07/10ヴィーナス・ラウンジ 覚 和歌子さん【2】
覚さんのおっしゃる言葉
ひとつひとつが詩的でした。
平原さんは、全国ツアーの真っ最中です。引き続き、エコなステージを作っています。照明はLEDを使うことで、できるだけ電気を使わないようにしているとのこと。
みんなに元気をとどけたいと想いで、コアリズムパワーで後半戦も顔晴るそうです。
ヴィーナス・ラウンジのゲストは先週に引き続き、詩人であり、作詞家の覚 和歌子さんです。さて!今日のテーマは、素敵な女性にまつわるヴィーナス・トークです。
素敵な女性は、どんな女性ですか?理想の女性像とは…?
「腹くくっている人。覚悟を持っている人ですかな。」
覚さんご自身、素敵な女性になるために実践している事はありますか?
「結構、寝る前の呼吸法が精神安定をもたらしてくれているような気がしているんですよね。吐く呼吸に集中すると言われていますね。落ち着こうとすると、吸っちゃうんですよ。余計アワアワして過呼吸になってしまうので、吐くことが大事みたい。
効くんですよ。呼吸法。息って、『生きる』にも通じるんだよね。吐いて吸うっていうことが生きることの極めつけなんではないかとよく言われるよね。」
女流詩人・作詞家としての醍醐味や大事にしていることは、何でしょう?
「小学校以来、詩を書いたことがない人って、日本人には多くて、
楽曲として愛されるほどには、詞単体だと愛されていないというか、市民権がないんだよね。人気のある詩人は限られています。そういう状況を何とかしたいと常に思っていて。やさしい言葉で深い言葉を表現するのを心がけているのと、役割としては綾香ちゃんが歌うPOPSと文学の詩の橋渡をしようかなと意識的に思っています。」
詩と歌詞は違いますか?
「違うと思います。歌詞は、曲が持っている雰囲気を踏まえて、曲の中に内包されている言葉を発見していくとことなんだよね。これしかないという言葉を見つけた時には、すごく嬉しいし、掘り当てたみたいな気持ちになるじゃない?
だから、作るものじゃなくて、メロディーにすでにあるものを発見していく、出会っていくというものだと思うのよね。
詩は、文字だけで読まれる場合を想定して詠まないといけないので、
曲という助けがない状態で、それだけで世界を立ち上げないといけないから、相当言葉の選び方がまた違ってくる。」
「星つむぎの歌」のカップリング「今・ここ・私」
平原さんにとって、当時、そうなりたいと思っていた自分、そのままを見透かされていたようなとても大好きな歌詞なんだそうです
作曲は、財津和夫さん、そして作詞は、覚 和歌子さん。この曲の歌詞についても覚さんにお伺いして見ました。
歌詞に託した想いをお聞かせください。
「キャパシティ10の人が4で生きるよりも、キャパシティ4の人が4全部使って生きるほうが、価値のあることなんだよね。
いっぱいいっぱいって、素敵なことだよね。一生懸命、本当に充満して生きているという気がするじゃない?いっぱいいっぱいにしか今の時代には生きられないじゃないですか?それが大切なことだと転換できるといいんだよね。」
覚さんの歌詞は生きるヒントをくれたり、気づかさせてくれる歌詞が多い気がします。こういうフレーズは経験されて、聞こえてくる言葉なんですか?
「不思議だと思われるかもしれないけど、自分が書いた詩に励まされることが結構あって、たぶん自分で書いてないんだよね。
なんでこんなフレーズ出てきたんだろう?ってたびたび思って。読むたびに新鮮なフレーズはいただいたフレーズだと思う。自分から出たものだったら、励まされたりしないと思うの。書いた時に意味がわからないものってよくあるの。
『いつも何度でも』の曲の中でもそういうフレーズがあって、ナターシャ・グジーさんが歌ってくれた時に、あれは帰れなくなった村のことなんだって、後からわかったんだよね。あの曲は今回の震災でも役に立っているみたいで嬉しいです。」
今、27歳の平原綾香さんに歌わせてみたいと思うのはどんなものですか?
「綾香ちゃんって、子供であるとか、思春期とか、成長して大人になったとかいうのを全部、超越していると思うんだよね。永遠に結びついているものという位置から歌うことが私から見ると綾香ちゃんの使命のような気がするのね。エバーグリーンな命の重さ、大切さとかと結びついているような歌を歌ってもらうのが、何歳になってもそれが綾香ちゃんの役割なのかなという感じがします。
恋愛の詞は書く人たくさんいるからいいんだよ。命の詞をちゃんと書ける人って少ないじゃない。」
覚さんのお話を聞いて、平原さんも自分をからっぽにすること、よくわからないけど出てきた言葉をこれからは大切にしようとおっしゃっているのが印象的でした。
覚さんの今後の予定は、よく癒しを求めて訪れるという、山梨 北杜市でイベント、そして、被災地にも行って、詩を書いたり、歌を歌ったりするとのことです。
詳しくは風雲うたよみギムナジウムをご覧ください。