そして踊り場にはすでに人影が…
尾崎「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」。クリープハイプが今月発売したこのアルバムタイトルから感じた事、思った事を、生徒のみんなに写真やイラスト、文章など…“作品"にして送ってもらいました」
届いた作品を集めた作品集をクリープLOCKS!のページ[ →コチラ ]にUPしたので見てもらいたいんだけど…何か、気になる作品あった…?」
高橋「ひとつ、紹介させてください」
…そうです、先週に引き続き高橋優先生と一緒に授業をお届けします。
予備校の帰りに空をふとみてて、なかなか会えない彼氏の事を思い出しました。空は一つだけど、私たちは物理的にはなかなか一つになれなくて二つだけれど、それでも同じ空をみていたいな、て思いました。でも心はいつも一つです。
恋する浪人生
女/19/香川県
女/19/香川県
高橋「これ僕すごく好きですね」
尾崎「いいですね」
高橋「確かに。空は一つしかないから、同じ空の下だよなって。気持ちになりました」
M 同じ空の下 / 高橋優
尾崎「先週は、何も決めずしゃべっていましたが今週はしっかりトークテーマを決めて話していきたいと思います。今目の前には6枚のカードが並んでいますが、さっき書いたばっかりで、お互い何をかいているか知りません。それでは、さっそくはじめて行きますか?では優くんからどうぞ。」
高橋「じゃあ引きます。」
高橋「あっ!これ僕が書いたやつですね。」
高橋「 “泣くとどうなる?" 」
尾崎「最近泣いてないなー。でもえーっと野球関係なら泣くかな…。」
尾崎「すんごい泣いたのが高校野球のチームの補欠同士が試合するっていうドキュメンタリーなのかな?そういうのがやっていて。レギュラーの人達が応援側に回ったりするんだけど、その補欠の子がお母さんに『一回もユニフォームに背番号つけさせてあげられなくてごめんな。』とか行って試合に向かったりして。そういうのがいいなーと思って。」
尾崎「あとはベストを出された時は悔しくて泣いたね。(笑)くそーって」
高橋「あーっ(笑)」
尾崎「優くんは自分の歌を聞いてくれた人が泣いてくれるのってどう?嬉しい?」
高橋「いやー、いちがいに嬉しいではないかもしれない。なんだろうなー。覚悟の違いをみせつけらてるような気持ちになる。」
高橋「自分の曲は、歌って体から出てしまったら自分のものではない気がしてて。もちろん歌ってはいくけど、泣くぐらい聞いてくれているっていう事は、もうこの曲はその人の曲になってしまっているんだな、っていうふうに思うから。心して歌わなくちゃってプレッシャーにもなったりしますね。だから一概にうれしいとはならないかもしれない。」
尾崎「なるほど。目に見えて感情を表してくれるって言うのはすごいことですよね。うん」
尾崎「では…次は僕がひきますね。」
尾崎「 “東京で一番好きな町" 」
高橋「ぼくは…渋谷ですね」
尾崎「へー意外」
高橋「やっぱり一番いる時間が長いので。…最近気づいたんですよ。渋谷にいると『あっ!なんか東京帰ってきた!』って気持ちになるんです」
尾崎「俺は"国立"っていう町が好きでそこに住んでたんだけど、そこに住んだせいで、好きじゃなくなってしまって…。好きな町には住まない方がいいなと思いましたね」
高橋「本当の憧れとは会わない方がいいみたいな」
尾崎「うんそう。そこに引っ越してから町も見なくなったし、近くに寄りすぎてしまうとよくないなと思って、3番目くらいに好きな町に住む方がいいと思った。」
尾崎「そうか7年も東京に住んだら"帰ってきた。“って思うんだなー」
高橋「そう。今までは北海道が第二の故郷!とかって言ってたんだけど、今となったら東京の方が、故郷の秋田の次に長く住んだとこなんだなーって」
尾崎「秋田って行った事ないんだよね」
高橋「えーっ来て下さいよ!ホールもあるし、意外とライブハウスもあるからやって欲しい!」
尾崎「じゃ2マンしましょうよ!!」
高橋「おっ!!ぜひ!」
高橋「…それじゃあ、、、次また僕でいいですか?」
高橋「あっ、また僕の質問だ。“歌詞どうしてる?" 」
高橋「これ本当に一番聞きたかった質問です」
尾崎「歌詞は…頑張ってますよ。すごく(笑) 基本的にはベットの中で寝っ転がって携帯のメモに書いてて…」
高橋「えっ!以外とそこは携帯なんだね!へー!」
尾崎「ノートに書くと字が汚すぎて落ち込んで考える気がなくなる。。」
高橋「字が汚い事に落ち込んじゃうんだ」
尾崎「だって読めないし。なんだよこれ…っていう。携帯だとバランスもいいし!」
高橋「なんか美に対しての憧れっていうか、コンプレックスがすごくあるんだね」
尾崎「あー、そうかも。」
高橋「じゃこの素晴らしき曲達は携帯のメモからできてるんだ。他にも聞きたい事があって、歌詞書くじゃん、ライブで歌うでしょ?覚えられる?余裕で?」
尾崎「不思議と一回ライブでやらないと入ってこなくて。あれなんなんだろう…」
高橋「じゃあ最初はどうするの?」
尾崎「最初はがんばる。でも歌詞は絶対見たくないから下に(歌詞を書いた)紙も置きたくないし…」
高橋「あーっわかるわかる。悔しいんだよな…」
尾崎「でもよく歌詞間違ってる…」
高橋「俺も間違うんですよ。俺ら結構歌詞多いじゃないですか、だからどうしてるんだろうって思ってて。僕が唯一日本で歌詞どうしてるんだろう?って思うのは尾崎くんなんですよ。今回の曲も"痛い"と"居たい"って言う事ばが連鎖されてるけど意味違って、入り組んでるし、意味深いし読めば読むほどに味が出ることを書いてる人って覚えられるのかな?って。歌詞ごとにちゃんと書いた時の事思いだしてんのかなとか漠然思ってて。」
尾崎「でもこないだ会ったときに、『ちょっと時間あったから曲作ってた。』って歌詞書いてたけど、そういう所もやっぱりすごい真面目だな。って思ってて、俺は最近寝る前にしか書かなかったりしてて、最近は寝っ転がって書いたり、まぁ昔とはちがうんだけど、でも優くんはすごい時間を大事にしてる人だなって、この時間があったらこれが出来るとか、色々考えてて、でも俺は"ボーっ"としちゃうから。俺もいろいろ考えなくちゃいけないなと思った。」
尾崎「歌詞以外のものを書くのも好き?」
高橋「うん。基本的には。でも尾崎くんクリエイターだよね。映画もとってたし、こないだ拝見させてもらったライブでも映像とかがあったじゃない?あれもきっと尾崎くんのアイディアがふんだんに盛り込まれてるわけでしょ?あんなとこまで僕やっぱいかないからすごいなって思う。」
尾崎「音楽以外でやりたいことってあるの?」
高橋「うーん、そうだなスポーツかな?さわやかになりたい(笑)」
尾崎「やりたいスポーツは?」
高橋「うーん。バスケットかな?花形になりたい!世間の!!スポーツ出来る人って問答無用で"出来た!!"ってなるじゃないですか、 記録にも残るし。でも音楽ってなかなかないじゃないですか…」
尾崎「そうそう、確かに。スポーツは勝ち負けがはっきりしてるから、それがうらやましい」
尾崎「はっきり負けたいなと思って。“絶対に勝てない!"っていうあの瞬間がたまんなくて。音楽やっててもこれは味わえない事だなって思ってて。”勝ち負けじゃない”って言ってしまえばありきたりだけど、でも勝ち負けも大事な事だから。」
高橋「そうだと思う。悔しい気持ちにならないと分からない事もあるし、」
尾崎「しかもお互い負けず嫌いだしね」
M 百八円の恋
…とここで授業終了です。
高橋優先生!!2週に渡ってありがとうざいました!!!
また踊り場に遊びにきて下さいね!