6月下旬に1年で最も昼の時間が長い夏至を迎え
その後に昼が短くなると交通事故死亡者が増えていきます。
そして、気をつけたいのが夕暮れ時の「薄暮」。
今週は「9月からの死亡事故増加〜薄暮の時間に注意」がテーマでした。
月別の交通事故死亡者の推移を去年2020年で見てみると
6月 202人
7月 191人
8月 197人
9月 243人
10月 273人
11月 280人
12月 298人
まさに今、気をつけるべき時期だと分かっていただけるでしょう。
警察庁によると過去5年の時間帯別の死亡事故件数トップ3は17時台・18時台・19時台の順。
これからの時期だと、ほぼ「薄暮」にあたります。
JAF 東京支部 事業課交通環境係 栗原 悠羽 さんも
10月から12月にかけての薄暮時間帯の危険を指摘します。
例えば2014年から2018年のデータでは
10月から12月の死亡事故の約70%を薄暮時間帯が占めるからです。
さらに当事者別に薄暮時間帯の死亡事故を見ると
昼間に比べて自動車対歩行者による自己の割合が高い。
この時間帯は学生や仕事からの帰宅時間で人の流れが出てくる。
周囲の視界が悪くなっていく中で自動車・自転車・歩行者の発見がお互いに遅れ、
距離感、速度感が分かりにくくなるので交通の危険が生じやすい時間帯だと言います。
栗原さんは薄暮に事故が増えてしまう原因について
ヘッドライトを点けている車と点けていない車の混在や
場所によって明るいところと影になって暗いところの混在も挙げていました。
薄暮に事故を回避する有効な手段。
それは何はともあれ、早めのヘッドライト点灯です。
ヘッドライトは運転手が前を見るためにだけではなく
交通他者に気づいてもらう機能もあります。
車幅灯だけでなく前照灯をしっかりと日没の30分前くらいから点けましょう。
また、歩行者や自転車も反射材やLEDライトで自分の存在をアピールしましょう。
今月から継続生産されている乗用車などでもオートライト機能の搭載が義務化されました。
新車のオートライト機能は一定の基準で暗くなったら強制的に点灯、
走行中にドライバーがオフにすることができませんが、
それ以前のクルマはオートライト機能の搭載が義務化されておらず
搭載されていたとしてもメーカーや車種によって点灯するタイミングがまちまち。
中古車やすでに販売されている車に乗っている場合は
オートライト機能があっても過信せず意識的に前照灯を付けることが大切です。
この事故の薄暮の運転には、くれぐれもご注意を!