2024年03月09日
根本かおるさんは、東京大学法学部をご卒業後、
テレビ朝日のアナウンサー・記者を経て、
アメリカ・コロンビア大学大学院より、国際関係論修士号を取得されます。
1996年から2011年末まで、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)にて、
アジア、アフリカなどで難民支援活動に従事。
ジュネーブ本部では、政策立案、
民間部門からの活動資金調達のコーディネートを担当されました。
WFP(国連世界食糧計画)広報官、国連UNHCR協会事務局長も歴任され、
フリー・ジャーナリストを経て、2013年8月より、国連広報センター所長として、
ご活動をされていらっしゃいます。
──日本に向けて国連の役割を伝える
茂木:比較的、日本は国連に対するイメージが良い国かなと思うんですけど、アメリカの世論などを見ていると、国連に対してちょっと距離感を覚えているアメリカ人も多かったりなど、国連の広報というお仕事という意味においては色んな課題もあるかと思います。今後の国連広報センターとして目指すものについて、どうですか?
根本:茂木さん。今、茂木さんが仰ってくださったことは、過去の話です。残念ながら今は、日本での国連に対する信頼であったり、支持というものは、大きく落ちてしまっているんです。
茂木:そうですか!
根本:アメリカや中国の方が遥かに上です。
茂木:どうしてそうなっているんですかね?
根本:それは、やはり国連への期待が大きかった分、ウクライナであったり、ガザであったり、こういったところで、国連が期待される役割を果たせていない。
あるいは、安全保障理事会というものが突出して日本で報道されて、日本は安全保障理事会の常任理事国になりたいという悲願があるわけですけれども、なかなかそれが思うように動かない、と。そいうところでのフラストレーション。
あるいは、これまで多額の拠出金、分担金というもので貢献してきたわけですけれども、一体それに見合う効果が出ているのか、様々なご批判がある。
私達はそれに対して、日本からの支援、それは財政的な支援だけではなくて、政治的な支援もあります。それがいかに世界にとって、国連にとって重要なのかということを、分かりやすくお伝えすると同時に、国連と言っても様々な顔があって、安保理だけではないということをわかっていただきたい。
茂木:そうですよね。
根本:例えば、今ガザでは、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)をはじめとする国連の人道部門が、ライフラインのような役割を果たしていますけれども、そういった人道的な役割だったり。あるいは、安保理が十分な機能を果たしていない時の総会が果たしうる役割。あるいは、国際司法裁判所というところが、どれだけ司法の力で平和を実現しようとしてくれているのかとか。それから、福島第一原発の事故処理の部分では、IAEA(国際原子力機関)という国連の組織が様々な形で関わっていますけれども、これも国連なんですよね。
様々な顔があるということをお伝えするのが、非常に重要だなと思っています。
茂木:お関わりになってこられたUNHCR、WFPでは、本当に素晴らしいお仕事をされていますしね。確かに、「実は、国連の活動とはこんなに多様で色んなことをしているんだよ」ということが、日本のメディア、あるいは、日本の普通の認識として、まだ十分ではないのかもしれないですね。そういう意味においては、国連広報センターはやることがたくさんありますね。
根本:国連に関わる森羅万象を、スタッフ7人でやっています(笑)。
茂木:7人でやってらっしゃるんですか! 本当に、日本の国連についての認識ももっと深めていけたらいいなと思うんですけど。
茂木:今年の9月に、史上初めてニューヨークで「国連未来サミット」が開かれるということで、未来に向けて、3月24日日曜日、東京国立競技場で入場無料のイベント「未来アクションフェス」が開催されます。このイベントでは、未来を担う若い世代に向けて、国連の持続可能な開発目標、SDGsの実現、そして核兵器廃絶や気候危機の解決に向けてなど、様々な問題を考えるイベントとなっております。未来アクションフェスに興味を持った方は、ぜひホームページにアクセスしてみてください。
改めて、このイベントに期待することは何でしょうか?
根本:はい。国連広報センターは「未来アクションフェス」を後援しているんですけれども、私達は、日本での若者のムーブメントを、国連本部にも繋げて、日本の若者達はこういう貴重なムーブメントをしているんだ、ということを伝えています。それから、このイベントでは国連本部の高官からのメッセージも紹介されることになっています。こんな7万人規模のイベントを、若者達が「未来サミット」に向けて行ってくれている国は、他にないと思います。
茂木:そうですか。本当に「未来アクションフェス」に注目したいですね。
──根本かおるさんの『夢・挑戦』
茂木:根本さん、この番組のテーマは『夢と挑戦』なんです。根本さんはもう既に、様々な挑戦、チャレンジをされてきていると思うんですけど、今後の『夢・挑戦』は何でしょうか?
根本:それはズバリ、「コミュニケーションの力で世界を変える」ということです。
コミュニケーションというのは、ただ「こういうことがあります」ということを伝えるだけではなくて、「どうしてそれがあなたにとって重要なのか」、「あなたに関わってくるのか」ということを伝えるのと同時に、「あなたにもどう関わってもらいたいのか」、「あなたにどういうことができるのか」、というアクションを繋げてこそのコミュニケーションだと思うので、その力でこの世界をどんどん変えていきたいなと思っています。
根本さんがスタジオに持ってきていただいた、東アフリカの「ブルンジの器」。
この器には根本さんの想い出が詰まっていました。
こちらのエピソードはpodcastで聞くことができます。
ぜひ、podcastにもアクセスください。
●根本かおるさん(@KaoruNemoto) 公式アカウント / X(旧Twitter)
●国連広報センター 公式サイト
●未来アクションフェス 公式サイト
●未来アクションフェス (@MiraiActionFes) 公式アカウント / X(旧Twitter)
テレビ朝日のアナウンサー・記者を経て、
アメリカ・コロンビア大学大学院より、国際関係論修士号を取得されます。
1996年から2011年末まで、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)にて、
アジア、アフリカなどで難民支援活動に従事。
ジュネーブ本部では、政策立案、
民間部門からの活動資金調達のコーディネートを担当されました。
WFP(国連世界食糧計画)広報官、国連UNHCR協会事務局長も歴任され、
フリー・ジャーナリストを経て、2013年8月より、国連広報センター所長として、
ご活動をされていらっしゃいます。
──日本に向けて国連の役割を伝える
茂木:比較的、日本は国連に対するイメージが良い国かなと思うんですけど、アメリカの世論などを見ていると、国連に対してちょっと距離感を覚えているアメリカ人も多かったりなど、国連の広報というお仕事という意味においては色んな課題もあるかと思います。今後の国連広報センターとして目指すものについて、どうですか?
根本:茂木さん。今、茂木さんが仰ってくださったことは、過去の話です。残念ながら今は、日本での国連に対する信頼であったり、支持というものは、大きく落ちてしまっているんです。
茂木:そうですか!
根本:アメリカや中国の方が遥かに上です。
茂木:どうしてそうなっているんですかね?
根本:それは、やはり国連への期待が大きかった分、ウクライナであったり、ガザであったり、こういったところで、国連が期待される役割を果たせていない。
あるいは、安全保障理事会というものが突出して日本で報道されて、日本は安全保障理事会の常任理事国になりたいという悲願があるわけですけれども、なかなかそれが思うように動かない、と。そいうところでのフラストレーション。
あるいは、これまで多額の拠出金、分担金というもので貢献してきたわけですけれども、一体それに見合う効果が出ているのか、様々なご批判がある。
私達はそれに対して、日本からの支援、それは財政的な支援だけではなくて、政治的な支援もあります。それがいかに世界にとって、国連にとって重要なのかということを、分かりやすくお伝えすると同時に、国連と言っても様々な顔があって、安保理だけではないということをわかっていただきたい。
茂木:そうですよね。
根本:例えば、今ガザでは、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)をはじめとする国連の人道部門が、ライフラインのような役割を果たしていますけれども、そういった人道的な役割だったり。あるいは、安保理が十分な機能を果たしていない時の総会が果たしうる役割。あるいは、国際司法裁判所というところが、どれだけ司法の力で平和を実現しようとしてくれているのかとか。それから、福島第一原発の事故処理の部分では、IAEA(国際原子力機関)という国連の組織が様々な形で関わっていますけれども、これも国連なんですよね。
様々な顔があるということをお伝えするのが、非常に重要だなと思っています。
茂木:お関わりになってこられたUNHCR、WFPでは、本当に素晴らしいお仕事をされていますしね。確かに、「実は、国連の活動とはこんなに多様で色んなことをしているんだよ」ということが、日本のメディア、あるいは、日本の普通の認識として、まだ十分ではないのかもしれないですね。そういう意味においては、国連広報センターはやることがたくさんありますね。
根本:国連に関わる森羅万象を、スタッフ7人でやっています(笑)。
茂木:7人でやってらっしゃるんですか! 本当に、日本の国連についての認識ももっと深めていけたらいいなと思うんですけど。
茂木:今年の9月に、史上初めてニューヨークで「国連未来サミット」が開かれるということで、未来に向けて、3月24日日曜日、東京国立競技場で入場無料のイベント「未来アクションフェス」が開催されます。このイベントでは、未来を担う若い世代に向けて、国連の持続可能な開発目標、SDGsの実現、そして核兵器廃絶や気候危機の解決に向けてなど、様々な問題を考えるイベントとなっております。未来アクションフェスに興味を持った方は、ぜひホームページにアクセスしてみてください。
改めて、このイベントに期待することは何でしょうか?
根本:はい。国連広報センターは「未来アクションフェス」を後援しているんですけれども、私達は、日本での若者のムーブメントを、国連本部にも繋げて、日本の若者達はこういう貴重なムーブメントをしているんだ、ということを伝えています。それから、このイベントでは国連本部の高官からのメッセージも紹介されることになっています。こんな7万人規模のイベントを、若者達が「未来サミット」に向けて行ってくれている国は、他にないと思います。
茂木:そうですか。本当に「未来アクションフェス」に注目したいですね。
──根本かおるさんの『夢・挑戦』
茂木:根本さん、この番組のテーマは『夢と挑戦』なんです。根本さんはもう既に、様々な挑戦、チャレンジをされてきていると思うんですけど、今後の『夢・挑戦』は何でしょうか?
根本:それはズバリ、「コミュニケーションの力で世界を変える」ということです。
コミュニケーションというのは、ただ「こういうことがあります」ということを伝えるだけではなくて、「どうしてそれがあなたにとって重要なのか」、「あなたに関わってくるのか」ということを伝えるのと同時に、「あなたにもどう関わってもらいたいのか」、「あなたにどういうことができるのか」、というアクションを繋げてこそのコミュニケーションだと思うので、その力でこの世界をどんどん変えていきたいなと思っています。
根本さんがスタジオに持ってきていただいた、東アフリカの「ブルンジの器」。
この器には根本さんの想い出が詰まっていました。
こちらのエピソードはpodcastで聞くことができます。
ぜひ、podcastにもアクセスください。
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●国連広報センター 公式サイト
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