この学校を支えるパートナー企業とSCHOOL OF LOCK!を結びつけてくれる、
わが校の営業担当、松田部長。(通称 ダイナマイトカリスマ営業部長)
ふだんは影からこの学校を支えている彼には、夢があった。
「オレも、校長や教頭のように、生徒の悩みに答えてみたい。直接話をしてみたいーー」
そんな彼の夢を(結果として)叶えてくれたのが、
JASRACだ。
今から2年前、JASRACという強力なスポンサーの元、
松田部長による“レギュラー授業”
松田LOCKS!が実現。
“著作権に関する知識を広めること”というミッションを授かり、
部長はこれまで、
シーズン1、シーズン2と、自ら、生徒に向けて授業を届けてきた。
しかし。
「松田部長、これまで、2季(シーズン)に渡り、松田LOCKS!のサポートをさせていただきましたが、
この授業を通じて、SCHOOL OF LOCK!の生徒の皆さんに著作権の知識を、 本当に伝えられている
んでしょうか?」
そう、今まで、仏のような心で松田LOCKS!をサポートしてくれていたJASRACの皆さんだったが、
このタイミングで、ついに、営業として、目に見える成果を求められたのだ。
(
【職員注】本来、とても当たり前のことです。JASRACさんはマジ仏です)
「今回は、成果が目に見えるようにしますんで! なんとか継続をお願いします…!」
生徒に向けて話をする。この大切な場所が失くなることを恐れた松田部長が提案したのはなんと…!?
“Dynamite Advance Test System”
(ダイナマイト・アドバンス・テスト・システム)、
通称“ダイナマイト・システム”。
これはズバリ、
生徒みんなが著作権のテストをあらかじめ受けてくれないと、
松田部長の授業ができない仕組み。
もし、テストを受けてくれた生徒が少ない場合は、その週の授業は強制的に休講!
松田部長はこの度、自らの存在意義すら掛けた大バクチに出たのだ。
「フッフッフ。面白いじゃあありませんか。部長。その成果、楽しみにしてますよ。
ハッハッハッハッハ… ハーハッハッハッハッハ…!」
(
【職員注】部長の妄想です。JASRACさんはこんなこと言ってません)
「チッキショウ… でも、オレはやるぜ! 生徒のみんなを… 信じる!」
松田LOCKS!シーズン3、行く末は果たして…!?
【 解説 】
卒業式のプログラムにアーティストの歌詞を掲載する場合、1曲分の歌詞のみを掲載する時の使用料は、発行部数が2,500部までの場合、税別1,800円となります。
詳細はコチラから。
【 解説 】
個人のサイトであっても、歌詞を掲載する場合は、著作権者の許諾が必要です。家族や友人など、限られた人だけしか閲覧しない場合でも、許諾が必要となります。
また、個人のサイトでの外国曲の歌詞(訳詞を含む)や楽譜を表示する場合(可視的利用)は、JASRACでは許諾できないので、直接権利者に許諾をとる必要があります。
そして、アーティスト名や一般的に単語や単純な単語を組み合わせた楽曲のタイトルは、著作物にはあたらないので、ブログなどに好きなアーティスト名や楽曲タイトルを書き込んでも問題ありません。
【 解説 】
改めて、アーティストの創作活動は、一人一人が支払う、使用料によって支えられています。許可を得ないで違法にコピーした音楽データなどが、インターネット上に出回ると、音楽をつくる人たちに使用料が入らなくなり、みんなの好きなアーティストや作詞家・作曲家の活動資金が減って、新しい音楽が生まれなくなってしまうかもしれません。
最近特に問題になっているのが、選択肢の①のような、インターネットにまつわること。たとえ歌詞だけであっても、個人のサイトやブログに掲載するには、著作権の手続きが必要です。
基本的には、ブログに掲載するのもNGですが、最近ではブログの運営事業者が個人に代わって著作権手続きをしている場合があるので、一度、ブログサイトにJASRACなどの許諾マークなどがあるか確認してみてください。(
JASRACのホームページでも確認できます。)
そして、選択肢の②は、一人100円の入場料でというところがポイント。学園祭での演奏や演劇で音楽を使う場合は、いくつかの条件が全て当てはまれば、著作権の手続きは必要ナシ。ただ、金額に関わらず、入場料を取る場合は、手続きが必要です。逆に言えば、作詞者や作曲家の許可をもらって使用料さえ払えば、入場料をとって演奏をしても大丈夫です。
【 解説 】
まず、選択肢の①の場合は、著作権使用料は発生。これは、基本の問題です。
続いて、選択肢の②。著作権使用料は、音楽の収録時間や演奏する小節数などを基準にして、免除になるということはありません。
そして、選択肢の③。学校のホームページでその学校の校歌を掲載する場合、JASRACが著作権を管理している校歌の場合は、所定の申込書を提出することで、当分の間、使用料は免除されます。校歌は音楽の中でも、少し特殊な存在と言えるかもしれません。
参考URL:http://www.jasrac.or.jp/info/network/school_song.html
【 解説 】
使用料は、カラオケボックス1部屋ごとの定員によって使用料が決まっている月額方式と、著作物1曲1回ごとの使用料を決める曲別方式がありますが、定員10名までの1部屋の著作権使用料は、月額方式だと、月額4,000円(税別)となります。(曲別方式だと1曲1回90円(税別)となります)
カラオケボックスに行くと、部屋の扉に青いステッカーが貼ってあります。これは「このカラオケボックスは著作者の許可をしっかり得ています」という証です。
カラオケボックスに行った時にはぜひ、ドアのステッカーを見てみてください。
参考URL:http://www.jasrac.or.jp/info/play/inst.html
【 解説 】
日本では、著作権の保護期間は、作品が完成した時から始まって、その作者が亡くなった翌年の1月1日から50年とされています。この保護期間が過ぎた作品(著作物)は、国民全員の共通の文化的な財産となり、誰でも自由に使うことができるので、江戸時代など、過去の作品は使用してよいことになります。
という訳で、①の宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」などの作品は、自由に使ってもOK。(宮沢賢治は、1933年に亡くなっているので、著作権は1983年12月31日まで保護され、翌1984年1月1日から、自由に使えるようになりました。)
②のJASRACの会員第1号で、国語の教科書にも出てくる島崎藤村は、1943年に亡くなっているので、著作権は1993年12月31日まで保護され、翌1994年1月1日から、自由に使えるようになっています。
③の最新のヒット曲の歌詞を自分のホームページに掲載するには、著作権の手続きが必要となります。
【 解説 】
ライブハウスで好きなアーティストの曲をカバーするとき、JASRACに著作権手続きをしなければならないのは、ズバリ、ライブハウスの経営者。
ライブハウスに限らず、お店での楽器演奏の著作権手続きをしなければならないのは、基本的には、お店を経営する人と決まっています。ちなみに、使用料は、音楽の利用目的によって定められていて、座席数と、お客さん1人あたりの飲食代、月間の演奏時間などによって決定。
将来、ライブハウスを経営したいって生徒がいたら、覚えておいてください。
【 解説 】
著作権法では校内放送で市販されているCDなどを流すことや、音楽を演奏することを「演奏」と言っています。この場合、「演奏権」という著作権がはたらくことになります。原則として、「演奏権」がはたらく場合は、権利者の許諾を得なければなりません。しかし、次の3つの条件をすべてみたす場合、権利者の許諾を得ずに演奏してもよいことになっています。
●営利(利益を得るために活動すること)を目的としない
●聴衆から料金をとらない
●演奏者に出演料を支払わない
この3つの条件に照らし合わせて考えると、
①は、お客さんから入場料をもらうので、許可をもらう必要があります。
②は、お昼休みに学校の校内放送でヒット曲のCDをかけることは営利を目的としていないし、生徒から料金をとらないので、自由に利用することが認められています。同じように、授業でのレコード鑑賞や、運動会での行進曲のCDを利用することも認められています。
ただし、買ってきたCDからダビングして、自分で編集したCD-Rなどを使って校内放送する場合は、著作者や著作権者に許可をもらうことはもちろん、著作隣接権をもつレコード会社にも許可をもらう必要があるので、注意しましょう。
③も同じように、文化祭で音楽を演奏する場合も、自由に利用することができます。ただし、ゲストを呼んで出演料を支払う場合は、手続きが必要となりますので、注意しましょう。
【 解説 】
まず①。著作権のある歌の歌詞を載せるには、著作権者の許可が必要となります。
そして②。卒業の記念に卒業生にプレゼントするためのCDを作る場合、著作権のある曲を歌って録音するときは、必ず音楽を作った作詞家・作曲家といった著作権者に許可をとって、使用料を払う必要があります。
続いて③。学校で教育目的に使う場合はコピーが許される場合があります。これは著作権法で「学校において、授業のために使用することを目的とする場合は、必要とされる限度で先生や生徒が複製(コピー)することができる」と認められています。ただし、授業での使用後は回収することが、著作権者のためには望ましいです。
【 解説 】
著作物は、著作権法で「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽に属するものをいう」と定義されています。
まず①。作曲が上手か下手かで著作権が発生したりしなかったりすることはなく、その人自身の考えや気持ちが創作的に表現されていれば、立派な著作物となります。音楽の時間に作曲した譜面は、書いた人が著作者であり、著作権法で保護されるので、本に掲載するときには著作者に許可をもらう必要があります。
続いて③。写真を撮るときは、思い出に残るいい写真が撮れるように、ファインダーをのぞいてどのような構図にしようとか、背景に何を入れようとか、縦向きにするか、横向きにするか、などと、いろいろと創意工夫します。写真を撮る人の考え方や気持ちが写真で表現されることになるので、写真も音楽と同じように著作権法で保護される著作物になります。そして、写真を撮った人がその写真の著作者になりますので、卒業アルバムに写真を利用する場合は、写真を撮った人に許可をもらう必要があります。
楽曲のタイトルなど言葉をただならべて組み合わせたものは、多くの場合は著作物ではないと考えられています。というわけで、今回の答は②。ただし、ドラマのタイトルで非常に長いものや、俳句に近いような標語などは、「思想又は感情を創作的に表現した物」として、著作物とされることもあります。
【 解説 】
音楽をコピーする時は、原則として、作詞家・作曲家など、著作権を持っている“著作権者”の許可が必要。作詞家・作曲家の皆さんが苦労してつくった作品を、たくさんコピーしてタダで配られたりしたら、次の作品を生み出すための活動ができなくなってしまいます。だから、“著作権者”を守るために、著作権法という法律があります。
この法律では、「こういう使い方をする時は、著作権者の許可をとってください」ということが細かく定められていて、自分や家族など、あまり大きな不利益を与えないような範囲で音楽を使う場合には、例外として、自由に使えるように定められています。
【 解説 】
小説や音楽などをつくった人を“著作者”、その著作者が持っている権利を“著作権”と言います。
また、小説や音楽などを“著作物”と言いますが、著作物は、著作権法という法律で、「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽に属するものをいう」と定義されています。言いかえれば、著作物は、著作者の考えや思いをこめた分身のようなものです。
その作品を他人に真似されたり、勝手に変えられたり、無断でコピーされて配られたりしては、著作者は大変困ってしまいます。ですから、著作者には、そのようなことを禁止する“著作権”という権利があります。
ちなみに、歌手やレコード会社が持っている権利は、著作物を創作するのではなく、著作物を社会に広く伝えている人や会社などに与えられる“著作隣接権”という権利です。
【 解説 】
著作権は、登録の手続きは必要ありません。
著作物がつくられると同時にうまれますので、その時点で著作権をもつことができます。
対照的に、新しい発明などをしたときに、特許庁に登録申請をし、
これが認められて初めて権利が生まれる「特許権」がありますが、
「著作権」とは大きな違いがあります。
通常、著作権は、「財産としての権利」のことを指します。
お金や土地と同じような財産権ですので、権利を他人にゆずったり、相続することができます。
また、著作権を持っている人は、「つかう人」が許可を求めてきたら、
「使っちゃダメ」「使っていいけど、お金を払ってね」「タダで使っていいよ」などと言うことができます。
一般的には、「使っていいけど、お金を払ってね」ということが多いです。