第319回 パトBUS

2021/05/14


今回は4月に愛知県豊橋市にお目見えした
「パトBUS」についてお伝えしました。





コメントは愛知県 豊橋警察署 交通課長の
本多 幸治さんでした。

豊橋市では2012年から豊橋鉄道 市内線で「パト電」が走っていました。
豊橋鉄道の協力で市内を走る路面電車の1つを黒と白に塗装。
車体に交通安全と犯罪抑止の標語が掲げられ注意を呼びかけていたのです。

しかし、経年劣化でラッピングが古くなったため、
パト電にかわって先月から登場したのが2台の「パトBUS」です。
これもボディに白と黒を使、天井の一部を赤色に塗装して
パトカーの雰囲気を出して交通安全と防犯のメッセージを伝えています。





実は愛知県は全国47都道府県中、
2018年まで16年連続で交通事故死者数が最多でした。
交通業界の企業である豊橋鉄道も状況を改善させたかったのでしょう。

昨年、豊橋市内では交通事故で4名の大切な命が奪われました。
また、今年も3名の方が亡くなっていて、そのうちの1人は高校生。
横断歩道を横断中に遭遇した事故でした。

パトBUSはこうした事故が二度と起きない
安全で安心な街にしたいという熱い気持ちがこめられています。





豊橋市内では非常に出会い頭の事故が多く、昨年1年間で571人が怪我をしたそうです。
交差点では信号を守ることは当然として、特に街中の左右の見通しの悪い道路は
一度止まって、さらに止まって、左右安全確認して進むようにして下さい。
もちろん、豊橋市以外にお住まいの方も出会い頭の事故に注意しましょう。

そして、本多さんからのメッセージ。

「横断歩道は歩行者優先です。
警察としても横断歩行者妨害に対する広報や取り締まり活動で、
横断歩道手前で止まる車も増えてきました。
ですが、まだまだ全ての車が止まるわけではありません。
ドライバーの方は横断歩道の手前で横断しようとする人がいたら
歩行者が安全に渡れるよう、必ず一時停止をお願いします。
横断される方は、今一度左右の安全確認をして渡るようにお願いいたします」。



信号がない横断歩道を渡りたい歩行者がいる時は歩行者優先。
クルマは停車することを義務付けされていることをお忘れなく。

今回は豊橋市にお目見えした「パトBUS」の話題をお伝えしましたが、
全国的にみると、他にもこの様な取り組みをされている地域があるようです。
こうした施策をきっかけに交通事故がさらに減るといいですね。