Dream Heart(ドリームハート)

土曜22:00-22:30 TOKYO FM/全国38局でON AIR 各局放送時間

REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.501 水曜日のカンパネラ ケンモチ ヒデフミさん 新曲「ティンカーベル / 鍋奉行」

2022年11月05日

ケンモチ ヒデフミさんは、1981年、埼玉のお生まれで、
音楽ユニット水曜日のカンパネラの音楽を担当されていらっしゃいます。

学生時代に、音響専門学校に通いながらも違和感を覚え、トラックメイカーに転向。
クラブジャズ系のシーンで活動し、Nujabes主催のHydeout Productionsより
アルバムをリリースされました。

2012年より、ポップユニット「水曜日のカンパネラ」を始動。
それまでのクールなイメージとは一線を画した路線で、
作詞作曲を含めサンドプロデュース兼メンバーとして所属。

2021年、水曜日のカンパネラの2代目主演/歌唱担当として、
詩羽さんをメンバーに加え、新体制での活動がスタート。

先月、10月19日に、A面シングル『ティンカーベル / 鍋奉行』を
配信リリースされました。


null


──曲づくりは“大喜利”

茂木:新曲『ティンカーベル / 鍋奉行』なんですけど、これは「水曜日のカンパネラ」としか言いようのないワールドですね(笑)。ティンカーベルというのは、『ピーターパン』のティンカーベルですか?

ケンモチ:はい。『ピーターパン』に出てくる、妖精のティンカーベルです。

茂木:そうですよね。そうなんだけど、歌詞はちょっと色々飛んでますもんね。

ケンモチ:ティンカーベルが飛んでいる時に出る、あの光る粉を浴びた人は、「空を飛べる」と信じていれば飛べるようになる。という、その能力はすご過ぎるな、と思って、それをビジネスに活かせないかなと思いました。それで、ディンカーベルがそれで起業するという話にしました。

茂木:(笑)。僕、いつも思うんですけど、ケンモチさんのそういう発想はどこから出てくるんですか?

ケンモチ:お題の“ティンカーベル”は、僕が決めているんじゃないんですよ。これは詩羽とDir.Fが「次はこんなお題でどうですか?」と言って決めてきて、それに対して「ディンカーベルだったら、こういう皆のイメージがあって、こういう別のストーリーを乗せられるな…」というような。

茂木:無茶ぶりなんですか?

ケンモチ:無茶ぶりですね。

茂木:それはコムアイさんの時からそうだったんですか?

ケンモチ:そうですね。“大喜利”に早く答えて、面白い歌詞を作る…。

茂木:あ、大喜利だったんですか! じゃあ、『ジパング』の『小野妹子』とかも大喜利だったんですか?

ケンモチ:大喜利みたいなものですね。

茂木:ええー!? では、今バズっている『エジソン』も大喜利だったんですか?

ケンモチ:『エジソン』もそうですね(笑)。

茂木:どういうこと…? でもやっぱりユニットとしての意味はあるんですね。

ケンモチ:はい。誰か一人が完全にイニシアティブを握るわけではなくて、三人とも満遍なくそれぞれ専門分野があって…という感じですね。

null


──メンバーそれぞれの役割

茂木:(笑)。あの、水曜日のカンパネラの最大の謎を、聞いていいですか? 僕の理解では、コムアイさんにしても詩羽さんにしても、別にボーカリストではなかったわけですよね? どういうことですか?

ケンモチ:そうですね。元々コムアイは、色々なカルチャーが好きで。水曜日のカンパネラは、本当はもうちょっとメンバーがいたんですよね。自分(コムアイさん)はその中の三人目ぐらいのメンバーだったので、そんなに歌わなくてもいいだろうというイメージで入って来たらしいんですけど、そのうちコムアイさんが一人だけになってしまって(笑)。

茂木:普通に考えたら、ボーカリストには歌っている人を使うのかなと思ったら…。聞いたところだと、今回の詩羽さんも音楽好きの家ではあったけど、自分がボーカリストになるなんて思っていなかったと。依頼を受けてからボーカリストになるんだと思ったとのことで、これはどういうことですか?

ケンモチ:僕もDir.Fも、ガッチリ音楽を目指していて“歌うま”な子達に、余り惹かれないというところがあるのかも知れないです。

茂木:それがすごく知りたい。でも、実際には詩羽さんはすごく上手いじゃないですか。じゃあ、その素質は分かるんですか?

ケンモチ:我々としては、事前に話したり、インスタにちょっとだけ曲の一部を上げていたりして、声は聴いていたので、「歌は上手いな」という予想はついていたんです。

茂木:(笑)。絶対に変ですよ。だって普通はオーディションとかするじゃないですか。でも、詩羽さんとは話しただけなんですよね?

ケンモチ:逆に、歌が上手い人や、シンガーソングライターとしてやっている人は、音楽にすごくこだわりがあるじゃないですか。この水曜日のカンパネラの世界観に乗っかりづらいんですよ。「こんな歌詞歌うんですか?」とか、「これに何か意味があるんですか?」というふうに、後々ぶつかるかな、と思って。僕らは、音楽とか表現に対してこういうこだわりはあるけど、詩羽で言えば、ファッションや自己表現に関しては各々それぞれいいところを出し合って、最終的に面白いものができたらいいね、ということです。

茂木:だから、トータルで見てらっしゃるということですよね。ケンモチさんとDir.Fさんと詩羽さんは、本当にフラットな関係なんですね。

null


ケンモチ:そうですね。三人とも持ち場が違うので、それぞれ活かせるところをやって、自分の専門外のところは任せる、という感じですね。

茂木:Dir.Fさんは、“その他全て”(担当)と書いてあるんですけど、結局どういうことですか?

ケンモチ:平たく言えば、マネージャーと言うか運営などを手広くやっているんですけど、「〇〇でこういうライブをブッキングしよう」とか、「来年は、ざっくりこういう感じの水曜日のカンパネラにしていきたい」みたいなイメージを作ったりとか。

茂木:方向性なんかも出してくると。ということは、ビートルズにとってのエプスタインのような…。

ケンモチ:はい。もっと大きいところで言う、プロデューサーという形にも近いかもしれないです。

茂木:不思議なバランスですね。

ケンモチ:でもその代わり、Dir.Fは音楽面には口を出さない、みたいな。音楽面は僕が一任されていて、結構好きなようにやっているんですけど、その運営方法とか、詩羽がどういうファッション・スタイリングでやるとか、どういうメディアに出てとか、僕も一切口出ししていないんです。

茂木:そうなんですか。じゃあそれはDir.Fさんと詩羽さんがやっているんですね。逆に言うと、現代的と言うか『DAO(Decentralized Autonomous Organization)』のようですね。誰かが中央でコントロールしているんじゃなくて、トークンでお互いにやり取りする。

ケンモチ:お互いを監視し合って、ルールも決めて、みたいな。確かにそうです。チーム戦と言うか、皆で活動を見合って、考えて、という感じですね。

茂木:ファンの側からすると、「これが“水曜日のカンパネラ”だ」というイメージはちゃんとあるので、そこが不思議ですよね。

ケンモチ:そうですね。今回、ボーカルが、コムアイから2代目の詩羽に変わったことによって、そこを知るという方も多かったみたいです。

null



ケンモチヒデフミ@水曜日 (@h_kenmochi) Twitter


水曜日のカンパネラ OFFICIAL SITE

↑「水曜日のカンパネラRELEASE PARTY〜LET’S PARTY3〜 supported by JBL」
 公演情報は、こちらからチェックしてください!


水曜日のカンパネラ/wednesday(@wed_camp) Twitter


WEDNESDAY CAMPANELLA - 水曜日のカンパネラ - YouTube