Dream Heart(ドリームハート)

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Dream HEART vol.526 シンガーソングライター 川嶋あいさん I WiSH 新曲「スノードーム」

2023年04月29日

川嶋あいさんは、1986年、福岡県のお生まれです。

2003年にI WiSHのaiとして、人気番組の主題歌『明日への扉』でデビュー。

2006年からは本格的にソロ活動をスタートされました。

代表曲としては、『My Love』『compass』『大丈夫だよ』『とびら』などがあり、
特に『旅立ちの日に…』は、卒業ソングの定番曲として大人気を誇る1曲となっています。

個人のライフワークとして、ボランティア活動などにも積極的に参加されており、
海外に学校建設を行ったり、東日本大震災の復興支援としてTattonプロジェクトにも
参加されていらっしゃいます。

そして、今年、デビュー20周年というアニバーサリーイヤーを迎えていらっしゃいます。


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──全く表情の違う2曲

茂木:I WiSHのデビュー日であり、川嶋あいさんのデビュー日でもある今年の2月14日、バレンタインの日に、新曲が出たんですよね。

川嶋:はい。I WiSHとして15年ぶりに書き下ろした新曲『スノードーム』。冬と春の2曲を、配信限定なんですけど、リリースをしました。

茂木:時の流れとして、例えばI WiSHのファンの方がその後も人生を重ねてきて、その人生をちょっと投影できるようなところもある、という曲なんですかね。

川嶋:そうですね。I WiSHを聴いて頂いた皆さんと私達にそんなに年齢差がないと言うか、多分同世代の方が多いのかなと思っていて。あの時は、私は16歳とか17歳とかだったんですけど、naoさんは20代前半で、今、お互い30代40代を生きていて、今の自分自身が感じてる日々というか人生みたいなものを、どこかにエッセンスとして注ぎ込みたいよね、という話をして書いた、二つの恋愛ソングなんですよね。

茂木:この『スノードーム〜冬〜』、そして『スノードーム〜春〜』という、このコンセプトというのは、どこら辺から生まれたんですか。

川嶋:それは、最初にnaoさんがメロディーを書いてくださって、そのメロディーを聴いた時に、「スノードーム」というワードが浮かんだんです。
そもそも、私は毎年、naoさんの誕生日にスノードームをプレゼントしていて。ここ数年は、いつも色んな世界のスノードームをプレゼントしているんです。お互い、ああいう世界観がすごく好きで、神秘的でもあり、キラキラした輝いてる美しさもあり、というところがすごく共鳴できていたところで、「あ、二人の好きなスノードームをワードにして、曲作りしましょうか」となって。
そもそも2曲作る予定はなかったんですけど、naoさんが、全然違う正反対の世界観の楽曲を2曲生み出してくださって、「『スノードーム』と同じタイトルなんだけど、“冬バージョン”“春バージョン”で全然表情の違う楽曲を書いたら面白いんじゃないかな」と思いました。

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茂木:そうなんですか。ただ、繋がってはいるんですよね?

川嶋:そうなんですよ。主人公のこの時間軸が「どっちが最初なのか?」というのは、あんまり明確にはしてないんですけど、「同じ主人公が同じ人に対して感じている、二つの想い」というところは、自分自身の中ではありますね。

茂木:僕は『スノードーム〜冬〜』だと、この「永遠だとか絶対なんて言葉 口に出して使うたびに指の隙間すり抜けてゆくの」という歌詞にドキッとしますね。自分の心の中で出てきた言葉ですか。

川嶋:最近すごく思うんですけど…。ドライな見方かもしれないんですけど、「人と人との関係に『絶対』はない」と思っているんですよ。家族でも、恋人でも、友達でもなんですけど、結構『絶対』ということがお互いを縛り付けていたりとか…。「あの時『絶対』って言ったのに」みたいな、そういうちょっと居心地の窮屈さみたいなのもあるのかな、と。年齢を重ねてきた今の自分として、行き着いた価値観でもあり、出ちゃった、書いちゃったワードではあるという感じですね。

茂木:そして僕ね、『スノードーム〜春〜』だと、出だしがちょっとドキッとしたんですよ。「いつのまにかめったに集まらなくなってきたね」と。これは恋人の曲だと思っていたら、「集まらなくなってきたね」とは、「仲間? あれ?」と、なんかふわーっと揺らぐんですけど、これはどういうことですか?

川嶋:自分の中でもふわーっとしているところはあるかもしれないんですけど、色んなシチュエーションをミックスさせたというところがあって。同じ人に対して思うことでもあるんですけど、パートナー自体が、恋人だけじゃなくて、仲間になったり、家族なったりする、という人のパターンもあると思うんですよね。
なので、結婚してない、まだ家庭になってないパートナー同士の関係だと、色んな恋愛模様が…その二人にしか成り立たない関係もあるのかなと思ったんです。

茂木:そうですか。こういう、すごく微妙な言葉のニュアンスに、魂というか心がぐっと感じるものがありますね。

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川嶋:ありがとうございます。

──声帯手術からの復帰

茂木:でも、声なんですけど、実は昨年、声帯の手術をされたんですね。

川嶋:そうですね。

茂木:これはやっぱり、ちょっと無理が来ていたんですか。

川嶋:はい。いつから異常があったかはちょっと分からないんですけど…。久々に検査に行った時に、ポリープの手前の声帯結節というものがあるんですけど、それができていた状態でした。それと共に歩んでいらっしゃるアーティストさんもたくさんいるんですけど、手術して取り除くこともできるということで、どっちを選ぶかというのを、2、3年ぐらい悩んでいたんです。

茂木:そうだったんですね。

川嶋:はい。まあ、「取ってしまおう」と。「全部終わらせて、そこから今後の事を考えよう」と思って手術をして。
1ヶ月ぐらいは喋れない状態ではあったんですけど、少しずつリハビリをしていて、ようやく今年の2月に、これもまたI WiSHとしてなんですけど、naoさんと一緒に教会でのミニライブをやることができたので、声を出すことはできるようになりましたね。

茂木:でも、そのリハビリも大変だったんじゃないですか。

川嶋:そうですね。今もまだリハビリ中ではありますけど、昔の感覚で歌っていくまでに、「今はまだ無理しちゃいけない」とか、「加減をしながらやっていかないといけない」という、こんなに喉と向き合ったことは初めてでしたね。

茂木:僕、ファンを代表して聞きたいんですけど、あの大事な8月20日のライブは、今年はどうなるんですかね。

川嶋:今年、やらせていただきます。

茂木:お〜。ということで、もう完全復活ですか。これはファンにとっては、本当に嬉しいでしょうね。

川嶋:そうですね。去年は中止という形になって、2年ぶりの開催になりますし、しかも20周年で、皆さんに本当に喜んでいただけるようなライブにしたいと思っていますので、楽しみにしていただきたいですね。

茂木:渋谷公会堂は、2階席までちゃんとお客さんの顔が見えるんですもんね。

川嶋:はい。本当に、渋谷公会堂はあんなに広いのに、めちゃめちゃそれを感じるんですよ。お客さんの顔が見えるし、届けやすいし、歌いやすいという空間は、なかなかないですね。

茂木:伝説のライブになりそうですから、皆さん、ぜひお出かけ下さい。

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●Digital シングル「スノードーム」/ I WiSH
(Amazon Music)



川嶋あいさん Twitter(@kawashimaai)


川嶋あいさん 公式サイト「My Room」

↑「20周年記念コンサート」について詳しい情報は、
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