2017.08
18

【学生コラム】「コーヒーとロボット」

こんにちは。青山学院大学3年の盛本志穂です。

夏休みということで、私のバイト先にはスタッフがそれぞれ旅先で買ってくる各地のお土産がならんでいます。
私は特に、仙台土産「萩の月」が大好きで、箱に入っていた8個のうち4個をいただきました。

私は富山出身なので、FM富山を通してラジオを聴いていましたが、
進学による上京で、TOKYO FMを聴くようになって早3年。
私のお気に入りの番組の一つに『TIME LINE』があります。
この番組は平日の夜に放送されているニュースプログラムで、一日の出来事や今話題になっていることを特集しています。コメンテーターの方の鋭いご意見と、話題にあった絶妙な選曲が素敵で毎回聴いています。
移動中などにも手軽にニュースを取り入れることができて、就活を控えている人にもおすすめかも知れません!
最近はタイムフリー機能もあるのでさらに便利になりました。

今年の未来授業のテーマであるAIや人口知能ですが、この番組内でもよく取り上げられています。中でも印象に残ったのは、「家庭用ロボットに求められるもの」についての特集です。

このテーマを考える上でキーワードとなるのが「総合力」です。例えば、家事全般をこなす家庭用ロボットを開発するとしましょう。そのロボットに「コーヒーを淹れて」と頼むとします。お湯を沸かしてカップにそそぐだけ、と簡単に思われるこの作業。しかしロボットにとっては一筋縄ではいきません。

まずロボットは、カップが食器棚のどこにあるか知っていなければなりません。
次に、沸騰したお湯をこぼれないようにカップにそそぎ、テーブルまで運びます。
床にはハイハイしている赤ちゃんがいます。赤ちゃんにぶつからないように慎重に運んで…。

見ているこっちがひやひやしますね。

一つ一つの動作を繋げて一連の作業にし、時によって変わる周りの状況に配慮してスムーズにこなす、というのは今のロボットにはまだ難しそうです。お掃除ロボットのルンバや人と会話をするペッパーなど、掃除や会話という特定の機能を正確にこなすことのできるロボットは実用化されていますが、上記のような総合力を持ったロボットができるにはもう少し時間がかかりそうですね。


この特集を聴いた後、「人間って意外と高度なことをやっているんだな」という感想がふと頭に浮かびました。
コーヒーを一杯淹れるなんて、鼻歌でも歌いながらものの3分でできてしまう私たち人間ですが、実はたくさんの機能を働かせています。視覚や触覚などの五感はもちろん、記憶や経験の蓄積、先を想像する力など、様々な力を意識・無意識のうちに使いこなしています。プログラミングされたデータをもとに特定の作業を素早く正確にこなすのがロボットだとすれば、五感と多種多様な経験から得た知識を総合して一つのことを為しえるというのが人間の持ち味だと言えます。

ロボットについての特集を聴いていたはずですが、最後には人間について考えていました。私は相手を知るということは、自分を知ることに通じると思います。相手を理解しようとしていくうちに、いつの間にか「自分ってこういう人だったんだ」と気づかされることがよくあります。
その相手というのがなんだかよくわからないAIやロボットだとしても、意外な発見があったり、それらと比較した人間の実情が浮かび上がってきたりするはずです。

今年の未来授業のテーマは、「AIは産業・社会の何を変えるのか?〜シンギュラリティ後の世界で私たちはどのようにいきていくのか〜」です。
この授業がAIについて知るだけでなく、人間や自分自身を顧みるきっかけにもなればいいなと思います。

応募はこちらから!!
https://www.tfm.co.jp/fes/form/

コーヒーのことを書いていたらコーヒーが飲みたくなりました。

これはコーヒー好きの友達に渡そうと買った金沢土産「金箔珈琲」。
飲んでもいいかな…?

※参考 2017年7月27日放送 TOKYO FM『TIME LINE』

(文責:青山学院大学 3年 総合文化政策学部 盛本志穂)

学生コミュニケーターからのお知らせ