第7回 川上未映子さん(小説家)

川上未映子さん ロバート キャンベル氏
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「"夏物語”を書くことで、私自身がどうなるのか見たい気持ちもあった」(川上)

「会議の場などでよく会う」という2人、対談の形は初めてと話していますが、登壇するやいなやロバート キャンベル氏がおしゃれであることなど話に花が咲き、開場は和やかなムードに包まれました。

番組の本題となるのは、7月11日(木)に発売される川上未映子さんの新作長編『夏物語』。第138回芥川龍之介賞を受賞した小説『乳と卵』の登場人物たちの新しい物語である小説です。番組ではロバート キャンベル氏とのやり取りの中で、執筆に至った経緯にも触れていきます。作品のテーマとして「生殖倫理」を取り上げて執筆した川上さんが、子どものころから死生観について思っていた「あること」とは…?

『夏物語』は文芸誌「文學界」の3・4月号に掲載されましたが、この4月号の表紙に描かれたのが明治期の小説家・樋口一葉だったことから、樋口一葉にまつわる話も展開されました。川上未映子さん自身も強く影響を受けていると話す樋口一葉、代表作『たけくらべ』は池澤夏樹氏編集の「日本文学全集」において現代語訳を担当しています。小説『夏物語』にはこの現代語訳の経験も生きていると川上さんは話します。

またこのイベントでは、小説の中から一節を川上さん自ら朗読をする場面も。大阪弁の朗読パート、こちらも必聴です。会場に集まったリスナーからの質問では中学生からの質問にも丁寧に答える川上さん。「小説はフィギュアスケートをするような感覚」と話すその真意とは?

ロバート キャンベル氏も「社会の中で問題になってることが、実は赤裸々に語られている。その肉付けがすごい」と語る最新長編小説『夏物語』を巡る2人の対談は6月23日(日)19時から放送です。どうぞお楽しみに!

川上未映子さん ロバート キャンベル氏
川上未映子さん ロバート キャンベル氏

<川上未映子 プロフィール>
1976年、大阪生まれ。
2008年、『乳と卵』で第138回芥川賞受賞。
中原中也賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、など多くの賞を受賞。
小説、詩集など著書多数。