Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.504 小説家 結城真一郎さん 「今同じ時代を共有している人たち全てに向けた挑戦状」

2022年11月26日

結城真一郎さんは、1991年、神奈川県のお生まれ。

開成高校、そして、東京大学法学部をご卒業されました。

2018年、『名もなき星の哀歌』で、第5回新潮ミステリー大賞を受賞し、
2019年にデビュー。

2020年に『プロジェクト・インソムニア』を刊行、また、「小説新潮」掲載の短編小説
『惨者面談』がアンソロジー「本格王2020」に収録されます。

2021年には、『#拡散希望』で、第74回日本推理作家協会賞短編部門を受賞後、
3冊目の長編作品である『救国ゲーム』を刊行され、
第22回本格ミステリー大賞の候補作に選出されます。

そして、6月30日に、ミステリー小説『#真相をお話しします』が、
全国の書店で次々にベストセラー1位を獲得し、話題を集めていらっしゃいます。


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──自分が面白いと思うものを出し続ける

茂木:今回、この『#真相をお話しします』で売れたので、他の出版社からのオファーもかなり来ているんじゃないですか?

結城:そうですね、色々頂いていて、今まさに絶賛取り掛かり中です(笑)。ただ当然、現時点でそんなにアイデアと言うか持ち球があるわけではないので、本当にどれぐらいお待たせしてしまうか分からないんですけど、という感じです(笑)。

茂木:完全に流行作家になりましたね。

結城:いや、どうですかね。そこで続けばいいんですけど、まだご依頼を頂いているだけなので、期待に添うものを出していかなきゃいけないな、とは思っています。

茂木:結城さんは、ミステリー分野で、しかも期待値が高いので、「もっと驚かせてくれるんだろう」と期待されていると思うんですが、そういうところは、ご本人としてはどうですか?

結城:そういう風に思って頂けるのはありがたい一方で、ただ、今後全部の作品で、前作を超えていくというのが物理的に可能かと問われると、たぶん不可能だと思います。なので、毛色の違うものとかでやっていきたいなと。驚き要素よりもヒューマンドラマを強めにしている、という形にすれば、前作より驚きはなくても、違う方向で楽しめるような形にはなるので、そういう風に幅が広がっていったらいいなと思っています。

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茂木:それはでも、また難しいチャレンジになりますね。

結城:本当に、言ってて吐きそうになりました…(笑)。

茂木:いやいや、何をおっしゃるんですか(笑)。
今後、どういう風に、作家として成長していきたいと思っていらっしゃいますか?

結城:繰り返しにはなってしまうんですけど、手を変え品を変え、次はどんな手で攻めてくるか分からない、という風に読者に思われる作家になりたいな、というのは思っていますね。

茂木:ミステリー界ですと、江戸川乱歩賞や直木賞などもあるでしょうし、あと、日本の作家さんの翻訳されたものが、海外の賞の候補になったりもしていますけど、そういう“賞レース”という意味で言うと、どうですか?

結城:別に賞レースを獲るために書こうとは全く思っていなくて。縁あって頂ければありがたいなとは思いますけど、それは狙って書けるものじゃないですし、変に意識して、ゴテゴテと自分の筋を通さないよりは、自分が面白いと思っているものを出していって、それが自然と評価を頂けるのならありがたいかなと思いますね。

茂木:あくまでも自然体でいかれるということですね。

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結城:はい。何より自分が面白いと思って、多くの人に楽しんで貰えそうなものを出し続ける、という。まぁ、それだけかなと思っていますね。

──結城真一郎さんの夢・挑戦

茂木:結城さんが今後挑戦したいことや夢は何でしょうか?

結城:一番大きい夢を掲げるとしたら、“「国民的」という枕詞が付く小説家になる”、というのが、デビューする前から思っていることです。それこそ、東野圭吾さんとか、伊坂幸太郎とか、池井戸潤さんとか、あの辺はもう「国民的」と言っていいと思うので、最終的にはあのクラスまで行くというのを、ずっと目標と言うか夢に据えていますね。

茂木:格好いいですね!

結城:ありがとうございます(笑)。

茂木:でも、これはもう最初の一歩はしっかりと踏み出しているので、是非色々な素晴らしい結城ワールドを見せて頂きたいなと思います。
結城さんの、超絶話題となっているミステリー小説『#真相をお話しします』は、新潮社から発売中です。最後に、この『#真相をお話しします』をまだお読みになっていらっしゃらない方もいると思いますので、未来の読者に向けて何か一言メッセージをお願いします。

結城:そういう意味で言うと、“今同じ時代を共有している人たち全てに向けた、挑戦状”だと思っているので、是非、挑んで頂きたいなと思っています。

茂木:同時代人、全てに向けた挑戦状!

結城:そうですね。5年後、10年後だと古びているかも知れないので、本当に“今、この瞬間を共にしている皆さん”にお届けしたいなと思っております。

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■プレゼントのお知らせ

番組でご紹介しました、新潮社より発売中の話題沸騰の
ミステリー小説『#真相をお話しします』に
著者、結城真一郎さんの直筆サインを入れて、
3名の方にプレゼント致します。

ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。

私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、
メッセージを添えていただけると嬉しいです。

尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。



結城真一郎(@ShinichiroYuki) Twitter


新潮社 ホームページ

※↑番組でご紹介しました、「#拡散希望」の全文は、
  こちらのリンクからお読みいただけます!


●#真相をお話しします / 結城 真一郎 (著)
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