新型コロナウィルスの感染が拡大して以降、
自転車の利用が増加しているそうです。
それにともなって自転車関連の事故も増えています。
今週は公益財団法人 交通事故総合分析センター
中西盟さんにお話を伺い「自転車事故に注意」をお伝えしました。
ある自転車販売大手は、
この夏の売上高が去年同月比で4割以上アップ。
一方で栃木県では8月の自転車事故件数が119件を記録。
月別に見ると過去5年間で最多でした。
地元新聞は「自転車利用が増え、事故も増えた可能性がある」と報じています。
そんなわけで自転車の事故には気をつけたいタイミング。
中西さんによると自転車事故で今も昔も最も多いのが「出会い頭事故」。
自転車は道路交通法上では「車両」です。
自転車関連事故を車輌 対 車輌を見ると令和元年は約7万5千件。
事故類型別では「出会い頭」が半数以上で4万件となっています。
続いて「左折時」が約1万1千件。「右折時」約1万件。
死亡事故でも「出会い頭事故」が最も多く、
次いで「自転車単独事故の路外逸脱」「追突」です。
「出会い頭事故」が起こる典型的な場所は信号が無い小さな交差点。
こうした交差点には木や建物などがあって交差する道路状況が見にくいもの。
一時停止の標識があることが多いですが、自転車が止まらずに交差点に侵入
車とぶつかるという事故が想像されます。
また、自転車の交通事故データで気になるのが「人 対 自転車」の事故。
自転車関連事故は10年前から半減しているのに
「人 対 自転車」の事故は2016年から増加しています。
全国の警察が1年間に摘発した自転車の違反行為が、
去年初めて2万件を超えたことが9月に明らかになりました。
およそ2万3千件が摘発されています。
最多は「信号無視」で、ほぼ半数。
次に「遮断踏切立ち入り」で約6千件、「一時不停止」、
イヤホン使用や傘差しなどの「順守事項違反」と続きます。
違反行為は事故に繋がるのでやめましょう。
自転車に乗る人が事故に逢わない、起こさない、予防と対策。
まずは自転車も車両として交通ルールに則って安全に走行することが基本。
近年、自転車運転者への罰則が強化されたように、
歩行者の延長という考えは捨ててください。
自転車は車道の左端通行が原則で歩道は例外です。
歩道を通行する場合は自転車の通行が認められているか確認した上で
通行可の場合でも歩行者優先を忘れないようにしましょう。
自転車利用者全体に言えることですが、
ヘルメットの着用率は、まだまだ低いとのこと。
事故の際の被害軽減のためにも着用するよう心がけましょう。
万が一に備えて自転車保険にも加入するべきです。
加入を義務化している都道府県もあります。
自身がお住まいのところはどうか。
いま一度、確認してください。
そして、普及が広がる電動アシスト自転車の事故が増えています。
漕ぐ力をアシストしてくれるので速度を出しやすい。
ふつうの自転車に比べて重量がある。子どもや荷物を楽に積める。
そうしたメリットが故に衝突した時の力は大きく、
歩行者の命を脅かす事故になりかねません。
十分に注意して運転してください。
初めての電動アシスト自転車に乗る時には、安全な取り扱い、
特に漕ぎ出しの加速をきちんと習得してから走行するようにしましょう。