第406回 3タイプあるセンターライン
2023/01/13
自動車の通行を区分するために
道路に標示された「中央線」、センターライン。
クルマの運転をしていれば、当たり前のようにありますが、
その意味をきちんと理解しているでしょうか。
今回はJAF東京支部の交通安全インストラクター
杉本 実さんに解説していただきました。
センターラインは何種類ある?と尋ねられたら何と答えるでしょうか。
正解は3種類。
白色の破線
等間隔で隙間が空いている白い線で幅6m未満の道路にあって
禁止標識がなければ、はみ出しと追い越しが可能です。
白い実線
白い1本線のセンターライン。
幅6m以上の道路に引かれていてはみ出し禁止。
追い越しOKですがセンターラインをはみ出さずに行うことが求められます。
黄色の実線
黄色い1本線。
追い越しのためのはみ出し禁止を意味しています。
ただ、路上に停まっているクルマや停車中のバス、
工事中の区間など、やむを得ない状況でははみ出しが認めらます。
その際は対向車や後続車に追い越しを知らせるようウインカーを出します。
走行中にセンターラインが二重だったり、三重だったりするのを見かけて、
戸惑った経験がある方もいるかもしれません。
二重線は目立たせる目的の場合が多いようです。
従うのは自分のクルマが走っている車線側のラインが持つ意味。
三重線も同じように自分の走行車線側にあるラインの意味に従います。
三重線は対向車との事故が多い場合など
特に注意が必要な対向車線との境界線という理由で使われることが多いようです。
次に「ドットライン」と呼ばれるものがあります。
これは車線の両側に引かれたセンターラインの「白い破線」よりも
もう少し長さが短く、太い白い破線の連続。
広い道路などで車がスピードを出しすぎて
交通事故を起こしてしまう危険がある道路に設置されています。
車線の内側に太めの点線を引くことで感覚的に車道が狭く感じて
自然に速度を落とすようにする目的で使用されています。
最後に片側2車線以上の道路にある隣の車線との「車線境界線」。
車線境界線にも「白い破線」「白い実線」「黄色の実線」の3種類です。
「白い破線」「白い実線」は追い越し・車線変更のいずれを禁止するものでもなく、同じ意味。
なぜ2種類あるのかという疑問の声もありますが、実線には車両通行帯を強調するためのようです。
残る1つ、「黄色の実線」は車線変更も追い越しも禁止。
センターライン、ドットライン、車線境界線。
あらためて意味を確認できたでしょうか。
車線の意味するところに従い、安全にクルマの走行をしましょう。