第488回 広い道路への合流

2024/08/16
クルマを運転していて狭い道路から交通量が多い広い道路に合流する時、
特に信号がない場合は、くれぐれも慎重に行いましょう。
見落としが原因で他のクルマや二輪車との衝突事故、
歩行者との接触事故になってしまうこともあります。





信号がなく、狭い方の道から広い道へ合流する場合、まずはいちど停止すること。
これは法令で定められています。

運転を科学する(株)ディ・クリエイト 代表取締役 上西 一美さんによると
合流地点は効率化を求めてしまうと事故率が高い場所。
そして、「停まって確認する」目的を間違える人が多いといいます。
実は一時停止線は多くの場面で正しく停車しても安全確認は出来ません。
それは建物を全く考慮してないから。

では、どうしてそういう位置に停止線が引かれているかというと
確認のためではなく、歩道を走る自転車や歩行者と当たる可能性を防ぐため。
だから歩道の手前にあるのです。安全確認のために停車をしようとすると
どうしても停止線を越えることが起こってしまうので、まずは無条件で停まること。

その後、見通しの悪い交差点は法令上で徐行なので徐行して合流していく。
その時に歩道の前でいちど停まるのは、これも法令上の義務。
次に車道の前で停まり、合流する道路を走行する車を確認します。
いわゆる「2段階停止」や「多段階停止」と言われることを実行します。
この時の前者の停止は歩道にいる歩行者や自転車との出会い頭の事故を防ぐため。
その後の停止は車道にいる車との出会い頭の事故を防ぐためです。





合流しようという時、他の車との距離感は、
自分は余裕があると思っていても意外となかった・・・
もしかするとヒヤッとした経験がある方もいるかもしれません。
これは、人間は突発的に焦ってしまい、都合がいいように物事を捉える傾向があるため。
まずは停止した状態でしっかりと落ち着いて距離感を判断して下さい。

また、合流時は起きやすい事故パターンもあります。
左折して合流する場合も、右折して合流する場合も
自分の向かう方向から来るクルマと衝突する確率が高いというのが共通点。

ドライバーは合流できるタイミングを伺っているので車が来る方向に注意が偏ります。
左折して合流しようとする時は右から来るクルマ。
右折して合流しようとする時は左から来るクルマ。

左折して合流しようという時には、右の確認・左の確認・もういちど右の確認をして出る。
その時に確認をしながらクルマを徐行させない。
確認は停まった状態で行い、しっかり確認した後でクルマを動かしましょう。