第333回 山道の走行は慎重に

2021/08/20

もう少し続く子どもの夏休み「緊急事態宣言」や
「まん延防止等充填措置」が発令されていない地域では
親戚・友人・知人の家に行くため、行楽のため、
クルマで山間部を訪れる方もいるでしょう。

山道には勾配やカーブの連続が少なからずあるもの。
見通しが悪いところも多く、注意が必要です。
そこで、今回は JAF 東京支部 事業課 交通環境係 
栗原悠羽さんにお話を伺い「山道走行は慎重に」をお届けしました。





山道では特に上り坂の時にカーブ同様見通しが悪いことも考えられます。
坂を登りきった先に何か危険がないか予測しながら運転するとともに
前の車に接近しすぎないで車間距離をしっかりととって走行することが大切。

下り坂では平坦な道よりもスピードがつきやすく危険です。
下り坂に差し掛かった時にはフットブレーキだけでなく
エンジンブレーキを活用してゆっくりと坂を下りましょう。
AT車はチェンジレバーをセカンドやロウや1速に入れる
マニュアル車は少し低めのギアを使います。


 


クルマで山道を走行している時、
カーブを曲がったら目の前に対向車がいた!
坂道でスピードが出過ぎてハンドルを取られそうになった! 
前のクルマにぶつかりそうになった!など
ヒヤッとした経験がある人は多いでしょう?

山道を走る時はスピードをしっかりと抑えるようにする。
見えないところから危険が近づいているかもしれないという心構えを持つ。
といった姿勢が大切です。





そして、事故を起こさないようにするため大切なことの1つは、
自分のクルマの存在を、他のクルマが気づくようにアピールすること。

日中であっても天気が悪かったり
日差しが届きづらい場所であればヘッドライトを点灯して
相手に存在を知らせることが大切です。

夜間はハイビームを積極的に使用します。
ただ、前の車や対向車がいる場合はハイビームからロービームに切り替えます。
また、霧が立ち込めている時にハイビームを使うと光が乱反射して
先が見えなくなってしまう恐れがあるのでロービームにしましょう。





日中のヘッドライトの点灯は交通事故防止のため世界で広がっています。
特に電力消費が少ないLEDライトのクルマは、
山道では昼間でも点灯を習慣にするといいかもしれません。
   
運転に不慣れだと、夜間の「ロービーム」「ハイビーム」の切り替えと
山道でハンドル操作と同時にやるのは大変ですが、
スピードを出さずに落ち着いてしっかりとやりましょう。

ヘッドライトと合わせて有効に使ってほしいのがクラクション。
市街地では止むを得ない場合を除き警笛を鳴らしませんが
山間部では警笛鳴らせの標識がある場合があります。
見通しのきかない坂道の頂上や道路の曲がり角で音で危険を知らせましょう。





そして、運転前の天気予報のチェック。
今の日本では市街地でもやったほうがいいですが、
慣れない山間部を運転する時は特に欠かさないようにして下さい。

それから、全国的に獣害が増えている昨今、
山間部では猪、鹿、猿、タヌキ、キツネ、イタチ、カモシカなどが
突然出てくることもあります。その可能性を念頭に置いて
山道での運転は、くれぐれも慎重に!