第314回 令和3年 春の全国交通安全運動 後編

2021/04/09

今年も「春の全国交通安全運動」がスタートしています。
期間は週明け4月15日(木)までの10日間。

今回は警察庁 交通局交通企画課 大竹和美さんに
重点ポイント3つののうち「自転車の安全利用の促進」について伺いました。

コロナ禍の中、通勤、通学で自転車を使う方が増えています。
また、宅配で自転車を使う姿も見かけます。

自転車は便利な乗り物。
でも、自動車と衝突すれば自分が怪我をしたり、
歩行者と衝突した場合は相手に怪我をさせてしまうこともあります。

自転車乗用中の死者・重傷者の大半は自動車との事故ですが、
その半分以上を占める出会い頭の衝突事故で約8割の自転車に交通違反があります。
信号無視や一時停止、安全不確認など。
自転車の交通ルール・マナーの徹底に努めましょう

自転車は車道通行が原則ですが、
例外として歩道を通行する場合には歩行者の通行を妨げずに徐行する。
また夜間にはライトをつけましょう。

さらに、自転車乗用中に亡くなった方は、頭部に致命傷を負った割合が高く、
死傷者のうち死者の占める割合、いわゆる「致死率」をみると、
ヘルメットを着用していなかった場合の致死率は、
着用していた場合と比べて3倍高くなっています。
自転車を利用する全ての方が自身の安全を確保するため、
ヘルメットを着用するようにしましょう。
また、万が一の場合に備えて、自転車保険等の加入も大切です。

そして、重点ポイント3つ目の「歩行者等の保護を始めとする安全運転意識の向上」。
交通事故による死者で一番多いのは歩行者。
その多くは歩行者の道路横断中に発生していて、
ドライバー一人一人が歩行者保護の意識を持つことが必要です。

横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除き
横断歩道の手前ではすぐに停止できる速度で運転しましょう。

横断歩道に横断しようとしている歩行者がいる時は
必ず停止して、歩行者の横断を優先させなければいけません。

この「安全運転意識の向上」重点ポイントには、 
いわゆる「あおり運転」を防止する呼びかけも含まれています。
「おおり運転」は自動車、二輪車だけでなく自転車も違反の対象。

運転をする際は心に余裕を持って
「思いやり・ゆずり合い」の気持ちを持ちましょう。