第234回 令和元年 秋の交通安全運動 前編

2019/09/20

明日9月21日から30日 月曜日までの10日間は、
「令和元年 秋の全国交通安全運動」実施期間。

今週と来週は、警察庁 交通局 交通企画課
熊谷 優子さんをお迎えして重点ポイントをお伝えします。

2019年の交通事故発生状況は7月末現在の死者数1,647人。
前年の同時期から約13%減っています。
しかし、高齢運転者による交通事故、
幼い子供が被害に遭う事故が社会問題となっています。

今回の「秋の全国交通安全運動」。
重点ポイントは5つあります。

?子供と高齢者の安全な通行の確保

?高齢運転者の交通事故防止

?夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止

?全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底

?飲酒運転の根絶



?の「子供と高齢者の安全な通行の確保」については来週に譲り、
今週はそれに続く4つのポイントを解説していただきました。


【高齢者運転の交通事故防止】

頻繁に報道される高齢者運転の事故。
防ぐためにはどうすればいいのかということは大きな問題です。

熊谷さんによると、今年の7月末現在で、
75歳以上の高齢運転者による死亡事故は205件。
前年同時期比べて49件減少しているものの長期的には横ばい状態。
御家族に安全な運転に不安のある方がいる場合は、
安全な運転や運転免許証の自主返納について、
話し合う機会を持ってほしいとのこと。
万が一、大きな事故を起こしてしまってからでは取り返しがつきません。
話し合いの機会をぜひ持って下さい。


【夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗車中の交通事故防止】

夕暮れ時や夜間は、交通事故に遭う歩行者・自転車運転者が多くなります。
特にこれからのこれから10月〜12月は、
日没前後の1時間に起こる交通事故件数が急激に増えてきます。
ドライバーは早めのヘッドライト点灯を心がけましょう。
対向車や先行車がいない時はハイビームを活用して下さい。
歩行者や自転車は反射材やライトを使用しましょう。
自転車は死者の約6割が頭部を損傷していることから、
ヘルメットを着用するようにして下さい。


【全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底】

シートベルトは後部座席での着用が、まだ徹底されていないとのこと。
後部座席は運転席と助手席のシートが目前にあるので比較的安全と思われがちです。
しかし、後部座席同乗者のシートベルト非装着時に死亡する比率は、
着用時と比較して高速道路では9.2倍、一般道路でも3.5倍。
命を守るためにシートベルトは全席で必ず着用して下さい。

そして、チャイルドシートは
警察庁とJAFの合同調査によると使用率は約7割。
特に5歳児は半分以上が使用していなかったそうです。
また、使用していても車に正しく取り付けていた割合は半分未満。
さらにチャイルドシートに正しく座っていた子供は4割だけ。
子どもの命を守るために保護者の立場にある方は、
チャイルドシートを正しく使用するひょうにしましょう。
正しく使用していなければ、事故に遭遇してしまった時に、
本来の機能が発揮できないことがあります。


【飲酒運転の根絶】

飲酒運転による死亡事故は、未だに毎年約200件発生しています。
「少しなら大丈夫だろう」という気持ちの緩みと
自分勝手な考え方が飲酒運転に繋がっているのでしょう。

お酒を飲んだら絶対に運転をしない。
また、周りにいる人も運転する人にお酒を飲ませない、
お酒を飲んだ人に運転させない、お酒を飲んだ人に車を提供しない。
こうしたことを徹底してください。

来週は、この続き。
「令和元年 秋の交通安全運動」後編です。