第445回 一般道での追い越し

2023/10/20
今回のテーマは「一般道路での追い越し」に注意。
追い越す場合にはスピードを上げることになり、
追い越したクルマの前に出るので接触の危険が伴います。
その注意点をお伝えしました。





本論に入る前に交通ルール上の「追い越し」の定義をお伝えしておきます。
「追い越し」は、車線を変更して前のクルマを追い越して、そのクルマの前に出ること。
これには明確なルールが存在します。

そのルールの前に追い越しに関してはどんな事故が起きているのか?
日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員 菰田 潔さんによると
上り坂で加速が思うようにできず追い越しできずに対向車が来てしまうケースや
追い越しを前の車に並んだところで、その前の車が右折するケースがあります。
また、右側から追い越している時に前方右の道路から左折する車が出てきて
そのドライバーは自分が入ろうとしている道路を走ってくるクルマがあるとは思っていないので
衝突してしまうことがあります。





そして、教習所で運転免許証を取得するための講習で習った
道路標識がなくても追い抜き禁止とされているところがあります。
どんなところか覚えていますか?

● 道路の曲がり角やカーブ
● 勾配が急な下り坂
● 車両通行帯がないトンネル
● 交差点とその手前30m以内(優先道路を通行している場合を除く)
● 踏切とその30m手前以内
● 横断歩道とその手前から30m以内の場所
● 自転車横断帯とその手前から30m以内の場所  

覚えておいて下さい





そして、多くのドライバーが把握していないかもしれない追い越しのルール。
黄色のセンターラインが追い越し禁止と思ってる人が多いですが、
これはセンターラインをはみ出しての追い越しが禁止。
逆に言うとはみ出さなければ追い越しは問題ありません。
その上で、黄色いセンターラインに加えて追い越し禁止の標識があれば
車線の中でも追い越しはできません。

それから白線と黄色線が2本が平行に引いてある場合
自分側に黄色線がある場合は、はみ出して追い越しは不可で
自分側が白線で対向車線が黄色の場合ははみ出して追い越しも可能です。





追い越しする時の注意点は先行するそのクルマとの車間距離を少し空けること。
そうすると、その先の道路はカーブが続くのか、直線があるのか、対向車が来ないか
視界が広くなって確認することができます。

一般道での追い越しについて、理解は深まったでしょうか。
追い越しをする時はルールに則って無理をしないようにしましょう。