第166回 ながらスマホの危険性

2018/05/31

多くの人にとって生活に必須のスマートフォン。
LINEのやりとり 地図を見たり 音楽を聴いたり ゲームをしたり 
便利なことは間違いありません。
       
でも 公道で歩きながら 自転車に乗りながら
クルマの運転をしながらの使用は絶対にやめましょう。





去年11月 政府は「ながらスマホ」注意を呼びかけました。
そこにあるデータを見ると・・・

【原付以上運転者が第1当事者の交通事故件数】


交通事故全体

平成23年(2011年)— 65万6,000件

平成28年(2016年)— 47万5,000件 ▷ 28%の減少


「ながらスマホ」などを原因とする交通事故

平成23年(2011年)— 1,280件
       
平成28年(2016年)— 1,999件   ▷1.6倍に増加
  

交通事故全体が3割近く減っているのに
「ながらスマホ」が原因の事故は増えている。 
相対的に考えると数字以上に増えていることになります。

日本自動車連盟(JAF)では、
「ながらスマホ」の危険性について実験を行っています。
      

⬛️ 車のドライバーが運転中にスマホを使っていた場合ゴムボールを回避できるか?
      
⬛️ 歩行者が歩きスマホをした場合 どのくらい人混みの中を通れるか 
      
⬛️ 自転車の運転者がスマホを使っていた場合 人形を避けて通れるか 

     
JAF東京支部 事業課 交通環境係長 善養寺雅人さんに伺ったところ
実験は大きく2パターンの状況下にあるドライバーを対象に行ったそうです。

? 車を運転しながらゲームやSNSを目的に使い画面を注視している

? ハンズフリーで通話して運転している


すると かなり危険な結果が出ました。
ゲームアプリ使用だと4/5人がボールにぶつかる。
ハンズフリーだと4/5人がウィンカーの遅れか出し忘れる。

ハンズフリーはスマホを操作していないといえども
運転への集中が疎かになっていると実証されたわけです。





またJAFは歩行者の「ながらスマホ」についても実験しました。
人通りの多い交差点を?スマホをやらずに?スマホをいじって渡ります。

結果はスマホをいじっていない人のほうが早く横断歩道を歩ききり
歩いている時にはきちんと安全確認するために上下左右を見ていました。
ところが スマホをいじっていると かなり見る範囲が狭くなってしまい
人にぶつかりそうになった、接触したということも見られたそうです。

クルマのドライバーの「ながらスマホ」
歩行者の「ながらスマホ」から類推されるように
自転車運転者の「ながらスマホ」も危険なことに変わりありません

クルマや自転車運転中の「ながらスマホ」は道路交通法違反です。
「ながらスマホ」中に誰かを怪我させた場合
自転車でも過失傷害罪に問われるおそれがあります。

歩行者がスマホを使う時は、周囲を確認して立ち止まり、
通行の妨げにならない安全な場所で操作しましょう。

「自分は大丈夫」と思う気持ちは間違い。
事故を起こす人は みな1秒前までそう思っていたはずです。