第495回 トラックとの交通事故を防ぐために

2024/10/04
来週水曜日の10月9日は「トラックの日」ですが、
普通自動車より大きく重量があるトラックとの交通事故はとても危険です。

交通コメンテーター  西村直人さんにお話を伺いつつ
今回は交通社会においてトラックに対する注意点についてお伝えしました。





歩行者や自転車利用者の立場にある時
トラックと関わる大きな割合は交差点です。

あなたが歩きか自転車で横断歩道を渡ろうとしていて信号は青。
左折しようとしているトラックに気付いても、
「交通弱者が優先。相手はプロのドライバー」という意識で、
躊躇せずに横断し始めることはとても危険なことです。

トラックは普通自動車と比べて死角が広くなります。
歩行者や、中には自転車で横断歩道を渡っている人もいますが
十分注意していても特に大型トラックについては
その死角に入っている可能性があることを留意して下さい。
これはお子さんに伝えるようにして下さい。

さらに子どもについては「横断歩道は青になったら渡るんだよ」と伝えていませんか? 
横断歩道は青であることは大前提ですが、左折しようとしているクルマがある時は、
その運転手が自分に気づいているかどうかを確認してから渡るように伝えて下さい。
死角の広いトラックなら尚更です。





次はクルマやバイクに乗っている時の話。
まずは交差点でトラックとの衝突・接触を避けるためのポイント。

トラックは積荷を積んでいるので、急ハンドルをすると
荷崩れを起こしてしまう恐れがあるので急なハンドル操作はできません。

一方で交差点で、例えば直進するトラックと右折する車両、
もしくは逆に右折するトラックと直進してくる例えば二輪車といった状況では、
トラックは重量があるのでスタートしてから交差点を渡り切るまで相応の時間がかかります。

それに対して二輪車は小さいので、右折する、右折待ちをする大型トラックからは
非常に遠くにいるように見えます。ですから、二輪のライダーは大型トラックが
右折を始めたと認識した時点で速度を緩めるだけではなく
ブレーキをかけて先に通過させてしまうという判断をして下さい。

また、交差点でトラックは左折しようとしていて、
二輪のあなたは直進という場合は、先ほどの歩行者・自転車の利用者同様
内輪差に巻き込まれてしまう可能性があります。
トラックが左折をしていると気づいたら、
止まって、内輪差の中に入らないようにしましょう。





続いてはトラックの直進時の追突事故について。
高速道路の渋滞の末尾に乗用車のドライバーが遭遇した場合には
早い時点からハザードランプを点灯させて注意を促しながら
前の車との距離を車2台分ぐらい空けて停止しましょう。
そのあとで後ろの大型トラックがきちんと止まったら通常の車間距離に戻します。

車2台分を空けるのは、万が一後ろの大型トラックが気づくのが遅れて
自分のクルマに追突する可能性が感じた場合は左右なりに避けることができるから。
ルームミラーを確認して安全な運転環境を保ちましょう。





最後にトラックと出会い頭の事故を起こさないためには
例えばコンビニの駐車場から本線道路に出るような時には
距離を空け、しっかりと安全確認をしてから道路に出ること。
「後ろからトラックが来ているけど、本線に入って急加速すれば大丈夫だろう」
そんな考え方は危険。急ブレーキを踏むことになりかねません。

さらに信号機のない交差点では一時停止の停止線の前で1度しっかり停まる。
その後でゆっくり自分のクルマの全体の部分が交差する道路から来るかもしれない
クルマのドライバーに確認してもらえるように進みましょう。

停止線の位置からは交差する道路の状況がわからないこともあるので
見えやすいところまで進んでしまうクルマも少なくありませんが、それは危険。
停止線の手前で止まり、その後もう1回本線に出る前に止まるという
二段階停止を心がけるようにして下さい。