第84回 スタッドレスタイヤとタイヤの冬仕様 後編
2016/11/03
今週は「スタッドレスタイヤとタイヤの冬仕様」の後編。
コメントは引き続き自動車評論家の国沢光宏さんでした。
スタッドレスタイヤでいちばん大事なのは雪道の中でも凍った道。
雪は降り立てならどんなタイヤでも走れますが、
凍って表面に少し水がはった滑る状態の時に差がでます。
性能は1世代、4〜5年ごとに10〜20%上昇。
国沢さんによると最初の頃のスタッドレスタイヤに比べるて、
今のはとても性能が良いそうです。
とはいってもスタッドレスタイヤを買う時に何を基準に選べばいいのか?
悩む人は多いでしょう。
しかし、スタッドレスタイヤは重要な生活必需品ということで、
メーカーがライバルの製品の性能を出して比較する事を禁じられています。
メディアもタイヤを買ってテストしていますが、
スキーのように1本滑ったあとで雪質は全く変わる可能性があるもの。
正確さを求めるのは難しい現実があります。
そこで、国沢さんがオススメするのは2点。
? プロの評価。
一般の方がSNSで個人評価を掲載していることがありますが
それは限界まで走っている訳では無くあてにしにくい!!
? メーカーがテスト走行に使う車
確かに!
タイヤの性能が悪いと車体の低評価に繋がるので
よりよいものを履かせるはず!!
そして、買い換え時期。
スタッドレスタイヤは年数とともに劣化します。
先週お伝えした柔らかい発泡ゴムが素材のもので 5年 。
それ以外のものは 3年 が目安。
スタッドレスタイヤの購入を考えている中で、
「これはどうなんだろう?」というモノに出くわします。
その1つが欧州に輸出している価格が安いアジアンタイヤ。
ドイツでは冬にはスタッドレスタイヤを履くという法律ができました。
でも、ミシュランやピレリなどは高い。
そこで、アジアのタイヤメーカーが一斉に作り出したのです。
でも、国沢さんによると「日本の道を想定しておらず、あまり合っていない」とのこと。
日本の雪道は普通の雪、硬い雪、乾いた雪、ビチャビチャな雪、アイスバーン etc...
状態が多様で、ヨーロッパの自動車メーカーの人たちが「こんなに滑るのか!?」と驚くほどだとか!
そして「これはどうだろう?」と思っている人がいるかもしれない、
もう1つ気になることが「オールシーズンタイヤ」。
国沢さんによるとオールシーズンタイヤは夏に乗ってもまったく問題ありません。
また、このタイヤは降ったばかりの雪にはとても強い。
ただ、完全に凍ったアイスバーンには強くありません。
だからふだんはほぼ雪が無いところを走り、
ごくたまに遠くに行った時にチェーンを持つのが面倒臭く不安なら
雪が降ったらゆっくり走る条件つきで良いでしょうとのことでした。
お住まいになっている地域にもよりますが
スタッドレスタイヤの知識をあらためて身につけて
ご自分の車に履かせるかどうか検討してみてください