2023年02月04日
山本リシャール登眞さんは、2005年、フランス・リヨン市のお生まれで、
現在17歳。
2016年、11歳で、世界遺産検定の最高位「マイスター」を
史上最年少で取得し、注目を集めました。
2019年、テレビ番組に出演し、TBSでオンエア中の『世界ふしぎ発見!』では、
2020年12月から、ミステリーハンターとしてご活躍中でいらっしゃいます。
また、世界遺産アカデミー認定講師として、特に世界遺産の「平和の砦」や
「多様性」「普遍性」という側面を研究されていらっしゃいます。
そして、昨年、小学館より、初のご著書
『WOWファクター 〜心の中の平和のとりで〜』を発売中でいらっしゃいます。
──お互いを理解することで戦争をなくす
茂木:山本リシャール登眞さんは、世界遺産がきっかけで色んなことに関心を持たれていると思うんですが、この世界遺産から見えてくるもの…「戦争と平和も見えてくる」ということを、ご著書の『WOWファクター 〜心の中の平和のとりで〜』で書かれていますね。
山本:そもそも、世界遺産というものは、“綺麗なものを守ろう”というものじゃないんですね。例えば茂木さんにとって大切なものを、何か一つ伺ってもいいですか。
茂木:僕は子どもの時に蝶々の研究をしていたので、希少な蝶の生息地がもの凄く大事なんです。例えば、そういうものをいかに守るか、ということなんでしょうかね。
山本:そうですね。“守る”以前に、まず“理解する”というところなんですよね。
茂木:確かに! 僕が「この蝶々珍しいでしょ?」と言っても、誰も分かってくれない。
山本:そうなんですよ。例えば「どうでもいい」と思う人がいたら、それは茂木さんは傷つきますよね。もちろんそれに対して強い心もあると思うんですけど。そして、例えば、逆に僕も、この世界遺産に対する純粋な好奇心とか、あとは音楽に対する好奇心や好きな気持ちを否定されたら、やっぱり疑念が生まれます。
その中でお互いの大切なものを理解し合わないと、どこかでうまくいかなると言うか。
茂木:と言うことは、世界遺産を通して、お互いに理解し合うという。
山本:そうなんです。結果的に、そうやって「お互いを理解することで、戦争をなくす」、ということなんですね。「戦争というのは無知から生まれる」というのは、ユネスコ憲章にもありますから。
茂木:なるほど。
登眞さんが世界遺産に興味を持つきっかけになったのが、古代エジプトなんですか?
山本:はい。ケンブリッジの旧市街に大学の関連で博物館が多いんですけど、フィッツウィリアム博物館という場所がありまして、そこで古代エジプトのアメン神殿の美術工房の監督の棺が展示されていたんです。4歳の頃それを見て、何千年も前のものがこうやって残っていることにもの凄くびっくりして、神秘を感じて…。
茂木:4歳でびっくりしたんですね。すごいですね!
山本:4歳ですから、びっくりしたんですよ。やっぱり箱が展示されているということもありましたし。
茂木:4歳でそこまで感じてしまったんですね。
山本:もともとケンブリッジの街並みが、古代ローマや新古典主義みたいなところがあったので、古代ローマには興味があったんですけど、エジプトはまだ知らなくて。それで(博物館に)行った時にそういうものを見つけて、「なんだ、これは」と思って、エジプトに興味を持ち始めました。
当時、4歳の少年にとっては、1日1日がすごく長くて面白いじゃないですか。そんな自分にとっては、やっぱり4千年、5千年前はびっくりするぐらい昔のことで、考えられないんですよ。それぐらいすごく昔のものが、今こうやって見られてるんだ、という感情があって。そこで初めて、そういう文化財とかに興味を持つ自分を発見しました。
茂木:そうなんですね。
この世界遺産検定を受けてみたいなと思う方もいらっしゃると思うんですけど、どうやって勉強するんですか?
山本:すごくしっかりしたテキストがありまして、4級・3級・2級・1級とそれぞれに対応したテキストがあって、物件と概念、基礎知識みたいなところをしっかり解説してくれているので、基本的にはそのテキストを読んで学習するだけで足りると思います。
茂木:ただ、マイスターになると…?
山本:マイスターになると、時事にどれだけ関心を持ってそれを自分で説明したり、咀嚼して考えることができるか、ということが問われてきますね。
茂木:ということは、やっぱり世界遺産に興味を持つことは、今の世界に関心を向ける良い入り口になるということですかね。
山本:本当に良い入り口だと思います。
茂木:登眞さんが今の世界を見ていて一番気になることと言えば、例えばどういうことですか?
山本:格差じゃないでしょうか。日本でも世界でも色んな問題が起こっていると思うんですけど、結局それは社会構造に結びつくというふうに今は考えています。まだまだ浅学ですが。
茂木:あの…すみません。本当に17歳ですか(笑)?
山本:17歳です(笑)。
●WOWファクター: 心の中の平和のとりで / 山本リシャール登眞
(Amazon)
●小学館 公式ホームページ
●世界遺産検定 公式ホームページ
●世界遺産検定Twitter(@sekakenpr)
現在17歳。
2016年、11歳で、世界遺産検定の最高位「マイスター」を
史上最年少で取得し、注目を集めました。
2019年、テレビ番組に出演し、TBSでオンエア中の『世界ふしぎ発見!』では、
2020年12月から、ミステリーハンターとしてご活躍中でいらっしゃいます。
また、世界遺産アカデミー認定講師として、特に世界遺産の「平和の砦」や
「多様性」「普遍性」という側面を研究されていらっしゃいます。
そして、昨年、小学館より、初のご著書
『WOWファクター 〜心の中の平和のとりで〜』を発売中でいらっしゃいます。
──お互いを理解することで戦争をなくす
茂木:山本リシャール登眞さんは、世界遺産がきっかけで色んなことに関心を持たれていると思うんですが、この世界遺産から見えてくるもの…「戦争と平和も見えてくる」ということを、ご著書の『WOWファクター 〜心の中の平和のとりで〜』で書かれていますね。
山本:そもそも、世界遺産というものは、“綺麗なものを守ろう”というものじゃないんですね。例えば茂木さんにとって大切なものを、何か一つ伺ってもいいですか。
茂木:僕は子どもの時に蝶々の研究をしていたので、希少な蝶の生息地がもの凄く大事なんです。例えば、そういうものをいかに守るか、ということなんでしょうかね。
山本:そうですね。“守る”以前に、まず“理解する”というところなんですよね。
茂木:確かに! 僕が「この蝶々珍しいでしょ?」と言っても、誰も分かってくれない。
山本:そうなんですよ。例えば「どうでもいい」と思う人がいたら、それは茂木さんは傷つきますよね。もちろんそれに対して強い心もあると思うんですけど。そして、例えば、逆に僕も、この世界遺産に対する純粋な好奇心とか、あとは音楽に対する好奇心や好きな気持ちを否定されたら、やっぱり疑念が生まれます。
その中でお互いの大切なものを理解し合わないと、どこかでうまくいかなると言うか。
茂木:と言うことは、世界遺産を通して、お互いに理解し合うという。
山本:そうなんです。結果的に、そうやって「お互いを理解することで、戦争をなくす」、ということなんですね。「戦争というのは無知から生まれる」というのは、ユネスコ憲章にもありますから。
茂木:なるほど。
登眞さんが世界遺産に興味を持つきっかけになったのが、古代エジプトなんですか?
山本:はい。ケンブリッジの旧市街に大学の関連で博物館が多いんですけど、フィッツウィリアム博物館という場所がありまして、そこで古代エジプトのアメン神殿の美術工房の監督の棺が展示されていたんです。4歳の頃それを見て、何千年も前のものがこうやって残っていることにもの凄くびっくりして、神秘を感じて…。
茂木:4歳でびっくりしたんですね。すごいですね!
山本:4歳ですから、びっくりしたんですよ。やっぱり箱が展示されているということもありましたし。
茂木:4歳でそこまで感じてしまったんですね。
山本:もともとケンブリッジの街並みが、古代ローマや新古典主義みたいなところがあったので、古代ローマには興味があったんですけど、エジプトはまだ知らなくて。それで(博物館に)行った時にそういうものを見つけて、「なんだ、これは」と思って、エジプトに興味を持ち始めました。
当時、4歳の少年にとっては、1日1日がすごく長くて面白いじゃないですか。そんな自分にとっては、やっぱり4千年、5千年前はびっくりするぐらい昔のことで、考えられないんですよ。それぐらいすごく昔のものが、今こうやって見られてるんだ、という感情があって。そこで初めて、そういう文化財とかに興味を持つ自分を発見しました。
茂木:そうなんですね。
この世界遺産検定を受けてみたいなと思う方もいらっしゃると思うんですけど、どうやって勉強するんですか?
山本:すごくしっかりしたテキストがありまして、4級・3級・2級・1級とそれぞれに対応したテキストがあって、物件と概念、基礎知識みたいなところをしっかり解説してくれているので、基本的にはそのテキストを読んで学習するだけで足りると思います。
茂木:ただ、マイスターになると…?
山本:マイスターになると、時事にどれだけ関心を持ってそれを自分で説明したり、咀嚼して考えることができるか、ということが問われてきますね。
茂木:ということは、やっぱり世界遺産に興味を持つことは、今の世界に関心を向ける良い入り口になるということですかね。
山本:本当に良い入り口だと思います。
茂木:登眞さんが今の世界を見ていて一番気になることと言えば、例えばどういうことですか?
山本:格差じゃないでしょうか。日本でも世界でも色んな問題が起こっていると思うんですけど、結局それは社会構造に結びつくというふうに今は考えています。まだまだ浅学ですが。
茂木:あの…すみません。本当に17歳ですか(笑)?
山本:17歳です(笑)。
●WOWファクター: 心の中の平和のとりで / 山本リシャール登眞
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●小学館 公式ホームページ
●世界遺産検定 公式ホームページ
●世界遺産検定Twitter(@sekakenpr)