第76回 子供が交通事故に遭うケース 後編
2016/09/08
今週は先週に続く後編。
子どもの交通人身事故には、いくつかある特徴を見ていきました。
【男の子が危ない】
警視庁による『子供の交通人身事故発生状況 平成27年』、
子供に「幼児」「小学生」「中学生」が含まれるデータを見ると、
発生件数で・・・
男子 1,062件 女子 520件
男子が女子の2倍!
「幼児」「小学生」「中学生」、
すべての年齢層別で男子が女子を上回っているのです。
男の子のほうが女の子より注意をせず、無鉄砲に行動するもの?
男の子には特に注意を促す必要あります。
ちなみに年齢層別の事故数は
「小学生」63%、「中学生」25%、「幼児」12%の順です。
【自転車事故が多い】
先週、子供が交通人身事故にあった時の状態は
「歩行中」と「自転車乗車中」大きく2つあると紹介しました。
年齢別を合計すると、平成27年の東京都では・・・
「自転車乗車中」55.2 % 「歩行中」44.5%
▷ 体に合ったサイズの自転車に乗るように気をつける!
▷ ヘルメットをかぶって自転車に乗る習慣を身につける!
▷ 自転車は車道通行が原則ですが13歳未満は歩道を走ることができます!
ただし、歩道では車道よりをゆっくり進む!
ただ、先週お伝えしたように、
小1・小2は「歩行中」の事故数が「自転車乗車中」より上。
「歩行中」にも、十分と注意を促すことは大切です。
【事故は自宅付近で起こる】
警視庁による「小学生の交通人身事故発生状況 平成27年」で
自宅から事故現場までの距離別発生件数を見ると・・・
歩行中 — 500m以下 63% / 500m超 36%
自転車乗車中 — 500m以下 50% / 500m超 49%
▷ 子供の交通人身事故は自宅から遠くない場所で
多く発生していることをお子さんに知らせましょう!
勝手知ったる所だからとタカをくくった行動が危険!
【「出会い頭」と「道路横断中」に気をつけろ!】
去年、東京で「自転車乗車中」に
子供が遭遇した交通事故を事故累計別に見ると・・・
出会い頭 64%
「出会い頭」が圧倒的多数です。
「歩行中」はというと・・・
横断歩道横断中 30% 横断歩道付近横断中 3% 横断中のその他 25%
道路の横断中が多くを占めています。
実は交通事故にあった子供の側には、
多くの場合、交通ルール違反が見られます。
「自転車乗車中」 違反なし 49% ➡ 5割に違反があるということ
「歩行中」 違反なし 64% ➡ 3割近くに違反があるということ
子供の交通ルール違反で多いものは・・・
自転車乗車中 — 「安全不確認」
「一時不停止」
「交差点を安全進行せず」
歩 行 中 — 「飛び出し」
「横断していいところ以外での横断」
「信号無視」
▷「見通しの悪い場所や曲がり角では必ず止まり、安全を確かめる」
「道路を渡るときは横断歩道や歩道橋を渡る」ということを徹底する!
▷ 交通ルール違反が事故に繋がるという交通安全教育、重要です!
【危険時間は午後】
去年、東京都の時間帯別、子供の交通人身事故発生件数は・・・
午後4時 〜 6時 ➡ 3割 午後2時 〜 4時 ➡ 2割 午後6時 〜 8時 ➡ 1割
事故にあった子供の「自転車乗車中」の通行目的は「訪問」「買い物」「乗り回し」の順、
「歩行中」の通行目的は「下校」「遊び」「登校」の順となっています。
子供の安全教育に、そして交通事故を起こさないために、
前回と今回知った「子供が交通事故に遭うケース」についての情報を役立ててください。