Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.577 鈴木おさむさん 「若手のベンチャー企業を応援するベンチャーファンドを立ち上げたい」

2024年04月20日

鈴木おさむさんは、1972年、千葉県のお生まれ。

19歳で、放送作家としてデビュー。
バラエティーを中心に数々の人気番組の構成を担当。

そのほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、
ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など、
多岐にわたり、ご活躍されていらっしゃいます。

そして、今年の3月末で、放送作家と脚本家を引退すると発表され、
話題を集めました。


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──100万人にSMAPの凄さを伝えたい

茂木:大ベストセラーになっています、『もう明日が待っている』。あくまでも小説ですか。

鈴木:小説です。

茂木:ただ、そうは言っても、書けること・書けないこと、話せること・話せないことがあったと思うんですけど、振り返ると、あのタイミングでのSMAP解散は何だったんでしょうかね?

鈴木:何だろうな。皆が40代になって、40代中盤を迎えるメンバーとかもいて、でも多分皆、この先を考えるじゃないですか。この先を考えた上での本当に小さいネジのずれが、結果、色んな人がそこに参画することによっていつの間にか大きくなっていた、みたいなことだと思うんですよね。でもそれは長年のものでもなく、という。

茂木:そうですか。でも、『もう明日が待っている』を読んで、20年・30年の時間のことを凄くポジティブに捉えられるようになった気がします。

鈴木:ありがとうございます。これもたまたまなんですけど、(『もう明日が待っている』に)黒林さんというプロデューサーが出てくるんですけど、(本名は)黒木さんと言って54歳でお亡くなりになられたんですよ。ずっと一緒に番組作っていて、この中でもマイケル・ジャクソンを引っ張ってきた、凄くファニーなキャラクターの人。

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茂木:この『もう明日が待っている』には、100ヶ所ぐらいそういう強烈な読みどころがありますよね。あれも凄いことでしたね。

鈴木:そうです。マイケル・ジャクソンを呼んでね。まぁ「小説だからいいか」ということで書いているんですけど。

茂木:小説ですからね(笑)。

鈴木:小説ですから。それで黒木さんがご病気で、「もしかしたら危ないかも」と思って、だから今回、よりスタッフの話を残したんですよ。ちょうどこの本のゲラが全部できたという時に、黒木さんのご病気がちょっと悪くなって。もう無理かもという時に「会いたい」と言われて、会ってきたんです。
会いに行った日が金曜日だったんですけど、文藝春秋に頼んでゲラを纏めて本にしてもらったんです。表紙をつけて、それを渡すことができたんですよね。渡して、本当に体力的にしんどかったんすけど、多分読んでくれて、その夜にメールが来たんです。『面白かったです。ありがとうございます。』というシンプルな文だったんですけども、メールを打つのがしんどくて。何故なら、金曜日に読んで、月曜日の夜にお亡くなりになられているんです。それぐらい限界の中で(本を読んで、メールをくれた)。

茂木:でも、間に合ってよかったですね。

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鈴木:そうなんです。それでお葬式に行ったら、もう大きい娘さんがいらっしゃるんですけど、「うちの父は本を読むのが本当に好きな人で、その一番最後の本がこの本になりました」と言ってくれて。だから本当に、そこも含めて、僕らスタッフの中でも本当に最後に丸をつけることができたというのがあって。
でも僕が面白いなと思うのは、テレビのためにずっとやってきたじゃないですか。言ってみればテレビの本なんですけど、ただやっぱりテレビでは紹介しにくいわけですよ。

茂木:色んな事情でね。

鈴木:はい。売れたので、ランキング番組のランキングに入っているんですけど、「『もう明日が待っている』 鈴木おさむ」と言われるだけで、SMAPの『ス』の字も言わない。でも、それはしょうがないんです。
だけど、放送作家が最後にテレビの本を書いて、それがテレビで紹介されないというのも面白いし、だからこそ絶対にミリオン売れて欲しいと思うんですね。

茂木:リスナーの皆さん、本当に明るく前向きな気持ちになれる小説なので、鈴木おさむさんの『もう明日が待っている』、文藝春秋の帯には『挑戦、冒険、そして解散――。20年以上、彼らに伴走してきた放送作家にしか書けなかった奇跡の物語。これは「小説SMAP」である。』と書かれているいうことで、是非お読みください。

鈴木:そうです。だから僕が『夢と挑戦』で言うと、もちろん自分にはこれからの挑戦とか夢もあるんですけど、でも今は、自分が(放送作家を)辞めて、最後に辞めないと出せなかったこの本が、本当にたくさんの人に読まれて欲しいです。今回僕は印税を全額募金していますけど、これが100万人の人に読まれて、改めて、彼らの凄さとかそういうのが伝わるといいなと思いますね。

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──鈴木おさむさんの『夢・挑戦』

茂木:『夢と挑戦』をお伺いしようと思ったら、さすが放送作家(笑)。先に言ってくださいまして、ありがとうございます。『夢と挑戦』、この本についてはそうですけど、改めて、今後の人生での『夢と挑戦』は何ですか?

鈴木:僕は自分の事務所があって、その地下でずっとシェアオフィスというのをやっているんです。若手のベンチャー企業の方と出会ってきたので、今後はベンチャーファンドを立ち上げたいです。結構エンタメが多かったりするのかもしれないですけど、僕は今まで、テレビ番組をコンテンツと捉えて育ててきたじゃないですか。だから、若手の起業家と会社をコンテンツと捉えて、その中から彼らを応援して、ユニコーン企業を育てたいと本当に思っています。

茂木:大島美幸さんが心配して「私が稼ぐ」と言っていましたけど、では、大丈夫ですね!

鈴木:分からないです(笑)。自分でも1回手放さないと、もうその上はないので。

茂木:なるほど(笑)。是非、その新しい企てについて、この番組でも色々お伺いさせて頂けたらと思います。
鈴木さん、本当に『もう明日が待っている』を書いてくださってありがとうございます。色んな日本人の癒しになるんじゃないですかね。

鈴木:はい。あと僕が思うのは、大人の男の人にこそ読んで欲しいなと思って。“仲間の物語”じゃないですか。

茂木:確かに。

鈴木:やっぱり今、会社の中ではなかなか“仲間”とか言いにくいじゃないですか。「一緒に飲みに行くぞ」と言っても怒られる時代なので(笑)。そんな、仲間に飢えている人に、仲間というものを再認識して、仲間の良さを分かって欲しいなと思います。

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■プレゼントのお知らせ

番組でご紹介してきました、現在発売中の
鈴木おさむさんのご著書『もう明日が待っている』に、
鈴木さんのサインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。

ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。

私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、
メッセージを添えていただけると嬉しいです。

尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。



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●もう明日が待っている / 鈴木 おさむ (著)
(Amazon)


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