聴取期限 2023年11月21日(火)PM 10:00 まで
アイナ「SCHOOL OF LOCK! 表現の講師 アイナ・ジ・エンドです! 久しぶりに鏡に書きますッ! なんて書くでしょーか?? いくよ?! 」
アイナ「やっぱり青かな〜〜はい! 鏡に書いたのは……」
アイナ「“THE FIRST TAKE”!!! 」
アイナ「先週予告した通り…ラジオネーム:カス・テラくんと約束したんですけど、ここからは『キリエ・憐れみの讃歌 - From THE FIRST TAKE』の映像を見ながら、アイナ先生が歌っている時に感じたことだったり、ここはこうやって踊ってみたんだよ! なんてね、そういう秘蔵話をしようかなと、解説していこうかなと思います。これぞ“オーディオコメンタリー”ですね! 」
アイナ「生徒ちゃん達と一緒に見れたらいいなと思うんやけどさ、今、パソコンとか携帯とかタブレットとか、映像が見れるものありますか? 」
アイナ「はい、用意して! 3・2・1! トコトコトコトコトコトコ! 持ってきたかい? じゃあ、みんなが準備してくれてる間に、ちょっとお話しようかな。」
アイナ「私、この『THE FIRST TAKE』、普段の『キリエ・憐れみの讃歌』のキーよりも少し下げて、実は歌っております。気づいた人いるかな? 」
アイナ「キーが上がれば上がるほど、もちろん明るみに近づくし、すごく開けた歌にはなるんだけど、今回『THE FIRST TAKE』で私は、少しこもった歌を届けようと思いました。」
アイナ「で、こもった気持ちになった人が映画館に行って、映画館で心を開いてもらえたらいいなと思いました。だから、キーを下げてみた。小林武史さんもね、理解してくださいましたね。」
アイナ「ということで、そろそろ一緒に見ていこうかなと思うんですけど…じゃあみんなスタートするよ?! 一緒に再生ボタン押せるかな? 」
アイナ「途中ね、アイナ先生が気になったところとか、ここ話したい! っていうところでストップします。だから、『ストップ! 』って言ったら一緒に止めてみてください! 」
アイナ「一緒に見て楽しんだり、『何秒何秒で止めるよ〜! 』とかも言うんで大丈夫。一緒に行きましょう。では、スタート!!! 」
アイナ「『THE FIRST TAKE』のロゴが流れました…あ、マイクを拾った私。…お! 結構ね、ツヤツヤブーツ履いてましたね。」
アイナ「『緊張感半端ない、Kyrieです』って言っております。『よろしくお願いします』とのことですね。」
アイナ「目がね、自分で言うのもなんですけど、Kyrieの目、してますね。」
アイナ「名越さんですよー! 名越さんは、昔からやってくれてるギタリストの大先輩です。歌い始めたッ! 」
アイナ「うーん。これね、私、座って歌ってるんですよね。1番とかね、特に。地面に近い暗がりで歌ってみようかなと思ってね。『キリエのうた』の映画を観てくださった人は分かると思うんですけど、ずっと路上で歌ってるんで、そことリンクさせてみたかったです。」
アイナ「お! そうそう、ストリングス! ストリングスの方々も今回はいてくれて、なんと生演奏です。小林武史さんのピアノ、名越由貴夫さんのギター、すごいです。」
アイナ「サビ始まるよ!! 」
アイナ「歌詞がすごい好きですね。『あの時は、目を伏せては 時をやり過ごしていたけど “こんなはずじゃなかったよね” って 自分か誰かの声』小林武史さんのこの歌詞が、歌えば歌うほど味わいが増すんですよね。本当に…すごい曲だよね、これは。」
アイナ「今ね、1番が終わって、揺れております。立てるかな? っていう。アイナ・ジ・エンド…立てるかな? 立―てーたー!! 」
アイナ「今、2分11秒あたり。立てたー! っていうところ行ってます。どうぞ2番! 」
アイナ「ここ好き! 『いつか 朽ち果てていく わかってる 木の葉のように頼りなく風に舞ってる 』これね、『キリエのうた』の劇中歌では、本当に木の葉が舞ったんですよ! 歌ってたら。岩井さんの魔法です。」
アイナ「お、もう少しでストップタイミングきますよ、皆さん。『阿弥陀くじのよう』ストップ! 2分50秒ですね今。『阿弥陀くじのようでも』でストップしてます! 」
アイナ「『阿弥陀くじのようでも』っていう歌詞に対して、マイクの有線を体に巻き付けていますが、私はこれを、“阿弥陀くじ”と表現しております(笑)はい。」
アイナ「実は、あんまり有線マイクで歌ったことがないんですよね。椎名林檎さんのカバーとかさせていただくときに、有線を使って『罪と罰』を歌ったりしたことはあるんですけど、BiSHもね、踊ったりするんで、ワイヤレスマイクで8年間やってて。有線はほんとにないんですよ。」
アイナ「でも、今回『THE FIRST TAKE』で絶対に有線がいいってね、エイベックスの人にお願いして、有線にしてもらいました。理由はこれです! “阿弥陀くじ”をやりたかったから(笑)」
アイナ「有線使い慣れてなかったんで、有線マイクがもっと柔らかいと思ってたら、意外に固くてビックリしました。全然まとわりつかないっていうサプライズが待ってましたね。」
アイナ「でも、それが逆に良くて、有線マイクの固さが“命”みたいだったんだよね。言うこと聞かないんだよ! 動き出すの、勝手にピョン! とかなって。」
アイナ「こんな風に、この線を通ってね、声を届けてるわけじゃない? 人様に。この線がないと声は届かないんだよ、有線マイク。ああ、やっぱりそれは命が宿ってるわなって思うぐらいの固さで、そういうのを感じながらやってましたね。」
アイナ「阿弥陀くじのようにグチャグチャだってね、『それすらも 受け入れて』っていう歌詞なんで、このグチャグチャなコードに絡まっても、受け入れていこうって思ってやってます。」
アイナ「それでは、もう1回スタートしますよ? では、スタート!! 」
アイナ「今の有線がブーンってこう下がったのとか、全然感じてなかったですね。びっくりした! 」
アイナ「名越さんが映るタイミングがすごい安心するのに、小林さんが映るとハッとしちゃうんだよね、私。なんか覇気顔だよね(笑)」
アイナ「『生まれ変わっていたんだ』の、この息多めの『いた〜』みたいな歌い方、初めてやりました、この日。勝手になってました。」
アイナ「こっから好きやねんな〜『繰り返す 痛みにも』『歩き出して 繰り返す痛みのも』…お! Kyrieさん、やっぱり床が好き! ということで、ストップしますよ? ストップ!! 」
アイナ「3分53秒のとこで今ストップしてます!Kyrieさんがね、床に這ってるとこですね。」
アイナ「あのね、『THE FIRST TAKE』で寝た人いないんだって! 座って歌うのもあんまりね、珍しいかもしれないんですけど、Kyrieはやっぱり路上ミュージシャンです。地面の暗がりでずっと歌ってて、イッコさんとか夏彦とか、お客さんが増えていけばいくほど、自分が『あ、生きてていいんだ! 』って、『歌を歌っていけば自分は生きていけるんだ! 』『自分は歌しかないんだ!! 』って気付かされていきます。そして、ステージに上がれます。」
アイナ「Kyrieは、路上で人に拾ってもらってました。人に愛されてました。だから、路上に行きたいなって、地面に近いところで歌いたいなって。そしたらもう、床に近づいていく自分がいましたね。そういう思いでした。こうやって説明すると恥ずかしいんですけど、精一杯やっております! はい。」
アイナ「でね、ここの歌詞『大切なひと 大切な日々も 見えなくなって 泣いた後で 宙に描いていたよ』っていう歌詞なんですけど…」
アイナ「やっぱりこういう…混乱が人間にはあるんだなって。真っ直ぐ真っ直ぐ、大切な人を見続けて死んでいけるなんて、珍しいと思う。やっぱり見えなくなったりするよ。涙で見えなくなったり、自分におごって、大切な人を失ってから気づいたり。そういうね、しがらみや煩わしさが生きていく中できっとあるんだと、そういうのがKyrieにもあったんだと思うんだよね。」
アイナ「それでも、『世界はどこにもない だけど今ここを歩くんだ』ってね。そうやって歩くしかないんだ、そうやって生きるしかないんだって。それでも自分には大切な過去がちゃんとあるんだ、だから歩けるんだっていう。そういう思いの詰まった瞬間です、ここは。」
アイナ「じゃあ、もう1回スタートしますよ?スタート!! 」
アイナ「『見えなくなって 泣いた後で』来てますよ今! 生徒ちゃんついてきてるかなー?? 」
アイナ「Kyrieはまた立つんだ! あ〜立ったよ! いや〜ここの歌詞が小林さんすごいなー。『希望とか見当たらない』って言い切ってるんだよ? こんな歌はなかなかない。はい、止めます! 4分39秒。止めるとこはここで最後です。」
アイナ「『だけど あなたがここにいるから』 と言ってKyrieがね、カメラを向いてますね。そう、ここの歌が私はすごく好きで。『希望とかは見当たらない だけど あなたがここにいるから』 ってこの2行。これを小林武史さんが書くから説得力があるんだって、私は感じました。」
アイナ「自分が、アイナ・ジ・エンドがこの歌詞を書いても、なんかね、まだ早いと思った。だけど、小林さんがそうやって言ってるんだって。あんだけ生きて『希望とか見当たらない だけど あなたがここにいるから』 って『何度でも 何度だっていく』 って言ってるんだって。これは説得力がすごい。」
アイナ「私は、この歌の中で、この2行をどうやって表現するかを1番考えて、毎回実は歌ってます。」
アイナ「今回は、『希望とか見当たらない』って、すごい塞ぎ込んだ歌い方をしてますね、この日は。で、これは完全にアドリブだったんだけど、『あなたがここにいるから』って目を見てちゃんと歌いたくて、カメラを向いて見てますね。恥ずかしかったりするんですけど、普段はこういうの。でも、恥ずかしげもなく見れたのは、歌詞がそれぐらいのパワーを持ってるからです。」
アイナ「本当に、小林武史さんの歌を歌えていいな、嬉しいなって、詰まってます!では、もう1回スタートしますよ? 」
アイナ「全てが〜♪『全てが重なっていくために』やって! ここ頑張って、高音頑張ってー! 」
アイナ「この高音がいつもギリギリなんですよね。BiSHでいうと『プロミスザスター』のあそこと近しい感じで。必死でなんですけど、その必死さがね、生々しさが出てきていいんだろうな。」
アイナ「本当に、名越さんと小林さんとストリングスさんの演奏が生っていうのが心強いよね。一緒に成功して、一緒に挑戦して、一緒に失敗していけるんだって、生ってこれなんですよね。」
アイナ「Kyrie、マジ泣きそうになってるからね。これが生ですね(笑)1発目です。」
アイナ「あ、大好きな瞬間くるかも!! 『THE FIRST TAKE』のロゴ出るやつ。…お、小林さんがこっち向いた! 小林さんこっち向いてた今!! かっこよかった。」
アイナ「終わりました〜! いや〜、ちょいちょいちょけたり、真面目に話したり、大丈夫ですかね? こんなオーディオコメンタリー。」
アイナ「はい、『キリエ・憐れみの讃歌 - From THE FIRST TAKE』を歌ったわけですけど…実はこの時期ね、アイナ・ジ・エンドの心の状態あんまよくなくて。」
アイナ「ちょっと慣れないプロモーションをやりすぎて、不器用だから、そんなバラエティーにいっぱい出た後に、ライブをうまくそつなくこなせることができなかったんだよ。いや、ほんといい勉強だった! 自分のキャパが分かった。」
アイナ「そういう時期に『THE FIRST TAKE』があったから、ヒリヒリして必死だったけど、Kyrieのおかげで、ああやってパフォーマンスできた。もし、カッコいい歌だったら歌いきれなかったかもしれない。」
アイナ「こうやって生々しい歌を小林さんと名越さんとストリングスの方々と一発勝負でやらせていただけたこと、本当に感謝しております! アイナ・ジ・エンド、また強くなりましたよ! ありがとうございました。」
アイナ「アイナLOCKS! そろそろ終了のお時間です。」
アイナ「感想とか、アイナ先生に話したいことがあれば、アイナ掲示板に書き込んでください! ちゃんと全部チェックしておりますよ! 」
アイナ「以上! SCHOOL OF LOCK! 表現の講師 アイナ・ジ・エンドでした。生徒ちゃん、またね〜! 」
★表現にまつわるお悩みをアイナ先生に直接相談する「表現の時間」、生徒とアイナ先生のオススメの本で本棚をつくる「生徒と私の本棚」、自分の得意なことや誰にも負けない経験を履歴書に表現する「私の履歴書」…各授業に参加したい生徒は [ アイナ掲示板 ] または [ メール ] からエントリーをお待ちしています!
聴取期限 2023年11月21日(火)PM 10:00 まで