2024年06月01日
長谷部愛さんは、1981年、神奈川県のお生まれ。
信州大学教育学部をご卒業後、テレビ、ラジオの局員として、
番組制作やキャスター、リポーターを経験したのち、2012年に気象予報士資格を取得。
翌年から、Yahoo!の天気・災害動画などのメディアに出演し、ご活躍。
2018年からは、東京造形大学で教鞭をとり、学生の指導にあたられていらっしゃいます。
また、オランダのテレビ局やフジテレビなどのテレビ番組に出演する他、
講演会、スポーツライターとしての執筆など、幅広くご活躍されていらっしゃいます。
──日本特有の天気と日本文化の繋がり
茂木:ご著書『天気でよみとく名画-フェルメールのち浮世絵、ときどきマンガ』の中で、「日本は雲や風や雨などが豊かな国だ」、と。ひょっとしたら、今回長谷部さんが書かれた本は、世界中でもイギリス人か日本人しか書けなかったかも知れませんね。
長谷部:私も、本当にそう思っているんです(笑)。日本は、天気で言うと本当に特異な場所にあるんです。台風が来て、梅雨があって、寒くてあんなに大雪が降って、…というのが一つの国にあるところは他にないんです。
茂木:確かに(笑)。イギリスより凄いですね。
長谷部:イギリスは雪があんまり積もらないですし。
茂木:長谷部さんもそうですけど、日本で気象予報士が人気職業になっているのは、必然的な理由があるということですね。
長谷部:そうかも知れないです。ブラジルの方などに聞くと、「え?気象予報士ってそんな仕事になるの?」とか言われるらしいんですね(笑)。
茂木:「天気はそんなに変わらないよ」と。
長谷部:そうです(笑)。「それが職業になって、お金を取るのは変じゃない?」という感覚らしいので。
茂木:面白いですね。そういう意味においては、日本ならではの天気、そしてその名画との結びつきを書いたのが、今回の長谷部さんの『天気でよみとく名画』ということになりますね。
長谷部さん、今少し環境問題について関心が高まってきていますけど、やっぱり我々はもっと空を見上げて、天気を気にした方がいいんですかね?
長谷部:そうですね。最近は気象災害などが実際に数字的にも増えてきているので、空の変化を見て対策を取る…というのも、空を楽しむことと一緒にしていった方がいい時代に入ってきているのではないかな、とは思います。
茂木:もちろん長谷部さんは、普段から気象予報士としてお仕事で天気を気になさっていると思うんですけど。今、気象予報、天気予報はコンピュータとか色んなもので観測して、データになっている。
長谷部:そうなんです。
茂木:そういうやり方もあるし、一方で、ちゃんと空を見て、そこから五感で感じること。それも大事だと。やっぱり人間にとって、両方ともすごく大事ですよね。
長谷部:はい。本当に“災害から身を守る”という面では、コンピューターで出された予想みたいなものを使って難を逃れなければいけない面もあります。でも一方で、最近何となくちょっと薄れてきているような気もするんですけど、その天気の中から、雨だったりとか、晴れだったりとかの移り変わりを楽しんで、和歌をしたためたりしていた歴史がずっと繋がってきていて。そういう“(天気を)楽しむ”みたいな一面…それは日本人が持ってきた天気に対する考えと言うか、付き合い方だと思うので、そういうものを大切に育てていきたいな、というのもあるんですよね。
茂木:確かに、今回の名画ですが、例えば文学とか短歌、俳句、和歌、そこにも繋がっていきますもんね。
長谷部:そうなんです。絵で描かれているものの短歌とか、そういったものの影響を受けていたりするんですよね。雲の形とかも、和歌とかで読まれているものが、象徴的に絵画で描かれていたり、とか。
茂木:なるほど。ですから、今回の長谷部愛さんのご著書『天気でよみとく名画』、これはもちろんアートと天気の関係でもあるんですけど、これを読むと、もっと自分の住んでいる土地の空を見ようとか、天気をちゃんと気にしようと思えますね。
長谷部:そうなってもらえたら嬉しいな、なんて思います。
茂木:これからリスナーで読む方もいらっしゃると思うんですけど、これから読む方に何かメッセージあったらお願いしたいんですが。
長谷部:はい。絵画にそんなに詳しくなくても、そして詳しい方はより深く、楽しめるようにと思って書いたので、是非お手に取ってみて頂けると新しい発見があるんじゃないかな、とは思います。
茂木:そうですよね。だからこれは、アートに関心がある方だけではなくて、色んな人に読んでほしいですね。
長谷部:はい、そうですね。
──長谷部愛さんの『夢・挑戦』
茂木:実はこの番組のテーマは『夢と挑戦』なんですけど、長谷部さんはこれからどういうことに挑戦して、どういう夢があるんでしょうか?
長谷部:自分の中で夢というものは余り立てていないんですけれども、ただ、誰かの役に立てることとか要望みたいなものを、自分の夢にすることが多いんです。今回この本を書き上げてから頂いた声としては、「この絵画の企画展みたいなものをやってほしい」と。
茂木:確かに見てみたいです。
長谷部:天気で解説した企画展とか、そういうものをやったりして裾野を広げたり。また、この研究と言うか調査自体をまだ始めたばかりなので、もっともっと色んな絵画を天気で見て、体系的に纏めたいな、というような気持ちもあります。
■プレゼントのお知らせ
番組でご紹介してきました、現在発売中の長谷部愛さんのご著書
『天気でよみとく名画-フェルメールのち浮世絵、ときどきマンガ』を、
長谷部さんの直筆サインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、
メッセージを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●長谷部愛さん(@hasebeai8) / X(旧Twitter)公式アカウント
●中央公論新社「天気でよみとく名画」特設ページ
↑名画の解説がたくさん掲載されています!
ラジオを聞きながら見ると良いかも…?!
●天気でよみとく名画 / 長谷部 愛 (著)
(Amazon)
●ウェザーマップ(天気予報)公式サイト
信州大学教育学部をご卒業後、テレビ、ラジオの局員として、
番組制作やキャスター、リポーターを経験したのち、2012年に気象予報士資格を取得。
翌年から、Yahoo!の天気・災害動画などのメディアに出演し、ご活躍。
2018年からは、東京造形大学で教鞭をとり、学生の指導にあたられていらっしゃいます。
また、オランダのテレビ局やフジテレビなどのテレビ番組に出演する他、
講演会、スポーツライターとしての執筆など、幅広くご活躍されていらっしゃいます。
──日本特有の天気と日本文化の繋がり
茂木:ご著書『天気でよみとく名画-フェルメールのち浮世絵、ときどきマンガ』の中で、「日本は雲や風や雨などが豊かな国だ」、と。ひょっとしたら、今回長谷部さんが書かれた本は、世界中でもイギリス人か日本人しか書けなかったかも知れませんね。
長谷部:私も、本当にそう思っているんです(笑)。日本は、天気で言うと本当に特異な場所にあるんです。台風が来て、梅雨があって、寒くてあんなに大雪が降って、…というのが一つの国にあるところは他にないんです。
茂木:確かに(笑)。イギリスより凄いですね。
長谷部:イギリスは雪があんまり積もらないですし。
茂木:長谷部さんもそうですけど、日本で気象予報士が人気職業になっているのは、必然的な理由があるということですね。
長谷部:そうかも知れないです。ブラジルの方などに聞くと、「え?気象予報士ってそんな仕事になるの?」とか言われるらしいんですね(笑)。
茂木:「天気はそんなに変わらないよ」と。
長谷部:そうです(笑)。「それが職業になって、お金を取るのは変じゃない?」という感覚らしいので。
茂木:面白いですね。そういう意味においては、日本ならではの天気、そしてその名画との結びつきを書いたのが、今回の長谷部さんの『天気でよみとく名画』ということになりますね。
長谷部さん、今少し環境問題について関心が高まってきていますけど、やっぱり我々はもっと空を見上げて、天気を気にした方がいいんですかね?
長谷部:そうですね。最近は気象災害などが実際に数字的にも増えてきているので、空の変化を見て対策を取る…というのも、空を楽しむことと一緒にしていった方がいい時代に入ってきているのではないかな、とは思います。
茂木:もちろん長谷部さんは、普段から気象予報士としてお仕事で天気を気になさっていると思うんですけど。今、気象予報、天気予報はコンピュータとか色んなもので観測して、データになっている。
長谷部:そうなんです。
茂木:そういうやり方もあるし、一方で、ちゃんと空を見て、そこから五感で感じること。それも大事だと。やっぱり人間にとって、両方ともすごく大事ですよね。
長谷部:はい。本当に“災害から身を守る”という面では、コンピューターで出された予想みたいなものを使って難を逃れなければいけない面もあります。でも一方で、最近何となくちょっと薄れてきているような気もするんですけど、その天気の中から、雨だったりとか、晴れだったりとかの移り変わりを楽しんで、和歌をしたためたりしていた歴史がずっと繋がってきていて。そういう“(天気を)楽しむ”みたいな一面…それは日本人が持ってきた天気に対する考えと言うか、付き合い方だと思うので、そういうものを大切に育てていきたいな、というのもあるんですよね。
茂木:確かに、今回の名画ですが、例えば文学とか短歌、俳句、和歌、そこにも繋がっていきますもんね。
長谷部:そうなんです。絵で描かれているものの短歌とか、そういったものの影響を受けていたりするんですよね。雲の形とかも、和歌とかで読まれているものが、象徴的に絵画で描かれていたり、とか。
茂木:なるほど。ですから、今回の長谷部愛さんのご著書『天気でよみとく名画』、これはもちろんアートと天気の関係でもあるんですけど、これを読むと、もっと自分の住んでいる土地の空を見ようとか、天気をちゃんと気にしようと思えますね。
長谷部:そうなってもらえたら嬉しいな、なんて思います。
茂木:これからリスナーで読む方もいらっしゃると思うんですけど、これから読む方に何かメッセージあったらお願いしたいんですが。
長谷部:はい。絵画にそんなに詳しくなくても、そして詳しい方はより深く、楽しめるようにと思って書いたので、是非お手に取ってみて頂けると新しい発見があるんじゃないかな、とは思います。
茂木:そうですよね。だからこれは、アートに関心がある方だけではなくて、色んな人に読んでほしいですね。
長谷部:はい、そうですね。
──長谷部愛さんの『夢・挑戦』
茂木:実はこの番組のテーマは『夢と挑戦』なんですけど、長谷部さんはこれからどういうことに挑戦して、どういう夢があるんでしょうか?
長谷部:自分の中で夢というものは余り立てていないんですけれども、ただ、誰かの役に立てることとか要望みたいなものを、自分の夢にすることが多いんです。今回この本を書き上げてから頂いた声としては、「この絵画の企画展みたいなものをやってほしい」と。
茂木:確かに見てみたいです。
長谷部:天気で解説した企画展とか、そういうものをやったりして裾野を広げたり。また、この研究と言うか調査自体をまだ始めたばかりなので、もっともっと色んな絵画を天気で見て、体系的に纏めたいな、というような気持ちもあります。
■プレゼントのお知らせ
番組でご紹介してきました、現在発売中の長谷部愛さんのご著書
『天気でよみとく名画-フェルメールのち浮世絵、ときどきマンガ』を、
長谷部さんの直筆サインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、
メッセージを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●長谷部愛さん(@hasebeai8) / X(旧Twitter)公式アカウント
●中央公論新社「天気でよみとく名画」特設ページ
↑名画の解説がたくさん掲載されています!
ラジオを聞きながら見ると良いかも…?!
●天気でよみとく名画 / 長谷部 愛 (著)
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●ウェザーマップ(天気予報)公式サイト