第31回 首都高女子50人会プロジェクト

2015/10/29

女性の利用率が低い首都高速道路。
「もっと女性に好きになってもらえる、興味を持ってもらえる首都高を目指して」
「首都高女子50人会プロジェクト」 が9月に発足しました。
これからの交通安全にも一役買うかもしれません。

企画した首都高速道路株式会社によると
首都高の女性ドライバー利用率が全体のわずか8.5%。
この数字からすると女性にはあまり優しくない。
そこで少しでも良くするために声を聴いてみたいと考えたということです。

女性ドライバーの視点もさる事ながら、
ドライブの時、女性はナビゲーションの役割もするし、
主婦であればレジャーの財布を握る人も少なくない。
そうした視点からのさまざまな話を聴きたいと考えたのです。

そして、8月から9月にかけて応募を呼びかけたところ
名称通り50人の採用を予定していたのに応募は・・・130人!
あまりの関心の高さに全員をメンバーとしてプロジェクトはスタートしました。

メンバーになった女性20代から60代。
9月24日には130人のうちの78人が参加した第1回のワークショップが開催されました。
テーマは・・・

1)首都高のイメージ 

2)おすすめスポット 

3)改善点と新しい提案

首都高についてポジティブな面の意見交換もあったそうです。
ただ、この「なるほど!交通安全」は 「より安全なクルマ社会を目指す」という趣旨。
まずは問題改善への提起となるようなワークショップで出た意見を紹介しました。

「私は運転しない方ですが50人会プロジェクトの中では、
道路が狭く車線が色々と複雑になっているので、
もっと看板があると道を間違えずに済むのかなというところはあるのでは?
複雑なイメージがあり、行きたい方向の車線にいなくて、
違う方向へ行ってしまいそうになるという話が結構あったと思います」

「私が運転した感じですが、カーブが多いのにスピードを出している人が多くて、
慣れた人でないと運転しにくいというのと、
私は地方出身なので道を譲ってくれることがあまり無いというのと
乱暴な運転をしている人が多いかなというイメージがありました」

「首都高のHPに運転する前に見ると勉強になるVTRがあるようで、
事前に見ておくと、頭の中でシミュレーションが出来るから、
乗る前に見ているというドライバーの方がいました。
そういった情報は知らなかったので友達にすすめたいと思いました」

女性視点だと首都高の「狭さ」「複雑さ」「標識の少なさ」は、
確かにかなり慣れた人ではないと怖いものでしょう。
でも「道路を拡張する」「複雑さを解消する」「標識を設置する」ことは簡単にできません。
そして、ドライバーには「他人に優しい運転」を心がけてほしいもの。

最後の方のように「首都高女子50人会プロジェクト」のメンバーが、
ワークショップで首都高に詳しくなり、情報を発信しはじめると、
今より首都高のことが広まり、首都高のことをより知って、
走りやすさを感じるようになるドライバーが増えるでしょう。
首都高で起こる毎年およそ1万件の事故ももっと減るかもしれません。

すでにあるのに知られていないサービスの発信。
合流場所、急カーブ、危ないポイント、あまり知られていない情報を、
眺めの良さやパーキングエリア、楽しい情報とともに、
わかりやすくお知らせするMAPや冊子の作成など、
より安全な首都高になるため「首都高女子50人会プロジェクト」が
うまく機能すれば良いと思います。

もちろん!
ワークショップでは首都高のポジティブな情報交換もされています。

「ワークショップに参加して代々木PAのアイスクリームは美味しいよという話を聴きました」

「首都高にもサービスエリアがあって魅力的なところもあると聞いて驚きました」

「首都高を走っていると都会のど真ん中を走っているんだなぁと。
夜になると夜景がキレイだったり、桜の季節だと桜がよく見えるスポットがあったり、
東京を感じられる道だなと感じます」など。

首都高に親しみを感じつつ!
もっと安全な走行環境がつくられるといいですね。
女性に優しい首都高になれば、
誰もが安心して運転できる道路になるはずです。