子どもたちは夏休みに入り、
本格的な夏の行楽シーズンがやってきました。
一方で、お盆を中心に、渋滞が多く発生する時期。
特に渋滞が多く発生する高速道路では、
渋滞発生時は通常より事故率が高いことはご存知でしょうか?
今週は「渋滞時の事故に気をつける」をお送りしました。
今回、お話を伺ったNEXCO西日本 渋滞予測士 堀部 将さんによると
NEXCO西日本管内では「発生している事故の15%は渋滞関連」
「渋滞発生時の死傷事故率は、渋滞してない時の30倍以上」
渋滞が起こっている時は事故は明らかに多いという数字が出ています。
また、少し前の2016年のデータですが、
高速道路で起きた交通事故のうち車線上の停止車両に追突した事故が約46%。
半数近くは渋滞中に起こったというデータもあります。
堀部さんによると渋滞関連の事故で多いのは脇見運転、
前方不注視による渋滞後尾への追突が大半。
走行中に渋滞に気づくのが遅れたり、
渋滞に巻き込まれている中でのながら運転で前方への意識が低下し
追突事故が生じているととらえているとのこと。
渋滞時の事故を無くすにはドライバー一人一人の心がけが大切です。
渋滞情報は道路標識でしっかりとキャッチして
渋滞発生時に渋滞後尾ではハザードランプを点灯
後続車に追突されないよう合図を送りましょう。
脇見運転、運転中のスマートフォンを操作などはNG。
ちょっとした事故が、渋滞をさらに悪化させてしまいます。
渋滞は大きく3つのタイプに分類されます。
「工事渋滞」「事故渋滞」、そして「交通集中渋滞」です。
工事と事故による渋滞は、イメージしやすいと思いますが、
行楽シーズンに、まず起こってしまうのは「交通集中渋滞」。
まずは、インターネットなどで情報を集めて、
混雑が予測されている日、時間の高速道路の利用を避けること。
その上で渋滞を生じさせる運転をしないこと。
高速道路ではが発生しやすい ポイントがあります。
下り坂から上り坂に差し掛かるサグ部やトンネルの出入り口付近。
そうした場所ではスピードを落としがちなので
意識的にスピードをキープするようにしましょう。
上り坂で速度低下による渋滞が発生しやすい箇所には、
坂の勾配率や坂の距離を記した標識が設置されています。
「自分だけは早く進もう」と思うのか追越車線を多用するクルマも見られますが
交通量が増えると追越車線の利用率は2倍以上になります。
一方で、走行車線はその分、利用率が下がります。
追越車線を走ったところで早くは進まないのです。
それどころか、走行車線を走り続けた方が早く着く事を覚えておきましょう。
自分さえ良ければいいという気持ちが渋滞を生みます。
また、「割り込みされたくない」と
車間距離をわずかしかとらないクルマも見受けられます。
長い渋滞は生まれるのは1台のクルマのブレーキから。
実証実験では各車間が40m空くと進むスピードが回復し
渋滞が軽減することがわかっています。
できるだけ車間を空けて、自分でブレーキを踏まない、
後続車にもブレーキを踏ませない、そんな運転を心がけて下さい。
せっかくの夏の行楽シーズン。
全ドライバーで協力して、なるべく渋滞を発生させず
事故も起こさないように気をつけましょう。