第328回 第12回「交通安全」川柳コンテスト
2021/07/16
毎年、新年度になってすぐに、
一般社団法人 東京指定自動車教習所協会が
『「交通安全」川柳コンテスト』を開催しています。
6月終わり、その第12回大会の結果が発表されました。
入選作から見えてくる昨今の交通事情を探ってみましょう。
まずは入賞作品を2句。
ペンネーム ほっこりはん
見ています お天道様と ドラレコが
ペンネーム ほん
運転は にらみ合うより ゆずり合い
数年前から問題になっている「あおり運転」と
そうしたトラブルになりかねないシーンが上手に描かれていますね
去年の改正道路交通法で、
いわゆる「あおり運転」に対する罰則が創設されました。
他の車両等の通行を妨害する目的で急ブレーキ禁止違反や
車間距離等不保持などに違反した場合、最大懲役3年、
著しい交通の危険を生じさせた場合は最大懲役5年、
運転免許は取り消しとなります。
刑罰があるから、免許が取り消しになるからではなく、
安全な交通社会のため「あおり運転」や危険な運転行為はやめましょう。
ペンネーム 安全ゴルファー
返納は 次の代への バトンパス
これは高齢ドライバー問題が反映していますね。
ペンネーム 豆助
休もうか 優しい笑顔 妻のナビ
奥さんがハンドルを握っている時は立場が反対ですが、
長距離運転をしてくれている家族を気遣いたいもの。
ペンネーム 百童子
5分間 早く家でる 余裕でる
今、通勤中の車で聴いて下さっている方も多いと思います
5分早く出れば、スピードを不必要に出さず、
焦る気持ちもなく安全確認もおろそかになりませんね。
優秀賞2作品です。
ここからは作者のコメントも紹介します。
ペンネーム 木曽川太郎
コロナより 怖いあなたの その速度
「79歳の私には生涯最後の栄誉かと思っています。
コロナ禍の一日も早い終息宣言が発せられる日が待ち遠しい限りです。
交通事故の撲滅を願っています」
コロナとはまた違って、スピードの出し過ぎは怖い!
ドライバーがそう思っていなくても周囲、特に年配の方は!
交通社会の一員としての自覚を持ちましょう。
ペンネーム 小川喜洋
暮れなずむ 街へ早めの ライトオン
「私は車を処分してもう運転はしませんが、
運転しているころ薄暮にライトをつけないで運転し怖い思いをしたことがあったので、
その時の事を思い出して今回の作品を作りました」
ヘッドライトは自分が見るためのものだけでなく
他の人たちに自分の存在を知らせる意味もあります。
ヘッドライトは早めの点灯をこころがけましょう。
そして、第12回『「交通安全」川柳コンテスト』
最優秀賞作品です。
ペンネーム くまちゃん
車間空け さわやかな風 吹き抜ける
「あおり運転などの余裕のない走り方や
距離を詰めて運転する危険さを再認識していただいて
周りの車と協力して運転をしていただきたいと願っています。
また最近は、換気をこまめにすることも多く、
風を感じながら運転することが増えました。
窓を開けて風を感じながら、車間を空けて心に余裕を持ちながら、
気持ちよく運転してもらいたいです」
さすが最優秀賞作品。
あおり運転の問題とコロナウィルス対策
2つの要素を詰め込んでいます。
交通安全川柳。
自分で考えてつくってみると、
交通安全に対する意識も、より高まりそうです。
みなさんも作ってみてはいかがですか?
特にお子さんがいる方は子どもと一緒に!