある?自分の?」
岩寺「うん。サカナクションのコピーバンド。」
江島「おー(笑)。」
岩寺「札幌の、俺らがアマチュアのときずっとやってたBessie Hallっていうライブハウスで、俺らのコピーバンドをやってるっていう。」
江島「それ、ドキドキすんの?どんな気分で見るの?」
岩寺「なんだろう……。ちゃんとできてるのかな、君たちは、っていう(笑)。」
江島「親目線!(笑)」
岩寺「大丈夫かなーって(笑)。」
江島「お客さん、盛り上がってるかなとかね(笑)。」
岩寺「盛り上がってなかったら、俺らの曲が悪いんじゃないのかなって(笑)。でも、面白いよね、そういうの見るのって。」
江島「今はそういういろんな情報を得る手段があるので、全然楽譜は読めなくてもいいと思います、僕は。」
岩寺「そうっすねー。僕もそう思います。」
江島「えーっと……、今のところ、名言は出ず(笑)。」
岩寺「出ず(笑)。」
江島「ドン! ならず。」
岩寺「ちょっと、あんまり意識してなかったね。」
江島「うん。」
岩寺「しゃべることにいっぱいいっぱいだったね。」
江島「……頑張ろう!」
■ 将来の夢の相談
私は、将来の夢がミュージシャンなんですけどなかなか周りに打ち明けられません。恥ずかしいなどもあるのですが、何か言われるのではないかと思って、、例えば「叶わないよ」とか言われないかと思って言えません。 どうしたらいいでしょうか??
女/14/岐阜県
岩寺「叶わないよって言われたらどうするのかな。そっかー……って落ち込んで終わるのが怖いのかな。」
江島「まあ、少なくともちょっとは落ち込むでしょ。「お前には無理だよ!」みたいなこと言われたらさ。」
岩寺「あー、はいはい。」
江島「がーん……って気分にはなると思うよ。」
岩寺「まあね……。でも、そこを言っていかないと、自分の曲を発表するなんてことは、更に、とても難しい、勇気のいることになってしまうと思うんだよね。」
<SE:ドドン!>
岩寺「うわ……!」
江島「はっ……!」
2人「(笑)」
岩寺「鳴りましたね(笑)。」
江島「うっかり鳴っちゃったね(笑)。……メンタルだね。」
岩寺「そうそう。メンタル大事なんだよ。これ、鍛えていかないと何もできない。」
江島「うん。あとね、僕、思うんですけど、「お前には無理だよ!」って言う人、いるじゃないですか、周りに。そういう人はね、何かを一回諦めているんですよ。だから、諦めなければ良いんですよ、しほーーー。さんは。」
岩寺「うん。そういう人を見て、そういう人を反面教師として。」
江島「だから、そういう人の話は、聞かなくて良い!」
(……。)
江島「……1回諦めた人の話は、聞かなくて良い。」
(………何も鳴らない)
江島「……(笑)。」
岩寺「ははは(笑)。ドドン!待っちゃってるんだもん(笑)。」
江島「(笑) 怖い!怖い、何か今日(笑)。しゃべりづらい、もう!(笑)」
岩寺「怖いもん、BGMが止まったりして、もう、怖いんだよ(笑)。」
江島「ちょっと、質問に集中しましょう。」
岩寺「はい。」
江島「周りの話なんてきかなくて良いですよ。やりたいと思ったら。やりたいことやんないとね、人生もったいないですよ。」
岩寺「そう。自分がやりたいと思ったことを信じないと、何にもならないですよ。そこは、信じて進むしかないというか。」
江島「だからね、ナルシストになっても良いと思うよ、ちょっとくらい。」
岩寺「うん。エゴイスト、ナルシストで俺も良いと思う。」
江島「私は、俺は、出来るんだって、思っちゃって良いですよ。根拠もなく。まだ14才だし。」
岩寺「そう。またその先に、多分いっぱい壁にぶつかるから。その時に、またどうせたくさん悩むから。今悩んでいてもしょうがないっていうところを。……まあ、14才、純粋にそう思うのは難しいかもしれないけど、大丈夫です。」
江島「大丈夫です。大丈夫だよ!」
岩寺「とりあえず、なんとかなると思ってやるしかない。」
江島「頑張りましょう。」
というわけで今回の授業もそろそろ終了の時間になりました。
江島「なんか……あのね(笑)。怖いっす(笑)。」
岩寺「すごい怖い(笑)。」
江島「質問に集中できなくなっちゃったもん、途中で(笑)。」
岩寺「自分が言った事が、あれ、今の名言ぽかったのかな……ってね。」
江島「(名言を)言わなきゃ、言わなきゃって思ってね(笑)。これ、毎週一郎先生はこんな感じなんですか?」
岩寺「いやー、これはハート鍛えられるね。」
江島「メンタル大事だからね(笑)。」
岩寺「うん、メンタル大事(笑)。来週こそは、一郎先生が春の七草狩りから帰ってきて、授業をお届けする予定です。……帰ってきて欲しい。」
江島「帰ってきて欲しいね。ということで、今回の授業はここまで。音で学ぶ、音を学ぶ、音に学ぶ"音学"の授業。サカナクションの江島啓一と、」
岩寺「岩寺基晴でした。」