2021年09月25日
山田さんは、1991年、神奈川県のお生まれです。
20歳の時、会社から帰宅途中に電車に轢かれ、利き手と両脚を失われました。
一時は絶望を味わうも、「仲間と共に生きる」ことを目標に生きることを決意。
医師から1〜1年半はかかると言われた義足歩行のリハビリを驚異的なスピードでクリア。
持ち前のポジティブで明るい性格と、「1人でも多くの人を勇気づけたい」という思いでSNSを発信。
YouTubeでは片手で料理をする様子や坂道・階段チャレンジ、モーニングルーティンなどを配信し、
現在のチャンネル登録者数は10万人を超えていらっしゃいます。
明るくさわやかなルックスと男気のある性格で、女性ファンはもちろん、
熱血男子からも支持されているほか、ケガや病気で障がいを持った方、
その家族など、幅広いファン層から高い支持を集めていらっしゃいます。
──勇気と希望を与えたい
茂木:今回のご著書『線路は続くよどこまでも』の出版を機に、主要なメディアが取り上げて、色んな方が山田さんのお人柄を知るような状況になってきていますが、その辺りはどうですか?
山田:僕自身はすごく光栄なことだと思っています。最初にSNSをやっている理由もそうなんですけど、それこそ世の中には手足がない状態で生まれてしまう子供たちも多くいらっしゃいます。その親御さんたちも、当然産んだ時には「これから先どうしていこうか」という悩みや葛藤がある中で、手足三本がない僕みたいなタイプの人間が前に立って「こういうこともできるんだよ」ということを発信して行くことで、勇気と希望を与えられるんじゃないかな、と。
そういったメッセージを多く頂いている中で、YouTubeをやっている理由もそうなんですけど、これから先は多くのメディアで…新聞もそうだし、本もそうだし、テレビもそうだし、ラジオもそうだし、色々な媒体を多く使いながら、“僕”というものをより多くの方々に知ってもらえればな、と思います。
茂木:似たような境遇にいる方もいらっしゃるから、山田さんの活動を通して勇気を貰えるということですよね。
山田:そうですね。例えば、手が一本ない子が僕のことを見て、「ああ、なんだ。僕、全然まだまだ行けるじゃん」と思ってもらいたいし、逆に足が一本ない子供たちが「なんだ、全然僕なんてまだまだ行ける」と思ってもらいたいし。
それ以外の両手両足がある子供たちが、手足がない子供たちに対して「何だお前、手足ないんだよ」ということを言ったりすることもあると思うんですけど、その時に僕が色々な活躍をしていたら、「だってああいう人だっているじゃん」という、“こういう人もいるんだよ”ということをより知ってもらうきっかけになってもらえればなと思っています。
なので、僕自身はこれからも色々なところで活動していきたいなとは考えています。
──義足費用の課題
茂木:ご著書の中で、義足を着ける時は15分ぐらいかかると…。
山田:むしろ、15分ぐらいになったぐらいで、昔は20分から30分ぐらいかかったりしていました。
茂木:大変ですね。
山田:夏場とかは、玄関で義足を履くのに玄関にはエアコンが無いので、せっかく朝シャワーを浴びたのに、会社行く前に汗だくと言う状態になったりするんですよ。
茂木:そして、その大切な義足なんですけども…。これはアイスランドの会社なんですね。
山田:はい。“オズール”という世界シェア二位の大きな会社なんですけども、そこの“オズール・ジャパン”という日本の会社に提供して頂いています。
茂木:これが人工知能も組み込まれていて、非常に優れたものみたいですね。
山田:そうですね。僕なんかが履かせて頂くのは本当におこがましいんですけども(笑)。人工知能が入っていまして、膝の機能が付いているんですが、片足400万ぐらいするんです。
茂木:えっ!? そんなに高いんだ! 機能は全然違いますか?
山田:はい。オズールさんに提供してもらうまでは、本当に棒のような義足を履いていました。当然ですが膝の機能が優れていないので、階段や信号待ちでちょっと押されただけでも転んでしまったりする。僕の場合、転んでしまったらもう起き上がることができないので、誰かの力を借りないと起き上がれないというリスクと隣り合わせという状態でした。今はその部分がだいぶ制御されていまして、この義足に代わってからは全く転ぶことがなくなりました。
茂木:本当に我々皆で考えなければいけないんですけど、このご著書の中で、義足が来る時には、国の制度で色々素材などに指定があるんですか?
山田:これも障がい者になって初めて気づいたことなんですけど…。例えば義足を作る場合、その時のその人の事故によって全然優遇が違うんです。仕事中の事故であれば労災が下りる。労災の場合はすごく優遇されて、一本タダで作れたりとか、すぐに部品の交換ができたりとか、手厚い保障があります。
ただ、労災とかではない場合、自費負担ということで…。
茂木:え、自費負担なんですか?
山田:自費負担なんですけど、基本的には東京都と自分が住んでいる市区町村が5割と4割を負担するので、自己負担は1割なんです。1割とは言え、すごく高い部品なので…。その、都と区の双方が、なかなか気持ちいい答えを出してくれないと言うか…。
茂木:すごくいい機能の義足があったとしても、それが規定で使えなかったり?
山田:規定と言うか、「あなたにはそれはいらないでしょう?」と。「この仕事をする上で、オフィスワークなのにそんなのいるのか」とか。僕の場合は両足が義足で、倒れた時のリスクが高いといったこともすごく主張していたんですけども、全く下りなくて、ですね。結果的にはリスクの高い義足を履くはめになっていました。
茂木:これは本当に大事なことだと思うんですよ。僕もこの『線路は続くよどこまでも』を読むまではそういう問題があると知らなくて。機能のいいものがあるんだったら、クオリティ・オブ・ライフにすごく直結する話だから、予算とか財政の都合はあるんだろうけど、できるだけいいものを皆さんが使えるように、と思うんですが。
山田:僕の中でもそういう強い想いがあります。僕からすると、色々なところにお金を使っている中で、「そういったお金を使うんだったらこっちにくれよ」という想いはあったんですけど。だけど、これが今の国のルールなので、それに従うしかなくて。そういった想いをオズールという会社が汲んでくれています。
茂木:僕はご著書の中で初めてそういう問題を知って、これは改善しなくちゃいけないなと思いました。山田さんはこれからそういう活動もされていくんでしょうね。
山田:そうですね。僕は“今まであったルールに従う”ではなくて、“新しい空間を作ればいいな”と思っているんですよ。僕が新しいルールを作ると言ったら本当におこがましいんですけど、でも本当にそういうふうに強く思うようになったら、自ら動くのかな、とも思っています。
茂木:ぜひ山田さんが一人の青年として、元気で活躍して頂くのはもちろんなんですけど、山田さんを通してこういうことがあるんだということを知るのもとても意義があると思います。
■プレゼントのお知らせ
今夜のゲスト、山田千紘さんのご著書『線路は続くよどこまでも』に、
直筆サインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、
商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●山田千紘(Chihiro Yamada)(@chi_kun_cq22) Twitter
●山田千紘(ChihiroYamada) (@chi_kun0922) - Instagram
●山田千紘 ちーチャンネル - YouTube
●線路は続くよどこまでも / 山田千紘 (著)
(Amazon)
20歳の時、会社から帰宅途中に電車に轢かれ、利き手と両脚を失われました。
一時は絶望を味わうも、「仲間と共に生きる」ことを目標に生きることを決意。
医師から1〜1年半はかかると言われた義足歩行のリハビリを驚異的なスピードでクリア。
持ち前のポジティブで明るい性格と、「1人でも多くの人を勇気づけたい」という思いでSNSを発信。
YouTubeでは片手で料理をする様子や坂道・階段チャレンジ、モーニングルーティンなどを配信し、
現在のチャンネル登録者数は10万人を超えていらっしゃいます。
明るくさわやかなルックスと男気のある性格で、女性ファンはもちろん、
熱血男子からも支持されているほか、ケガや病気で障がいを持った方、
その家族など、幅広いファン層から高い支持を集めていらっしゃいます。
──勇気と希望を与えたい
茂木:今回のご著書『線路は続くよどこまでも』の出版を機に、主要なメディアが取り上げて、色んな方が山田さんのお人柄を知るような状況になってきていますが、その辺りはどうですか?
山田:僕自身はすごく光栄なことだと思っています。最初にSNSをやっている理由もそうなんですけど、それこそ世の中には手足がない状態で生まれてしまう子供たちも多くいらっしゃいます。その親御さんたちも、当然産んだ時には「これから先どうしていこうか」という悩みや葛藤がある中で、手足三本がない僕みたいなタイプの人間が前に立って「こういうこともできるんだよ」ということを発信して行くことで、勇気と希望を与えられるんじゃないかな、と。
そういったメッセージを多く頂いている中で、YouTubeをやっている理由もそうなんですけど、これから先は多くのメディアで…新聞もそうだし、本もそうだし、テレビもそうだし、ラジオもそうだし、色々な媒体を多く使いながら、“僕”というものをより多くの方々に知ってもらえればな、と思います。
茂木:似たような境遇にいる方もいらっしゃるから、山田さんの活動を通して勇気を貰えるということですよね。
山田:そうですね。例えば、手が一本ない子が僕のことを見て、「ああ、なんだ。僕、全然まだまだ行けるじゃん」と思ってもらいたいし、逆に足が一本ない子供たちが「なんだ、全然僕なんてまだまだ行ける」と思ってもらいたいし。
それ以外の両手両足がある子供たちが、手足がない子供たちに対して「何だお前、手足ないんだよ」ということを言ったりすることもあると思うんですけど、その時に僕が色々な活躍をしていたら、「だってああいう人だっているじゃん」という、“こういう人もいるんだよ”ということをより知ってもらうきっかけになってもらえればなと思っています。
なので、僕自身はこれからも色々なところで活動していきたいなとは考えています。
──義足費用の課題
茂木:ご著書の中で、義足を着ける時は15分ぐらいかかると…。
山田:むしろ、15分ぐらいになったぐらいで、昔は20分から30分ぐらいかかったりしていました。
茂木:大変ですね。
山田:夏場とかは、玄関で義足を履くのに玄関にはエアコンが無いので、せっかく朝シャワーを浴びたのに、会社行く前に汗だくと言う状態になったりするんですよ。
茂木:そして、その大切な義足なんですけども…。これはアイスランドの会社なんですね。
山田:はい。“オズール”という世界シェア二位の大きな会社なんですけども、そこの“オズール・ジャパン”という日本の会社に提供して頂いています。
茂木:これが人工知能も組み込まれていて、非常に優れたものみたいですね。
山田:そうですね。僕なんかが履かせて頂くのは本当におこがましいんですけども(笑)。人工知能が入っていまして、膝の機能が付いているんですが、片足400万ぐらいするんです。
茂木:えっ!? そんなに高いんだ! 機能は全然違いますか?
山田:はい。オズールさんに提供してもらうまでは、本当に棒のような義足を履いていました。当然ですが膝の機能が優れていないので、階段や信号待ちでちょっと押されただけでも転んでしまったりする。僕の場合、転んでしまったらもう起き上がることができないので、誰かの力を借りないと起き上がれないというリスクと隣り合わせという状態でした。今はその部分がだいぶ制御されていまして、この義足に代わってからは全く転ぶことがなくなりました。
茂木:本当に我々皆で考えなければいけないんですけど、このご著書の中で、義足が来る時には、国の制度で色々素材などに指定があるんですか?
山田:これも障がい者になって初めて気づいたことなんですけど…。例えば義足を作る場合、その時のその人の事故によって全然優遇が違うんです。仕事中の事故であれば労災が下りる。労災の場合はすごく優遇されて、一本タダで作れたりとか、すぐに部品の交換ができたりとか、手厚い保障があります。
ただ、労災とかではない場合、自費負担ということで…。
茂木:え、自費負担なんですか?
山田:自費負担なんですけど、基本的には東京都と自分が住んでいる市区町村が5割と4割を負担するので、自己負担は1割なんです。1割とは言え、すごく高い部品なので…。その、都と区の双方が、なかなか気持ちいい答えを出してくれないと言うか…。
茂木:すごくいい機能の義足があったとしても、それが規定で使えなかったり?
山田:規定と言うか、「あなたにはそれはいらないでしょう?」と。「この仕事をする上で、オフィスワークなのにそんなのいるのか」とか。僕の場合は両足が義足で、倒れた時のリスクが高いといったこともすごく主張していたんですけども、全く下りなくて、ですね。結果的にはリスクの高い義足を履くはめになっていました。
茂木:これは本当に大事なことだと思うんですよ。僕もこの『線路は続くよどこまでも』を読むまではそういう問題があると知らなくて。機能のいいものがあるんだったら、クオリティ・オブ・ライフにすごく直結する話だから、予算とか財政の都合はあるんだろうけど、できるだけいいものを皆さんが使えるように、と思うんですが。
山田:僕の中でもそういう強い想いがあります。僕からすると、色々なところにお金を使っている中で、「そういったお金を使うんだったらこっちにくれよ」という想いはあったんですけど。だけど、これが今の国のルールなので、それに従うしかなくて。そういった想いをオズールという会社が汲んでくれています。
茂木:僕はご著書の中で初めてそういう問題を知って、これは改善しなくちゃいけないなと思いました。山田さんはこれからそういう活動もされていくんでしょうね。
山田:そうですね。僕は“今まであったルールに従う”ではなくて、“新しい空間を作ればいいな”と思っているんですよ。僕が新しいルールを作ると言ったら本当におこがましいんですけど、でも本当にそういうふうに強く思うようになったら、自ら動くのかな、とも思っています。
茂木:ぜひ山田さんが一人の青年として、元気で活躍して頂くのはもちろんなんですけど、山田さんを通してこういうことがあるんだということを知るのもとても意義があると思います。
■プレゼントのお知らせ
今夜のゲスト、山田千紘さんのご著書『線路は続くよどこまでも』に、
直筆サインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、
商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
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