ドライバーのみなさん。
信号のない横断歩道で、歩行者が待っている時、停車していますか?
信号のない横断歩道。
歩行者が待っているにも関わらず、停車しな。
それは道路交通法違反にあたる運転行為です。
それなのに、信号のない横断歩道を渡ろうとした時、
「クルマが、無理矢理、目の前を横切って危険な思いをした」
「クラクションを鳴らされた」
「停車したけれど、ドライバーに嫌な顔をされた」
という経験をしたことがある人は少なくないと思います。
ドライバーには歩行者が安全に横断歩道を渡れるよう保護する義務があります。
道路交通法 第38条に、こう定められています。
? 歩行者の有無を確認できなければ、
横断歩道の停止位置で止まれる速度で進行する
? 横断しようとしている、
あるいは横断中の歩行者や自転車がいるときは 必ず一時停止をする
? 横断歩道内、およびその手前30mは追い越しや追い抜きが禁止
横断歩道を渡りたい歩行者がいる場合、
ドライバーが横断歩道の手前でクルマを停止するのは義務。
違反者には反則金や違反点数が科せられます。
今まではこの行為が道路交通法違反になるという認識が、
多くのドライバーになかったのかもしれません。
取り締まりしにくい運転行為。
たいてい見逃されていたことも原因の1つでしょう。
でも、この「信号機のない横断歩道においての
歩行者優先等違反」は、今後取り締まりが厳しくなりそうです。
1つは、この「なるほど!交通安全」では、
2月の放送で本人のコメントを紹介した新聞への投書。
来日20年を超える、名古屋在住のイギリス人大学准教授が、
いかに日本人は信号のない横断歩道でクルマを一時停止しないかを指摘。
横断歩道で危険な思いをしたことがある人が多かったからでしょう、
この投書には賛同する意見が多く寄せられて話題になりました。
2つめは10月25日に発表されたJAFによる調査結果の発表です。
各都道府県2箇所、全国94の信号機が設置されていない横断歩道で、
通行する車両の調査を行いました。
それによると、歩行者が渡ろうとしている場面で、
一時停止した車は11,098台中、わずか948台、一時停止率8.6%。
前年から0.1%しか増加していませんでした。
ちなみに、一時停止率が高い都道府県ベスト?は、
?位 長野県 59% ?位 静岡県 39%
?位 石川県 27% ?位 島根県 27%
?位 鳥取県 26%
一時停止率が低い都道府県ワースト?は、
?位 岐阜県 2.2% ?位 東京都・岐阜県 2.1% /
?位 和歌山県・三重県 1.4%
?位 広島県 1.0% ?位 栃木県 0.9%。
栃木県では100台のうち1台も停まっていない!
こうした背景があるからでしょう。
警察庁は10月『「歩行者優先」意識の高い訪日外国人観光客の安全を守るため
「信号機のない横断歩道における歩行者優先等を徹底するための広報啓発・
指導の強化について」という通達を47都道府県警察本部長宛に発しました。
11月に、警視庁、千葉県警、神奈川県警は、
オリンピック会場に繋がる一般道で、
「歩行者優先」のキャンペーンを展開しました。
他の警察でも、取り組み始めたところが、あることでしょう。
歩行者妨害で検挙された場合、基礎点数2点の原点。
普通車で反則金9,000円です。
ただ、取り締まれられないようにということではなく、
歩行者を優先するドライバーのマナーとして、
きちんと一時停止をしたいものです。
その心がけが交通事故撲滅に繋がります