第287回 令和2年 秋の全国交通安全運動 後編
2020/09/25
今年も「秋の全国交通安全運動」が、
来週水曜日、9月30日まで実施されています。
今週は、その大切なポイントをお伝えする後編。
警察庁 交通局交通企画課 大竹和美さんにお話を聞きました。
今週、大竹さんが話してくださったのは、
今回の重点ポイントの中でも特に強調したい2つのこと。
①夕暮れ時と夜間の交通事故防止
10月から12月にかけて交通死亡事故は増加する傾向にあり
7月から9月と比べて夕暮れ時の16時〜18時台の死亡事故の割合が高くなります。
これからの季節は暗くなるのが早くなり、
早朝も暗い時間帯が長いので歩行者や自転車の発見が遅れがちになるからです。
ドライバーも歩行者や自転車もこれらの時間帯は注意が必要です。
年末の慌ただしい時期とも重なり
目的地に急ぐあまりスピードを出し過ぎたり
注意が散漫になったりすることも考えられます。
ドライバーは早めのライト点灯とハイビームの上手な活用を心がけ
スピードを抑えて運転しましょう。
また、歩行者の立場で歩いて出かける時には明るく目立つ服を着る、
靴、衣服、鞄、つえ等に反射材を付けたり、ライトを活用するなど、
ドライバーから見えやすいよう工夫することが大切です。
②あおり運転
あおり運転を取り締まるため
道路交通法に罰則として妨害運転罪が創設され
6月30日から施行されています。
他の車の通行等を妨害する目的で、極端に車間距離を詰めたり
パッシングやクラクションで威嚇したり、急ブレーキをかけたりするなど、
10類型の違反行為をした場合に妨害運転罪が適用されます。
非常に危険な行為ですので絶対にやめましょう。
また、おおり運転は自動車、二輪車だけでなく自転車も対象となります。
心に余裕を持って「思いやり・ゆずり合い」の気持ちで運転して下さい。
もしも、あおり運転に遭遇してしまったら
人が多くいるサービスエリアやパーキングエリアなどに避難して下さい。
避難をしたらドアをロックして車外に出ずに110番通報。
ドライブレコーダーは運転行為が記録されるので
妨害運転等の悪質・危険な運転行為の抑止に有効です。
相手が現場からいなくなっても、その後の捜査に役に立つ可能性があります。
最後に大竹さんからリスナーのみなさんへのメッセージです。
「交通事故の防止は警察や政府だけで行うものでなく、
関係機関との連携・協働とともに皆さん一人一人の心構えが何より大切です。
ドライバーを始め、歩行者や自転車利用の方も交通事故の犠牲者を出さないため、
しっかりと交通ルールを守り、交通事故防止に努めて頂きますようお願い致します」