第180回 ドアの開け閉めで起きる事故

2018/09/06

ドライバーの皆さん
自分や同乗者が車のドアを開ける時
どのくらい安全に注意を払っていますか?

2014年のデータで
停まっている車のドアが開いて起こった交通事故は
2,325件発生しています。





走っている車ではなくても
ドアのぶつかった相手が子供や高齢者だったり
タイミングが悪かったりすれば大ケガや死に繋がりかねません。

交通事故総合分析センターが公表している
2014年の「ドア開閉事故」を もう少し詳しく見てみると
車のドアがぶつかった相手は多い順に・・・
     
自転車 67%
バイク 19%
歩行者  7%
その他  6%





歩行者も、もちろん危険です。
でも、自転車、バイクは、よりスピードが出ていますから
想像すると怖いです。


次に「ドア開閉」事故に
どのくらい人的要因が絡んでいるのかを見ると
2つの立場があります。

自転車やバイクなどドアにぶつかった側。
そして、ドアを開けた車側。

ドアにぶつかってしまった自転車・バイク側は
半数以上の52%の割合で「人的要因なし」でした。
落ち度はなかったというわけです。
一方でドアを開けた車側は96%が「安全不確認」。



 
   
この事故では車に「非」がある場合が圧倒的に多いということ。
具体的などんなドア開閉事故例としては


【ケース1】

平日の昼過ぎ 主婦のAさんは
通りの反対側の郵便局に用事があり道路左側に停車しました。
車から出る時に周囲の安全を確認せずドアを開けたため
右後方から時速30キロで走っていた原付バイクと衝突。
バイクを運転していたBさんは対向車線に投げ出され
全治50日の重傷を負いました。


【ケース2】

平日の午前中
Cさんはスーパーマーケットに買い物に来て駐車場に車を停め
車を降りる時、安全を確認せず運転席のドアを開けたため
右後方から時速10キロで走ってきたDさんの自転車に当たり
Dさんは転倒して頭部打撲のケガを負いました。

自転車を運転していたDさんは80代。
高齢者ということもあり、打ち所が悪かったらと思うと怖いです。
実際、平成26年には「ドア開閉事故」による死亡者はいませんが
遡ること10年の間には?人の方がお亡くなりになっています。



       

車のドアを開けたのが、ドライバーではなく、
同乗者だった時に、ドライバーの責任はどうなるでしょう?
責任を問われるか? 問われないか?

<答え>

ドライバーは責任を問われます。   
ドライバーは、自分はもちろん、同乗者がドアを開ける時も
交通に危険を生じさせないために必要な措置をとる義務があるからです。

ドライバーの皆さんは、自分がドアを開けて車を降りる時
周囲の安全をいまいちど、注意するようにしましょう。

そして、同乗者の降車時にも同じように気をつけ
安全を確認するよう同乗者に注意を促しましょう。



また、自転車や二輪車の運転者
さらに歩行者も「ドア開閉事故」に気をつけましょう。 

駐停車している車の中に人の影が見える時には
ドアがいきなり開く可能性があります。
        
ドアの近くを通過しないか
通過するとしても速度を落としましょう。
安全のための自衛も必要です。