第338回 令和3年 秋の全国交通安全運動 後編

2021/09/24
今週は警察庁 交通局交通企画課 吉田瑶子さんをゲストにお迎えして
「令和3年 秋の全国交通安全運動」の大切なポイントをお伝えする後編でした。
今年は9月21日 火曜日から9月30日 木曜日までの期間です。





あらてめて、今年の「秋の全国交通安全運動」の重点ポイントは4つ。

1)子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保

2)夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者等の保護など安全運転意識の向上

3)自転車の安全確保と交通ルール遵守の徹底

4)飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶 


先週は初めの2点をお聞きしたので残る2点について伺いました。
まずは『自転車の安全確保と交通ルール遵守の徹底』。





自転車乗用中の死者数は昨年6月に比べて約16%減少していて
一番多い自動車との事故についても減少傾向にありますが、
自転車が関係する死亡・重傷事故では自転車側の多くに法令違反があります。
          
自転車と歩行者との事故においては
自転車側の法令違反としては基本的な安全確認を怠るケースが多いそうです。
また、自転車対自動車の出会い頭事故の場合、
自転車側の8割弱に一時停止を怠ったり信号無視などの法令違反があります。
つまるところ、自転車には法令違反が多いので気をつけましょう。

また、気をつけたいのが、今は保険加入を条例で定められている都道府県も多いこと。
最近の自転車が第一当事者の交通事故は損害賠償金が高額になることもあるので
条例で定められているところでは必ず、そうでない場合も加入して下さいとのことでした。





そして、ポイントの4つ目『飲酒運転等の悪質・危険な運転の根絶』。
令和2年中の飲酒運転による交通事故は2,522件ありました。
前年と比べて約17%の減少ですが、そのうち159件が死亡事故。
飲酒運転の死亡事故率は飲酒がなかった時よりも約8倍も高くなります。
「これぐらいのアルコールの量なら運転は大丈夫だと思った」など、
自分は大丈夫という過信や気の緩みが決してあってはいけません。




                     
今年6月には下校中の小学生の列に飲酒運転のトラックが衝突しして
5名が死傷する大変痛ましい交通事故が発生しました。
業務に使用する自動車の使用者はドライバーに
飲酒運転や過労運転などをさせないよう努める義務があります。
飲酒の有無に関しては乗車の前後にアルコール検知器を活用するなど
飲酒運転の根絶を図っていただきたいと思います。





少量の飲酒であっても「スピードの出し過ぎ」や「車間距離の判断を誤る」
「危険の察知が遅れ、ブレーキペダルを踏むまでの時間が長くなる」など
飲酒運転は悪質で本当に危険です。
ドライバーをはじめ、一人一人が「飲酒運転をしない、させない」という意識を高め
社会全体で飲酒運転を許さない環境をつくって飲酒運転を根絶しましょう。