第320回 2019年 都道府県別 自転車通学時事故件数ランキング

2021/05/21
安全安心で快適な自転車生活が送れるよう
購入時の選び方や交通ルールなどの情報を発信する「自転車の安全利用促進委員会」が、
公益財団法人 交通事故総合分析センター ITARDA提供のデータを調査・分析して
『2019年 都道府県別 自転車通学時事故件数ランキング』を発表しました。

今回は自転車ジャーナリスト 遠藤まさ子んにお話を伺い、
その調査結果について考えました。





このランキングは中学生と高校生に分けて分析。
「件数」ではなく「人口1万人あたりの事故件数」で
リアルな「危険度」をあぶり出そうとしています。
2019年版のワースト3は・・・

【中学生】  3位 佐賀県  2位 香川県  1位 群馬県

【高校生】  3位 宮崎県  2位 静岡県  1位 群馬県


ワースト1位の群馬県は小数点以下四捨五入で、
高校生 人口1万人あたり109件。中学生 人口1万人あたり34件。
高校生のほうが多く、気をつけるべきですが、前年比ではマイナス7%。
中学生は前年比でプラス15%。ワースト2の香川県も、前年比プラス16%。
中学生も注意が必要です。





自転車通学時の中学生・高校生についてt
どんなことが交通事故に繋がっているのかというと
並走、イヤホンをしながらの運転。

その他、傾向から考ると、スピードを出しすぎている、一時停止を守らない、
そして車道の右側を逆走してくるケースなどがよく見受けられます。

中高生に多い傾向としては、基本的な交通ルールを認識してないがために、
左方優先や矢印式信号を読み込めない。
赤信号と青信号の違いが分からない状況で事故を起こしているケースもあります。





自転車通学時の事故”と聴くと『自転車が被害者になるケース』だけを
イメージしていた方もいるかもしれませんが
『自転車が加害者になるケース』もあり、高校生ではその件数が増えています。

気をつけたいのは信号が無い交差点。
交差点という意識が無くなり一時停止を守らず
歩行者とぶつかってしまうケースがよく報告されているといいます。





自転車はスピードや重量で特に子どもやお年寄りに対しては、
凶器となり得るということを認識する必要があります。
事故の被害者になることはもちろん、加害者になることも避けたいもの。

自転車通学する中高生の子どもには
自転車は”車両である”と注意を促してください。

中高生の自転車通学。交通事故の被害者にも、加害者にもならないよう、
中高生自身は認識を高め、保護者の立場にある方は注意を喚起しましょう。