今年の8月の終わり、国土交通省と警察庁が
速度制限と物理的デバイスによって交通安全の向上を図る区域を
「ゾーン30プラス」として設定することを発表しました。
今週は、この「ゾーン30プラス」についてお伝えしました。
お話を伺ったのは国際モータージャーナリスト 清水和夫さんです。
ゾーン30は「生活道路」を走るクルマの速度を規制する施策の1つ。
通常は標識によって その箇所の制限速度を示しますが
歩行者や自転車に乗る人が多いところの最高速度を時速30kmとしてエリアで規制します。
ゾーン30は全国的に普及しました。
また、この番組でもたびたび取り上げているので多くの方が認識しているでしょう。
警察庁によると、令和2年度末の時点で全国に4,031か所が整備されているといいます。
今回、整備が発表された「ゾーン30プラス」はスピードを制限しつつ
物理的にスピードが出ないようなデバイスを設置するというものです。
<デバイスの種類>
「ライジングボラード」
電動や油圧式や空気式などで上下する車の侵入を防ぐポール
「ハンプ」
スピードが出ないように道路を凸状にしたもの
「スムーズ横断歩道」
車道部分より一段高くした横断歩道
「狭さく」
ポールを設置するなどして道路の幅を狭める
「クランク」
ジグザグになっている道路
「スラローム」
カーブがついた道路
いずれも物理的に生活道路に安易にクルマが入り込んで
急スピードで走行できないようにするためのものです。
また、こうしたものがたくさんあれば、
ドライバーがここではスピードを出して走ってはいけないと感じるでしょう。
清水和夫さんは幹線道路よりも生活道路は気を付ける必要があるといいます。
日本の住宅街は速度制限の看板が出ていても気づかなかったり、
植木で隠れてしまったり、有名無実なものになってしまっていることが少なくありません。
また、多くのドライバーは車の流れでスピードを決めているので、
自分が走ってきた道路の制限速度を聞かれても認識していないことが多いとか。
これは流れに合わせていれば捕まらないだろうという意識だと清水さんは言います、
幹線道路ならまだそれでもいいですが、
最近は歩行者、自転車もスマホ見ながらとい人がいる昨今ですから
ゾーン30であるかないか問わず、生活道路では幹線道路の10倍くらい気をつけてほしい
そう清水さんはおっしゃっていました。
みなさんは、生活道路を車で走行する時、どのくらい気をつけているでしょうか。
歩行者や自転車に乗る人にとって、多くの場合、そこは近所の慣れたところ。
勝手がわかっていて、安心しているので、危険な行動をとる恐れがあります。
もしかすると、そうした歩行者・自転車をぶつかりそうになり、
ヒヤリとした経験がある人も、いるかもしれません。
そういう方は、経験上、気をつけていると思いますが、
そうではないドライバーの皆さんも、生活道路での運転は慎重に!