山口「はい、授業を始めますから、席に着いて下さい。マンガを読んでいる生徒、マンガを机の中にしまいなさい。Twitterを開いている生徒、Twitterを一度閉じなさい。Instagramをやっている生徒もね、Instagramも閉じなさい。ふふ(笑)。……先生も、Instagramをちょっと前から始めたんだが、この間、長澤まさみさんが、サカナクションのUROCO Tシャツを着てInstagramの画像をアップしていたぞ!先生が楽曲提供をしたい人ナンバーワンの長澤まさみさんが。……これは、先生に対するメッセージじゃないか?(笑) UROCOグッズ、なくなった矢先(シリーズ終了になったばかり)のUROCOグッズブームみたいなのが起きるかもしれないぞ、生徒諸君!……いや、Instagramって、結構いいっすね。自分が書いた文章に"いいね!"をつけてくれた人を追いかけてみて見ると、え?この人、あの人じゃない?みたいなのが結構あるんですね。先生、水川あさみさんが先生の文章に "いいね!" つけてくれていたりするんですよ。何この感じ!?……みたいなのがね(笑)。すごい時代だなと思いました。」
■ 歯っっっ!
ジミヘンみたいに歯でギターを弾きたいんですけど、うまく弾けません。
どうしたら、いいでしょうか?
男/15才/熊本県
「弾けるわけねーじゃん(笑)。まず、ジミヘン(ジミ・ヘンドリクス(Jimi Hendrix))は、歯で弾く前に上手いから、普通に!普通で弾いて上手いからゆえに、歯で弾いちゃった、みたいな流れですからね。歯で弾くのが上手かったから手で弾いたわけじゃないから(笑)。順序逆だぞ、タノケン。まずギターを一生懸命上手くなって、最終的に、歯で弾こう(笑)。ゴール、歯で弾こう。ソコを間違わないようにしましょうね。」
ということで今回の授業は、サカナクション先生が顧問を務める『バンド部』の授業です。[ バンド部掲示板 ]に書き込まれたバンドなどの音楽活動の質問や悩みに、山口先生が答えていきます。
「しかも、バンド部には『山口一郎によるバンド格言』というページがあります(笑)。これ、誰?誰が作ったの?(笑) 」
[ 山口一郎によるバンド格言 ]
「先生、これ関知してません!生徒諸君に言っておくぞ。先生が自ら格言集みたいなのを立ち上げたわけじゃない。そこだけはちょっと、はき違えないように。なので、先生が格言っぽい事を言わなきゃいけないらしい。名言、格言をバシバシ出してくれということなので、先生……頑張って出していこうと思うぞ(笑)。」
それでは書き込みを見ていきます。
■ サカナクションのコピーバンド
今年サカナクションのコピーバンドを組む予定で、ギターを頑張っています。SAKANAENSEMBLE 2007-2009からまずはやろうと思ってるんですが、どの曲をやった方がいいですかね?ちょっと迷っています。
男/16才/宮城県
「いいね〜。『SAKANAENSEMBLE 2007-2009』という、サカナクション初のバンドスコアみたいなのを出したんですけど、その中からどの曲をやったらいいかということで。そうですね〜。ギターを頑張っているということで、先生がおすすめする曲は、「三日月サンセット」。この曲ね、コードがずっとループなので簡単なのと、モッチ(ギターの岩寺基晴)のパートはね、ずっとループのフレーズなんですよ。簡単なフレーズをずっと弾き続けるっていうのは、グルーヴの練習になるんで。なので、「三日月サンセット」がオススメかな。次は「インナーワールド」かな。「インナーワールド」には、チャラッチャラ♪っていうフレーズがずっと入っているんですけど、それもグルーヴの練習になるので良いんじゃないですかね。コピーバンドを組むっていうことは、他のメンバーもいるってことかな?一緒にやるのかな?ちょっと楽しみですね〜。草刈のベース、難しいですからね。良いベーシストを見つけるのが大事かもしれませんね、サカナクションのコピーバンドをやるには。では、「三日月サンセット」是非やってみてください。名言ね……草刈のベースは難しい!」
<ドドン!> ←名言が出ましたの合図の音。チームサカナLOCKS! の職員が判断しています。
『草刈のベースは難しい!』
「あははは!(笑) どこが名言なんだよ。格言にもなってないけど、良いのかな。こんな感じで良いの?大丈夫かなー。もうちょっとしっかり名言っぽいこと言おう。」
■ 教えてください_|¯|○
わたしは弾き語りを練習してて家で練習してるだけなんですが、この前ライブに誘われて出てみたいなーって思ったんですが、お母さんに許可を取るのが恥ずかしくて言えないままなんですけど何て言えばいいと思いますか?またみなさんはライブに出演するとき親にどのようにして許可をとってますか?
女/15才/千葉県
「えー!先生が初めてライブやったのは、16才の時ですよ。だから、かーのんの年齢とほぼ変わんないかな。高校1年生の時です。高校1年生の時、お母さんに許可とってないな。勝手にやりましたよ。「帰り遅くなる。今日ご飯いらない。」くらいじゃないかな(笑)。そんな感じだったと思いますけどね。お母さん、かーのんが音楽やってること反対なのかな。音楽をやっていることが反対の親に対して許可をとりたいときに一番説得力があるのは、多分、お母さんが好きなミュージシャンの曲を実際に自分で弾いて歌ってみるとか。実際に共有することが大事なんじゃないかと思いますね。かーのん、15才ってことは、お母さんはまだ30代とか40代前半って可能性がありますよね。ということは、ユニコーンとかTHE BOOMとか、その辺の人たちを弾き語って、わざとお母さんにチラっと聞こえるように歌ったりしていたら、お母さんも「あら、かーのん。懐かしい歌もやってるのね。」みたいになるかもしれない。そしたら、「今度弾き語りのライブがあるんだけどやっていい?」って話がしやすいんじゃないですか?……っていうのが先生のアドバイス。お母さんの好きな歌を練習しよう。」
<ドドン!>
『お母さんの好きな歌を練習しよう!』
「ほら。これ、いろんな意味が含まれていますからね。古き良き音楽を知ろうっていう意味もあるし、親を巻き込もうって意味もあるし。これ、良かったんじゃないですかね。」
■ 難しい…
わたしはギターをやっているんですが、演奏に集中しすぎてなかなかのりよく、楽しそうに弾くことができません…どうやったら自然にノッて弾くことができますかね??
女/14才/山口県
「なるほどね。これはね、ひたすら練習しかないですね。要するに、手元を見ながら弾いちゃうから演奏に集中してノリ良くできないってことだと思うんですけど。もう、弾いているのを忘れるくらい練習する事ですね。例えば、げってぃーちゃんはギターをやっているんだから、弾きながら歌うとかね。自分がボーカルじゃなくても、弾きながら歌う事で、歌とギターの両方に集中してやることでひょっとしたら楽しく歌にノリながら弾くことができるかもしれないしね。よく居ますよ。ボーカルじゃないリードギターの人が歌いながらギターを弾いている人とか。マイクがないのに。あれは一緒にお客さんと自分を一体化させて、一緒にノッていこうという表れだと思うんでね。げってぃーちゃんも歌いながら弾くと良いかもしれないですね。」
<ドドン!>
『歌いながら弾くと良いかもしれない。』
「……っていうのが格言?……すいません、せめて、格言っぽい感じに言った時にドドン!って鳴らしてもらって良いですか?(笑) 少なくとも。頑張ってるんで(笑)。よし。とりあえず、歌おう!歌ながら弾いてみよう!」
<ドドン!>
『歌いながら弾いてみよう!』
「大丈夫かなー……。これ、本当に『山口一郎バンド格言』の一員になるの?……ならないかもしれない?(笑) だったら最初からドドン!とかやらないでよ(笑)。ドキドキしちゃうんで、いつそれが鳴るのか。」
■ ボーカルやってる方!
質問です!ライブで緊張して、たまに歌詞が飛んじゃったり、同じ歌詞を繰り返しちゃったりするんですけど...。
どうしたら、緊張をほぐして、歌詞を間違えずに歌えますか?
アドバイスお願いします!
女/17才/長野県
「これはね、先生もある!先生も本当によく歌詞を間違えちゃうね。先生、このあいだの『SAKANAQUARIUM 2013 "SAKANATRIBE" 』のLIVE Blu-ray、DVDの映像の編集で自分のライブを見直しているんですけど、結構、歌詞を間違えていますね。なので、まあ誰でも間違えちゃいますよ。つまり、間違えても良い。間違えても良いからしっかり歌おう。歌うんだという気持ちが大事。そうすると自然と間違わないようになると思う。緊張しないしね。間違えるかもしれない、間違えるかもしれないって思いながら歌うと、やっぱり間違えちゃうんですよ。だから、間違えて当然って思いながらやるのが大事です。歌詞なんて、間違えちゃえ!」
<ドドン!>
『歌詞なんて、間違えちゃえ!』
「おほほ(笑)。……レコーディングの時だけちゃんとやろう(笑)。先生、未だに歌詞カード置いてやってるからね。別に歌詞見ながらやるのはアリでしょう。BUMP OF CHICKEN先生だって歌詞見ながらやってるんですからね。全然覚えられなくても当然。歌う事を楽しめればいいわけですから。みんな、楽しんで音楽をやっていきましょう。……ということで、バンド部の格言、音楽は楽しむべき!」
<ドドン!>
『音楽は楽しむべき!』
「きたー。すっげー普通の事だったけど(笑)。」
といったところで今回の授業も終了の時間です。
「でも、14才とか16才とか、中学生高校生がバンドをやっているっていうのは、日本の音楽の未来も明るいなと思いますね。生徒諸君はいろんなミュージシャンの曲をコピーしているわけだけど、ただコピーするだけじゃなくて、どうやってこれができたのかなとか、どうやってこの曲を作ったのかなって、そういう所にまで気持ちがいくようになると、もっと音楽をやることが楽しくなったりするんじゃないかと思います。音を鳴らすってことも楽しいけど、音を作るってことも楽しんでもらいたい、先生は。サカナLOCKS!ではそういうところも一緒に勉強できたら良いなと思っていますので、生徒諸君、これからも宿題の提出をよろしくお願い致します。」
今回の授業で生まれた名言はバンド部『 バンド格言 』で見ることができます。引き続き[ バンド部 ][ バンド部掲示板 ]への質問や相談書き込みもお待ちしています。